17.おはようから始まる日
気合いと趣味で書きました。
「おはよう。」
「おう、おはよう。」
朝ごはんの用意をしていたら揺衣が下りてきた。
「お前らちゃんと寝たのか?俺が意識ある限りうっすら話し声聞こえてきてたぞ。」
「ちゃんと寝たって。」
「ふーん、それならいいけど。」
どうせ飛跳が騒いだんだろな。想像はしてたし、そんなしつこく言うことでもないから流してやろう。
「何作ってるの?」
「焼いたパン。」
「あぁ、トースト。」
「私も何かやろっか?」
「トースト以外何も決めてなかったから任せる。」
「わかった。冷蔵庫見るね。」
「舐めるように見ろ。」
「そこまでは見ないね。よし、決まった。」
「早くね?」
そう言うと揺衣は冷蔵庫から出したものをテーブルの上に4つ並べた。
「はい、ヨーグルト。」
「ただ出しただけじゃねえか。」
「嘘嘘。スクランブルエッグ作るから累レタス用意してもらっていい?」
「一瞬で仕切られたんだけど。」
「はっはっは!」
「なんだコイツ〜!」
揺衣に言われた通りレタスをさらに盛り付ける。うん、我ながらいいレタスの盛り方。俺ってレタスの天才かもしれない。
「レタスできたぞ。」
「さっすが累。言われたことはできる男だね。」
「お前純粋に人を褒めることを知らないの?もっと褒めろ。」
「はいはい偉い偉い。ついでにもうすぐ卵できるから、飛跳たち起こしてきて。」
「何お前、朝奉行?」
「鍋奉行みたいに言わないでよ。」
しっし!と揺衣に追い払われるように飛跳たちを起こしに行く。
「おい起きろ。というか待って、俺がせっかく出した布団使われた形跡無さすぎだろ。」
え、タダ働きの無駄働き?
「う〜ん……。」
「むにゃあ。」
「お前ら姉妹すぎるだろ。何?バンパイアの一族なの?」
朝弱すぎるだろ。
「カーテンを開い〜て〜♪静かな木洩れ陽〜の〜や〇しさに〜包ま〜れたなら〜♪」
スタジオジ〇リに感謝しながら窓を開けた。
「ぐあぁぁぁぁぁあ!!!!」
「うぐうううぅ!」
「バンパイア過ぎる!!!!なに?お前ら日光で消滅するの?」
想像よりもでかいリアクションにビビっていると飛跳がガバッと起きた。
「……クォ〜タ〜(欠伸)」
「今英語で4分の1って言った?」
「……んにゅ?」
「日本語喋れ。」
「おはよう。」
「うむ。よろしい。」
「んにゃー。」
「優飛も起きろ〜。」
「んん〜……。」
「今からマジックをします。3秒後なにかが起きます。」
「マジック!?なになに!?」
「3、2、1、布団が吹っ飛んだ!」
無理やり優飛から布団を引き剥がした。
「ん〜!!累にぃ酷いよ〜!」
「酷クナイ。コレ俺ノ仕事。」
「布団の下には乙女の秘密があるんだよ。」
「乙女の秘密を人の布団に隠すな。」
恨めしい目で見てもダメです。
「着替える。下りる。朝飯食う。以上。じゃあ俺先に下行ってくるから。」
「はーい!」
「はーい……。」
「飛跳たち起きた?」
「起こした起こした。」
「ありがと〜。これ累の分ね。」
「助かる。さすが俺、パンめっちゃいい感じ。」
ケチャップとチーズだけの雑ピザパンが皿の上で輝いてる。
「私のスクランブルエッグは?」
「まだ食ってないって。ちょっと待てよ、うっまこれ。天才?」
「天才。」
「うわもう足向けて寝れねえや。これから逆立ちで寝ます。」
「血ぃ上るよ?」
「たしかに、足向けて寝よ。」
「極端だ。」
「でもこれたしかに美味いな。なんだろ。」
「愛情。」
「適当言うな。」
「胡椒。」
「それだ!胡椒多くてバカうまいわこれ。」
「おはよう〜。」
「おはようございます。」
「お、来たか。」
「うわあ揺衣ったらエプロン着てる〜!」
「料理してたからね。」
「ドラゴンのエプロン可愛いね〜!」
「……。」
「揺衣、恥ずかしがることはない。恥ずかしいのは小6の俺のセンスだ。」
なんでエプロンとか刺繍セットとかドラゴンのやつ選んじゃうんだろうね。
「お前らも顔洗ったら朝飯食えよ〜。」
「りょ〜!」
「はーい。」
「じゃあ私もいただこうかな。……うん、美味しい。」
「だろ?」
「作ったの私なんだけど。」
「ピザトーストも良くね?」
「かなり美味い。」
「だろ?」
「それは自慢していい。」
「ただま〜。」
「いい感じの朝ごはんが用意されてる。」
「はっはっは、私にかかればこんなものだよ。」
「俺も手伝ったぞ〜。」
「ありがとう〜。皿は私たちが洗うから。」
「皿洗いのプロだから任せて〜!」
「ミスったらすげえよ。」
「じゃあお願いね。」
「うっま!!!!」
「「はっはっは!」」
「めちゃくちゃ自慢げだ。」
「準備できたか?」
「もちのろんろんロンドン橋。」
「あ?」
「準備万端だよ。」
「大丈夫!」
「んじゃ学校行くか。」
「行きましょ〜!」
「お邪魔しました。」
「お邪魔されたわ。」
「邪魔だった?」
「んなわけ。」
まさか朝の出来事だけで1話できあがっているとは思うまい。




