第8話「女神の偽装接触」
クロード事件の報酬で金貨30枚。
ガロス商会は俺を「情報屋No.1」と認定し、
王都ルートの開拓を提案してきた。
「人間さん、王都の貴族情報は金になるぜ。馬車の手配は俺がする」
パーティ一同、王都へ移動決定。
第2章金力編の集大成だ。
王都到着三日目。
宿屋のロビーで情報整理中、
一人の女性客が声をかけてきた。
銀髪のショートカット。紫の瞳の魔術師風。
20代前半に見えるが、妙に観察されている感がある。
「あなた、職業なしの転生者よね?」
ストレートすぎる。普通の魔術師じゃない。
「ええ、そうです。どうして?」
警戒しつつ、探りを入れる。
女性がニコリと笑う。
「転生管理魔術で見えちゃうの。ステータス異常値だし、
職業選択で時間切れした失敗パターンでしょ?
修正してあげる。私が特別にね」
女神エリシアの偽装。
転生画面の記憶と声が一致。ステータス40の知力で即断定。
「修正って?」
あえて聞き返す。反応を見る。
「職業『神使』を即付与。全スキル解放。
魔王10体でも余裕よ。無職のままじゃったもんね?」
上から目線。女神らしい。
レオンたちが遠巻きに見守る中、冷静に返す。
「結構です。このままで勝てますから」
女性の目が一瞬、輝く。
「…ふーん。面白い子ね。じゃ、勝手に死なないでね」
踵を返して退散。2分で終了。
「誰だあいつ?」
レオンが怪訝な顔。
「旅の魔術師です。変な勧誘でした」
詳細は伏せる。女神にはまだ早い。
ミレイが分析。
「ステータス鑑定できたわ。普通じゃない。
でもあなたを『無職のまま』放置したのは正解ね」
ルナが心配顔。
「修正しなくて大丈夫ですか…?」
「大丈夫です。職業なしが俺の強みですから」
確信を持って笑う。




