12.今夜はパーリナイ
遅刻です。
「終わったー!!!!」
「21時になったな。よし、全部片付けるぞ!」
「なかなか大変だった……。」
「パーティー!パーティー!Fooooooo!!」
「すっごい。テンションがすっごい。」
「私はもう無敵なんだよ、スーパースターを手に入れたんだ!!ハッハッハッハ!!!!」
「騒ぐな飛び回るな人の部屋で!」
「気分は最高潮、故に大暴走。」
「お前何言ってんの?」
「親には孝行、累は鳥葬。」
「てめえふざけんなよマジで」
「飛跳の飛跳による飛跳のためのパーティー開催!!!!」
「リンカーンみたいにいうなよ」
「夏休みに開始、山でカレー作ったりします。」
「リンカーン学校!?!?活動内容林間学校じゃねえか」
「飛跳、お菓子出すの手伝って。結構多いよ。」
「ハッハッハッハ!!私のstudyの成果だよ!!」
「手伝って。」
「はい。」
「じゃあ俺アイス買ってくるわ。まさか菓子足りなくなるとは思わんかった。」
「それはごめんね、私が来たからだ。」
「いや、全然いいって。マジで揺衣が教えてくれると助かるわ。進み具合が段違いだな。マジでありがたアリゲーター。」
「何それ(笑)」
「マジできてくれてサンキューな。んじゃ買ってくるわ。」
「ありがとう、行ってらっしゃい。」
「行ってら〜!!」
累が買い物に出かけた。他の男子の部屋を知らないから分からないけれど、少し小綺麗な部屋だ。絡まりまくったコード類を除いて。
「危ないって前から言ってんだけどな……。」
そうひとりごちて近くにあった結束バンドでまとめる。というかなんであるのに使ってないの?これに気づいたら累はどんな顔をするんだろう。累からしたら部屋を整えてるつもりなんだろうけど意外とこういう細かいとこって分かっちゃうものだよ?
「よし、飛跳。累の部屋を漁ろう。」
「アイアイサー!」
累も年頃の男子だ。変なものを自分の部屋に隠している可能性は大いにある。……累だったら「大井だけに?」とか言って腰折ってきそうだな……。
「私はパーティーの準備をする!飛跳はベッドの下と本棚を隈なく探して!」
「もうこれ以上ないくらいまかせて〜!」
……それって任せていいやつ?
「ベッドの下からなんか変な箱出てきた!」
「天才すぎる。」
箱がホコリを被ってないあたり最近も累が使ったりしていそうだ。
「みんな、飛跳お姉ちゃんがこの狭い世界から解放してあげるからね。」
「箱の中身に同情してる?」
「てことで開封。」
「そこは感情特にないんだ。」
「これ写真だ〜。」
「しかも中学の時の写真じゃん。」
「あ!!これ私が道路の端っこに落ちた時のじゃん!」
「側溝ね。あったねそんなこと。累が爆笑して写真撮ってたやつか。累なんでこれ印刷したんだろ。」
「あの時ちゃんとビビってたのに!!!!許せん〜!!!!」
「まあでも靴が片っぽ流されたのを累が取りに行ったんだから。」
「それはそうだ!許す!!」
あの時の速さはオリンピック級だったんじゃないかな?
「しかも走り方がさ!必死すぎて!顎!!すっごいしゃくれてた!!」
「あははははは!!!!そうだったそうだった!!!!それこそ写真に撮るべきだったよね!!!!」
ひとしきり爆笑してから累が帰ってこないうちに箱を戻してパーティーの準備をする。
「お菓子めっちゃある!!!!」
「それは飛跳が頑張った分と私が教えるの頑張った分。」
「累は?」
「なしでいいよ(笑)」
「うっわ!!揺衣酷ーい!!!」
「嘘嘘。」
「ねえ揺衣、ちょっと食べちゃお!どうせバレないよ!」
「ええ……?」
「あいつらどうしてっかな。」
揺衣と飛跳に部屋を任せてコンビニにアイスを買いに行ったが、俺の部屋って無事なのかな。揺衣は多分俺の部屋勝手に整えたりするくらいだろうけど、飛跳がどうするかわからん。
「まあ揺衣がいれば大丈夫だろ。マジで勉強のこともあるけどほんとに来てくれて良かったな。」
「あれ、累?」
「ん?優飛じゃん。」
「今日は姉がお世話になります。」
「ああ、全然気にすんなって。というか塾の帰りか?」
「うん、今終わって帰るとこ。でもいきなりお菓子パーティーやるって、どうせお姉ちゃんのためでしょ?」
「……まあそうだな。」
「お姉ちゃんとパーティーって大丈夫?」
「R(な展開)についてはすっごく大丈夫だし、揺衣がいるからもっと大丈夫。」
「……あんま中学生にRとか言わない方がいいんじゃない?変態お兄ちゃん。」
「……。(心にナイフが刺さった)」
「というかお菓子パーティーに揺衣ねえもいるの?ヤバくない?」
「……。」
ポク、ポク、ポク、チーン!
「ガチでやばいじゃん。」
「……私もついて行くよ。スマホないから累からママに連絡しといてくれない?」
「ガチですまん。」
俺たちは家まで走って向かうことにした。
「なんで私より付き合い長いのにこういうとこ抜けてるのかなあ!!ほんとに!!」
「ほんとになんでなんだろうね。」
「バカ!バカ累!!」
「返す言葉もないです。」
「いつも詰めが甘いんだよ!」
「……本当にすみません。」
「もうちょっと脳みそ使えないの!?」
「……すみません。脳みそのやつ、東京に夢追いに行っちゃったんです……。」
「彼女いない歴=年齢!!」
「てめえなんでも言っていいと思うなよ!?」
「お巡りさんこっちです!!」
「社会的立場でバトルすんじゃねえ!!!!」
近くにお巡りさんがいないことを祈りながら家まで走った。




