作戦会議はハイカラに
「さて、まずいことになった。」
「消費期限切れた〜?」
「それは不味いどころでは済まないやつ。」
「上履き隠された?」
「だとしたら俺が今履いているのは何?」
「違った?」
「俺いじめられてねえからさ。」
「でもいじめって当人の認識の問題だからさ。」
「いじめてる奴だけ自覚あることねえだろ。」
「だから累、たくさん笑っていてね。」
「何そのほがらかいじめ宣言。」
「累が笑ってたらいじめじゃないからね〜。」
「クズどもが!!」
「で、何があったの?」
「テンションフリーフォール?」
「ひゅ〜……ドーン!!」
「飛跳……それは花火か?マジで花火であって欲しい、地面に激突してるとは信じたくないから!!」
「答えはあなたの胸の中に……。」
「適当に投げんな!!てかそんなんじゃなくて、豆先に言われたんだが、対抗馬がいないから信任不信任になりそうらしい。」
「ふ〜ん?それで何がまずいの?むしろ楽勝寄りだと思うんだけど。」
「自信ありか?」
「むしろ私を落選させようと思う?」
「まあたしかにな?お前は人気者だもんな?癪だけど。」
「そういうこと。」
「それが逆にきちいんだよなあ。」
「まずいことっていうのはそれ?」
「?どういうこと〜?」
「揺衣が不信任になったらほぼ100俺の責任になる。」
「……。」
「……。」
「……。」
「「あははははははは!!!!」」
「何がおかしいんだよ!!」
「責任重大だねえ!!累!!」
「どひゃー!!乙!!」
「最低だこいつら!!落選させてやろうか!?」
「そうしたらみんなどう思うんだろうね?」
「は?」
「みんな私が不信任になったのはお前のせいだっていう目で累の事をみるようになるよ?」
「終わりだ!!!!」
俺は絶望に膝から崩れ落ちた。そこに揺衣が近づいてきて耳元で囁く。
「大人しく頑張って私を勝たせてね?る〜い〜くん?」
「おぼぁぁぁあ!!」
完全敗北。
「というわけでだ、ちゃんと演説の内容を考える必要がある。」
「それは元からだと思ってたんだけど?」
「それはそうだけど。」
「ふぁいと〜。」
「他人事だと思ってるぞこいつ。お前も手伝え。」
「え〜!」
「まあまあ、飛跳ならね、それはもういい文章作ってくれるって信じてるよ。飛跳が居なきゃ厳しいよ。」
「……え〜?えへ、それなら頑張っちゃお〜!」
「チョロ。」
「チョロいね。」
「じゃあ私何したらいい?」
「賑やかし要員。」
「任せて、得意分野だから!!」
「だろうね。」
「じゃあ累が応援演説の練習してる間紙吹雪散らす!!」
「紙吹雪の練習するやつ世界見てもいねえだろ。」
「そもそも応援演説で紙吹雪散らしてどうするの。」
「え〜!!」
「じゃあ揺衣が演説してる時に野次飛ばすとか?」
「あー、サクラやってもらう?」
「カードキャプター?」
「なわけねえよ、野次飛ばす木之本さくら誰も見たくねえだろ。」
「じゃあどうすんの?」
「揺衣がマニフェストを言うだろ?」
「私が生徒会長になった暁には、第二文学部の予算を0円にします!!」
「お前それいつまで引きずるんだよ!!!!」
「やっちまえ〜!!!!」
「野次いれろよ!!肯定すんな!!!!」
「え、なんで?」
「野次を入れれば、それに答えることになるだろ?」
「?」
「つまり、野次に対して答えることで考えをより補強して伝えられるし、ちゃんと考えているというポーズを見せられる。」
「頭丸めるの?」
「ポーズな?それは坊主だから。」
「私が人生で出家することはないと思っていいよ。」
「言うね〜!」
「まあみんなが思ってそうなことを代表して言う役割だと思っていい。」
「ほほー。」
「それに来る質問がわかってれば落ち着いて対応できるしな。」
「累ってちょっとずるいね。」
「いいんだよ、使えるもんは使っとけ。」
「私は使える人材だよ!」
「じゃあ1回やってみるか。」
「うん、やってみよう。」
「みよ〜!!」
「私が生徒会長になった暁には、第二文学部の予算を0円にします!!」
「理科室の水道勢い強すぎるぞー!!」
「カットォオ!!!!」
「これが私の実力だよ!!」
「いや全然アウト!!違うから!!みんなが思ってそうなことっていうのはマニフェストに対して思いそうなことって意味だから!!」
「え〜?でもみんな思ってるよ。」
「俺も思うけどさあ!!思うことっていうのは時と場合によるから!」
「PTAってやつ?」
「TPOな!?」
「あ〜!!タイム・パトロール・オクトパスね?」
「全然違えよ!!タイム・プレイス・オケーション!!!!時と場所と場合!!」
「じゃあ私が言ったのは何!?!?」
「タコさん時間警察!!!!そんなものはない!!」
「惜しかった〜!!」
「どこがだ!!」
「あと一歩だったね、飛跳。」
「そんなことねえだろ!あと揺衣もマニフェストちゃんとしたものにしろ!!」
「あら。」
「予算0円にまともな野次入らねえよ!!最初から狂ってるんだから!」
「わかったよ。」
「ていうかそもそも何をマニフェストにしてるんだよ。」
「掃除の時間に流れる音楽のプレイリストをクラスで制作して日替わりで流す。」
「なんだと。」
「え〜!!なんかめっちゃいいかも!!」
「でもよくそれで出そうと思ったな。」
「捨て案として話したら何故かそれが通った。」
「なんだそりゃ。」
「まあ通ったならいいじゃ〜ん。」
「お気楽さんめ。」




