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13.もう助からないね

「よーし!飛跳!!!お菓子を賭けてゲームをしよう!!!!」

「うおおおおおお!!!!」

「ニューヨークに行きたいかー!!!!」

「いぎだい!!!!」

「行きたいっていえー!!!!」

「もう言った!!!!」

「うおおおおおお!!!!」


「俺この空間に入るってマジ?」

「控えめに言って地獄だね。」

「あいつ絶対なんか食べたよな。」

「揺衣ねえ100パーなにか食べてるね。」

「飛跳は……」

「お姉ちゃんはいつもと変わんないね。」

「その方が怖いんだけど。」

「……いつも姉が迷惑をかけているようで。」

「この部屋入りたくないんだけど。」

「累の部屋でしょ。」

「……俺たちふたりでなんかしない?」

「え、無いわ。さっさと入りなよ。」


優飛に背中を押され無理やり部屋に入れられた。


「おかえり〜!!!!累〜!!!!」

「今日も平均的な顔だね!!!!」

「ナチュラルに肩抱くのやめてくんねえ?」

「私たちの中だよ?ディスタンスからディスタンス。距離を取ることをしません。」

「……。」

「ひゅー!ひゅー!さすが揺衣!!!!略してさゆ!!!!」

「……ただのお湯じゃねえか、相場はさすゆいだろ。」

「まあまあまあいいじゃねえかいいじゃねえか。」

「もう悪代官じゃん。」


 というか優飛全然部屋入ってこねえ。


「飛跳。」

「んー?」

「優飛来てるよ。」

「優飛きてるの〜?」

「え!!!!優飛が!!!!」

「なんで揺衣の方が反応でけえんだよ。」


 姉だろ負けんなよ。


「どこ!?どこ!?」

「部屋の前。」


 揺衣が走って部屋から出ていった。


2秒後


「たっだいま〜!!!!」

「ドラマチックの安売りバーゲンだな。」


 優飛が揺衣にお姫様抱っこされて部屋に入ってきた。こんなに狂ってるのにさすがイケメン女子、略して"さい"、ビジュアルだけはいい。おい、揺衣。優飛を嗅ぐな。


「……累?」

「ごめん、お前だけ遠くで見てるのが許せなかった。反省はしてない。」

「さいてー。」

「最低だって!?それなら私とゲームをしよう!!!!」

「文脈が迷子だよ。」

「勝ったらお菓子をプレゼントだ!!!!」

「元々お前のじゃねえ。みんなの菓子だろうが。というかアイス溶けるから、はよ食うぞ。」


 コンビニのレジ袋から買ってきたアイスを取り出す。


「適当に買ってきたから好きなの選べ。ハイパーカップは2個あるけど1個俺が予約な。」

「じゃあ私ハイパーカップにする。」

「じゃあ私もハイパーカップ〜!!!!」

「それなら私もハイパーカップにしようかな。」

「「どうぞどうぞ」」

「俺とお揃いって熱湯風呂と同じ扱い?」

「冗談ですやん!!累さん!!」

「そそそそんなわけないじゃ〜ん!」

「何言ってんの累、そうに決まってんじゃん。」

「騙すなら最後まで騙せよ、可哀想だろ、俺が。」


「「「……?」」」


「お前ら首傾げてんじゃねえぞ!!!!人の心とかないんか!?!?」

「ルパンに盗まれちゃって。」

「私の心ですってか!?!?あれそんな意味じゃねえだろ!!!!」

「累に彼女ができるとしたらそれはツボを売るため。」

「心無い言葉!!!!なんで悪化してんだよ!!!」

「寺〇心くん?」

「それは心という人!!!!今その話するわけねえだろ!!!!」


「くっそなんなんだよ!!!!お前らふざけやがって!!!!」

「まあまあ、累。今日はパーティーなんだから多めに見てあげようよ。」

「優飛お前急に『私は冷静ですが?』のポジション取るのやめろよ。ずるいだろ。」

「私は冷静ですが?」

「このやろ!!」


 俺がつかみかかった瞬間に優飛がえ!?という顔で自分の胸を隠しながらこっちを見てきた。


「累、触った?」

「うわぁ〜人の妹に手を出すとかないよ〜。」

「触ってない触ってない触ってない触ってない!!!!!!!!」

「嘘は良くないよ?」

「ちょっとガンジー?優飛泣いちゃったじゃーん!」

「ガンジーをセクハラで訴えようとしてるのはお前が人類初だよ!!!!」

「本当にうちの姉がすみませんね。」

「うわあ!!急にこっち側に寝返ってくんな!!!!というか!アイス溶けるだろうが!!!!選べとっとと!!!!」

「私ブッチョにする〜。」

「それアイスじゃないよ。」

「私パピオ」

「お前前科あんだろ。」

「じゃあ私はモナカジャンポにする」

「私はハイパーカップ〜!」

「じゃあ決まりだな。まだあるから冷凍庫で冷やしとくわ。」

「そういうと思って累の家のクーラーボックス持ってきたよ〜。」

「マジ?飛跳にしては有能じゃん。」

「ちょっとそれどういう意味〜!!」

「あのさ、持ってきたの私だよ?」

「揺衣かよ。じゃあ飛跳無能じゃねえか。」


 クーラーボックスに選ばれなかったアイスをしまう。さすが揺衣、保冷剤もきちんと入れてあった。さすがだなあ……普段の揺衣は。


「ね〜累。」

「なんだ?」

「アイス、お揃いだね。」


 アイスを食べながら、隣に座った飛跳が幼い笑みを浮かべる。


「お前ガリガリさん選ばなかったのな。」

「私だっていつもガリガリさんを食べたいわけではないのですよ〜。」

「ふうん?」

「累これ好きなんでしょ?」

「まあ。」

「累が好きな味を累と一緒に味わう。たまにはこんなのもいいじゃない。」

「……俺このアイスでかいから好きなんだよね。」

「……。」

「なんかすまんな。」

「でも累これ好きなんでしょ?」

「……まあ。」

「累が好きな味を累と一緒に味わう。たまにはこんなのもいいじゃない。」

「お前マジ?やり直し効くようなセリフじゃねえだろそれ。」

「たまにはこんなのもいいじゃない。」


 アイスを食ってるくせに飛跳の顔はやけに暑そうだった。


「……俺たち、とことんカッコつかねえな。」

「なんだと!この〜!!」


 ガキっぽい笑顔が、なんだか飛跳らしかった。


「マリ〇カートやる人ー!!!!」


 揺衣史上1番でかい声を聞いた気がする。


「はいはいはいはい!!!!!」

「隣で叫ぶな。」


 飛跳は普通にそれより声がでかい。


「やる人ー!!!!」

「俺はやるぞ。」

「私もやるよ。」

「はいはいはいはい!!!!なんなら足も上げる!!はいはいはいはい!!!!これがホントのハイレグ(はいレッグ)」

「うるせえ。」

「なんだ3人だけか!?!?今日4人いるはずだがぁ!?!?……私か。私を数に入れるの忘れてた!!!!」

「一人でツボってる。」

「揺衣ねえが壊れた。」

「おバカさんだ〜!!!!」

「んね〜!ほんとにおバカさん……誰がおバカさんだって?今日勉強あんなに教えてあげたのになあ〜?」

「嘘嘘!!揺衣ったら天才!!!!」

「優飛、これが弱者だよ。」

「私の姉なんだけど?」



「じゃあ全員でマ〇カやろー!!!!」

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