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40.表面張力はコップ一杯に含まれるのか

一応生きてます。かなり死んでましたけど。

次の日、昼休みに揺衣と作戦会議をすることにした。


「さて、ジェットコースターに乗らなかった累くん。私の事ちゃんとPRできるのかな?」

「任せろ。これから考える。」

「というかその前にも一応選挙のための活動もしなきゃいけないからさ、それも手伝ってよ。」

「あ?」

「去年見たでしょ?先輩がさ、選挙の挨拶してるの。」

「……そんなんあったっか?」

「ありました。朝の校門前でさ、揺衣でーす!投票お願いします〜♡みたいなやつ。」

「そんなアイドル総選挙みたいなのあったか?」

「なかった。」

「なんなんだよ。」

「朝に挨拶するのはほんと。」

「あー……あったっけ。」

「あった、あったよ。」

「本当にそうかな?」

「「誰だお前は!!」」

「私だよ私!!風花飛跳だよ!!」

「なんだ、飛跳か。」

「なんだ、飛跳ね。」

「テンション低いよ〜!!上げてこーよ!!ね!!」

「お前のテンションが高いだけだ。」

「揺衣ぴっぴ!!カモン!!」

「……ねえ、今私の事、揺衣ぴっぴって呼んだ?」

「お前ぴっぴが地雷なのかよ。」

「カモン!!揺衣ぴー!!」

「(˶ᐢωᐢ˶)(満面の笑み)」

「意味わからねえ!!ほぼ変わらねえだろ!!」

「でさでさ〜!どうしたの〜?生徒会選挙の打ち合わせ?」

「そんな感じだね。」

「おう。」

「なんか挨拶みたいなのするんだっけ〜。去年もまゆまゆがやってたもんね〜。」

「白石会長ね。そんな友達みたいに呼んで。ほぼ話したことないでしょ。」

「え〜?あるよ?めっちゃある。どれぐらいかと言われたらこ〜んなに!!」


 飛跳は直立不動だった。


「ジェスチャーしろよ。何も分からねえ。」

「結構話すんだよ〜!この間だってグミくれたし!」

「え、いいな。何味だったの?」

「ケミカルX。」

「そんな馬鹿な。」

「そういえば最近知ったんだけど、グミってさ、水飴と砂糖とゼラチンでできてるらしいよ〜!」

「うん、そうだね。」

「え、知ってたの!?」

「意外とね。」

「割と知られてるほうだろ。」

「え〜!?でも私は知らなかったよ!!」

「お前が無知寄りなんだろ。」

「みんなが"パクシキ"すぎるんだよ!!」

「"博識"か?ちょっと韓国人の名前みたいになってるじゃねえか。パク・シキってちょっといそうじゃね。」

「「いや全く。」」

「……」

「……原告、前へ。」

「いま!この人が変なこと言って空気を乱しました!!こんな酷いことがあっていいんでしょうか!!」

「被告人、前へ。それは本当ですか?」

「なんだよこれ。」

「被告人、黙りなさい。」

「は?」

「静粛に。」

「あ!それ私も言いたい!!」

「いいよ。」

「やった!!静粛に!」

「お前が黙れよ。」

「裁判長!被告人がいじめてくる!!」

「判決!死刑!」

「重すぎるだろ!!自我裁量!!」

「えー。」

「考え直せ!」

「判決!未定!」

「決まってから喋れバカ!!」

「判決!帰省!帰れ!!」

「エーウ!」

「キモ。」

「なんだお前!!」

「だってキモかった。ねえ。」

「ね〜!」

「二人で挟むな!暴言サンドイッチ!!」

「私たちの貴重なシチュエーションボイスだよ、喜びなさい。」

「生徒会選挙の話だっただろ!!」

「あぁ。」

「張本人!!」

「そうだっけ〜。」

「ただのバカ!!」

「今日PRの原稿は書いてやるけどさあ!挨拶はいつからやるんだよ!!というか必要か?ライバルいねえのに。」

「たしかにやらなくてもいいんじゃない〜?」

「必要だよ。」

「その心は?」

「やった方が印象が良い。」

「その心は?」

「ちゃんと生徒会選挙の為に動いてますよってポーズを見せれば先生も生徒も学校のためにも動いてくれそうだなって思うでしょ?」

「その心は?」

「本気で生徒会長になりたいんだって伝えるんだよ。そしたら生徒会長になってやりたいことがあるんだなって思ってくれるはずだよ。」

「その心は?」

「なんで私今こんな詰められてるの?」

「何となく。」

「は?」

「で、その心は?」

「シバくよ?」

「ごめんやん。」

「シバくって言葉、だいぶキキだよね。」

「まあブーバではねえけど、唐突すぎん?」

「シバくって日本語の意味正直よく分かんないけど、痛そうだなって思って。」

「まあそれは分かるけど1人最高速度で話に置いてかれてるんだわ。」

「キキ?ブーバ?」

「うわ、ほんとだ。」

「可哀想だろ?」

「魔女と炎のポ〇モン?」

「それだと"ブーバーとキキ"だな。」

「ブーバキキっていうのは……累、紙貸して。」

「返せよ?」

「ケチ。えっとこんな感じのふたつの形があるとして。」


 揺衣が紙にサラサラとぐにゃぐにゃした丸っぽいものとトゲトゲした円っぽいもの(音楽系の動画でたまに見かける音の波形を円にしたやつみたいなの)を描いた。


「これのどっちかが"ブーバ"という名前でどっちかが"キキ"って名前だとしたら、どっちがブーバっぽい?」

「え〜……このぐにゃぐにゃがブーバっぽい!」

「そう!柔らかそうな物が何となくブーバっぽくて、硬そうなのがキキっぽく感じるよね。」

「たしかに〜!!」

「それがブーバキキだよ。」

「ほえ〜!!じゃあ累はブーバで揺衣はキキっぽいね!!」

「それは私がトゲトゲしてそうってこと?」

「違う違う〜!!」

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