▩ historia♯ 佰玖拾漆局 ▩ 〈焼肉の鶏肉って本当に焼くのに時間掛かるよね~〉
「さんちゅとキムチが旨い」
「意外とベジタリアン」
「嫌、焼肉と鳥貴限定だよ。てか、キャベツくらいしか食ってないわ」
「今日は彩り豊かだね。キャベツ、さんちゅ、キムチで」
「緑、緑、赤だけどね」
「まんま紅一点じゃん」
「……………確かに」
「麻雀で紅一点ってなかなか出ないよね。緑一色よりも出ない」
「絶対に中使わないといけないからね。けど、ローカル役満だけど。ほぼ全部のアプリで紅一点は混一色と役牌になる。後はトイトイの形にすれば満貫にはなる」
「緑一色より出にくいのに、満貫止まりの和了りって嫌だな………」
「コチュジャン食べる?」
「コチュジャンはそのまま食べるもんじゃない」
「試しに」
「嫌だよ。辛いのそんなに得意じゃないし。兄さんが食べたら食べるよ」
「俺も辛いのそんなに得意でないよ」
「じゃあ進めんなよ」
妹にコチュジャンをそのまま食べるって聞くって頭悪すぎるのでは。昔から本当にノリが全然変わっていない。私達3人の時は昔からノリとかそういうのが一切変わってない。
兄さんも私達と居る時は父親って感じが無くなる。急にアホ丸出しになるんだよ。IQが一気に1桁になっちゃってるんだと思われます。
ちょっと前までパパッと戦争の采配とか班編成とかをやっていたとは思えないわ。ただのアホ兄貴になっちゃってる。
肉を直箸で焼きながらキャベツと大根キムチをずっと食べる。そんなに大根キムチって美味しいのかな。私はそんなに好きじゃないんだよな……
普通の白菜のキムチは好きなんだよね。特にシナシナになった葉っぱの部分。芯も旨いんだけど、シナシナになってる葉っぱが好き。
多分、分かる人には分かる。
「ほいっ、綾音」
「どーも」
「私のは取ってくれない」
「姉ちゃんは自分でやって」
「えっ、何そのビミョーな対応の差は。てか、なんで直箸でやってんの?そんなんやってたら腹壊すよ?」
「今までこれで壊したことはない」
「兄さんはよく分かんない時に腹壊すよね」
「徹夜したり深夜帯の仕事すると下す。後、なんかイライラしてる」
「女子かよ。イライラしてお腹痛いとか」
「生理の方がもっとしんどそうな気がするけど」
「それは人によりけり。後、そのときの体とメンタル次第で変わったりする」
「うん。何ともない場合もあるし。なんかしんどい時もある」
「男には分からん」
「どんだけ女っぽいって言っても、美紅はちゃんと男だからね。分かんなくてもいいんじゃない?」
「しんどそうとか気を遣ってるだけで結構嬉しいよね」
「お前の場合は高校の時とか俺の部屋に入ってきて、ベッド潜ってきて腹と頭を無理矢理撫でさせられた記憶があるわ」
「嫌、まぁ………ね?」
「女子寮と結構離れてるでしょ。男子寮と」
「閃光スキルと転移があればどうにでも」
「そうでした」
「綾音には距離感という概念がどっかいっちゃってるから」
「そんなことないよ~」
「俺との距離感は常におかしい。後、元カレとの距離感」
「それは不可抗力だもん」
「だったら最初から付き合うなよ」
「うん。そうしておけばよかった」




