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36 完全包囲

 36 完全包囲



 大坂城天守閣。

 真柴は絶望の極致に瀕していた。

 天下人として贅沢な暮らしを満喫していたら、居城である大坂城が全国の諸大名に包囲されていたからだ。

 天守閣から外を眺めると諸大名の軍勢が勢ぞろい。各大名家の旗印が乱立している。

 その最後尾で徳川家康が軍配を掲げて陣取っているのが見えた。


 ――どうしてこうなった?


 数日前まで、天下人生活を満喫していたのに……。

 真柴は無い知恵で思案する。成程……自分の前世の事がバレたのだ。

 こうなってしまえば真柴の栄達もおしまいである。

 これまで、真柴は天下人としての地位を利用して好き放題やってきた。

 そのツケが回ってきただけなのだ。だが、真柴は事ここに及んでも死にたくないという気持ちが強かった。

 前世では長生きしたくないとか強がっていたが、いざ死が足音に迫ってくると怖くなったのだ。

 だが、まだ希望はある。真柴には真柴の覚えめでたき豊臣三傑が揃い踏みしているのだ。

 豊臣三傑は天下無双……正しく戦国無双……宇宙最強の軍隊なのだ。


「宇喜多秀家! 毒兵器で大坂城を包囲する諸大名を攻め滅ぼせ!」


 しかし、宇喜多秀家は微動だにしない。長い沈黙が訪れ、


「毒兵器は私の領内にあります。無理を言わないでください。

『天空竜』豪姫に何とかしてもらうしかありませんな」


 宇喜多秀家はやれやれと言った風で責任転嫁する。

 そうだ。まだ当代最強の槍使い『天空竜』豪姫がいる。完全武装の騎馬隊その数五千。


「豪姫! 出陣の準備をしろ! 余も直々に出陣をする! 只では死なん!」


「無論でございます! 秀頼様と共に地獄へとお供仕ります!」


 真柴は覚悟を決めて甲冑を身に着ける。その身の丈六尺……。

 前世では170センチしかなかったが、豊臣秀頼となった戦国では180センチの大男である。

 その膂力は規格外。この体格ならば多くの敵兵を平らげることなど造作もない。

 真柴は豪姫と宇喜多秀家を副将として出陣。その軍勢は五千にも上った。

 対する諸大名の連合軍は三十万……全国から集められたのだから当然の陣容である。

 それでも真柴は逆境にもめげない。槍を振るい大坂城から打って出た。

 真柴は最早、無職であった自分を超越した境地へと至っていた。

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