自然農法という選択
出張先から、真っ直ぐに畑へと向かう。
僕が自然農を知ったのは、国防としての農業を調べていた時だった。兵糧は戦の基本であり、攻める側も守る側も戦力に直結する重要事項だ。
日本は食料自給率がカロリーベースで37%、慣行農法で使われる肥料、農薬の国内生産はあるものの、原材料を100%輸入に頼っている為、実質0%。更に、畑に撒く種は、ほぼ全て輸入品である。
という事は、
実質日本の食料自給率は0%なのだ。
馬鹿げている。
普通こんな事は考えられない。
では、肥料、農薬を使わずに、国内で種を採れば良いのではないかと考えた。
いやいや…普通はそう思う。小学生でもそう答えるだろう。
しかし、政府はこれが簡単に出来ないように、様々な先手を打っていた。いったい誰の味方なのか…。もう、確定で日本政府は敵側に寝返っている。
唯一この条件にあった農法が、自然農法だった。
そして、自然農法を学んでいくにつれて、その真髄である『大地との繋がり』に辿り着いた。
僕は人間は土から作られたと信じている。そして、自然農法とは、天と人と大地を繋ぐ農法だ。
「自然農法で、世界を平和にできるかもしれない…残りの人生で自然農法を広める活動をしよう。」
女神様に『貴方の道はそっちじゃない!!』と言われるまでは、僕は本気でそう考えていたのだ。
「…サツマイモ掘らなきゃな…。」
薄曇りの土曜の朝、スコップを取りに1週間ぶりの自宅へと向かった。




