ターゲット
刈払機で小豆を刈り、フレコンバッグに詰めて家に持ち帰る。これから葉を落として、ブルーシートの上でサヤが弾けるまで乾燥させなければならない。
収量は8キロ位になりそうだった。
慣行農法だと、刈取り前に枯葉剤をまいて葉を枯らしてから、収穫と同時に脱穀。その後、乾燥機で乾燥させる。
「自然農は楽しいけど、好きじゃなきゃ続かないよな…。」
淡々と手を動かしながらも、頭では『敵』が何を狙っているのかを考えていた。
女神様は『水を護りなさい』『女性を護りなさい』と言っていた。
「水を護りたい女性を護るって事なのかな…。」
北海道の水源が、中国資本に買い漁られているというのは現在問題になっている。
千歳に建設中の半導体工場も、大量の地下水をくみ上げて使用する。深くからくみ上げるので近隣に影響は無い、などと説明しているが、根拠が無い。
さらに昨日、白の魔女から連絡があり、「世界を循環する水のバランスが崩れて弱まっている。」ということらしい。
日本政府は『水』を軽視している。それも異常なレベルで、意図的に無視していると言っても良い程にだ。
彼らにしてみれば、蛇口を開けば何時でも手に入る価値の見出せない物なのか、誰かの指示で無知無関心を装っているのか。何れにしても、『水』に関する問題の大本は政治家に行き着く。今時そんな事は、誰でも知っていることだろう。
「水…水源が狙いなのかな…。う~ん…何か違う気がするんだよな…。」
『戦いなさい』という女神様の願いが、革命家のような活動を指しているとも思えないしな…。
「三島由紀夫は誰も護れなかったしね。」
そういえば、「道内で昔の金鉱山を再開発する」なんて話もあったな。それが始まれば、採掘に大量の水が汲み上げられ、排水された中の重金属が周囲の水や土壌を汚染するだろう。
「…もっと情報が必要だ。」
今の段階では、情報収集が鍵になりそうだった。




