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9.飛跳に勉強をさせたい

遅刻の詫びの連続投稿です。

「揺衣、飛跳に勉強を教えてくれ。」


 月曜日、俺は揺衣に飛跳のことを頼むことにした。マジで進まないし、俺の勉強もできん。


「あー、一昨日勉強会してたんじゃなかった?」

「無理。手に負えない。」

「まあ累には厳しいか(笑)」

「は?厳しくなんかねえし!数学1ページ進んだから!」

「私なら30分で5ページ進められる。」

「それは実のある学習できてんの?」

「冗談はさておき、まあそんな気はしたよ。」

「俺の学力だと厳しいってか?」

「いや、累甘いじゃん。」

「俺甘いか?」

「激甘。」

「うっそだあ。」


 揺衣がなんかジト目で見てくる。いや、普通に厳しくね?俺。英単語50とか割と頑張らせたと思う。


「いや、マ〇カした話聞いたんだけど……。」

「うわっそれかよ!たしかに負けたわ。」

「飛跳に勉強ね、まあ任せてよ。というか早めに言ってよ。いつも私が教えてんだから。」

「なんか俺もいけるような気がしたんだよなぁ。」

「はは(笑)無理無理。」

「くっそこいつ!」

「風花さんの勉強会を開くの?良かったら僕も力になろうか?」

「お前は!橘……陶器!」

「橘勇気だよ!僕は勇気!」

「OK、100パーセント覚えた、100パーセント勇気だな、お前は。」

「僕忍術学園通ってないから!!」

「で、盗み聞きして上から目線で提案とはいい度胸だな、委員長。」

「君なんか僕の扱い雑じゃないかなあ!!!!」

「まあまあいいじゃんか。」

「でも実際、橘くんがいてくれるのは飛跳の勉強にもいいんじゃないかな。」

「まあたしかに委員長真面目だもんな。」

「そこは自信もってるからね!委員長たる者、真面目に色々こなすべし!」

「結構ふわっとした座右の銘だな。」

「じゃあ今日の昼休みとか空いてる?」

「空いてるよ!」

「それじゃ昼休み図書館で勉強会しよっか。」

「いいんじゃね?」

「じゃあ風花さんにも声かけま」

「「やめとけ」」

「え」

「絶対来ないから。」

「マジで来ねえから。」


 飛跳は勉強会と言うと逃げる。あいつ揺衣の方がいいって言う癖に揺衣からは逃げるんだよな。……俺が甘いってもしかしてマジ?


「俺ってそんな甘い?」

「しつこい。」

「なあ橘、揺衣酷くね?」

「あはは……。」


 昼休み。作戦を決行する。


「飛跳、昼空いてる?」

「え〜?なんで?」

「おもろい本見つけたから図書館行こうぜ。」

「それってもしかして……えっt」

「学校図書だぜ?飛跳っちゃん。」

「じゃあ面白くないよ!」

「そんなことないだろ!本舐めんな!!」

「てなわけで行こうぜ?」

「拒否します!」

「なに!?」

「なんか嫌な予感がする!!」

「後でアイスおご」

「行きます!!」


 馬鹿め。


「騙された〜!!!!!」


 昼休み、図書館の前で飛跳が叫ぶ。


「よし飛跳、勉強しような。」

「嫌だ〜!!」

「今日は揺衣いるよ?」

「いるよ。」


 結衣が図書室の扉を開けて出てきた。


「たしかに揺衣の方がいいって言ったけどさ〜!!」

「なんと橘もいるよ?」

「いるよ。」


 橘が図書室の扉を開けて出てきた。


「それはどうでもいい〜。」

「泣いた。」

「でもマジで勉強しないと部活出れねえぞ?」

「うごごごご……」

「てことで勉強しようぜ!」

「おーまい」


 飛跳の背中を押して無理やり図書館に入れた。


「だーめだめ、全然なんにも分からんちん。」

「おいまだ5分も勉強してないぜ?」

「まだやれるよ!頑張って!」

「分かった、教えるから飛跳、どこが分からないか教えて?」

「分からないところが分からない。」

「それは脳みそを使ってないからだよ?」

「さすが揺衣、俺達には言えないことを平然と言ってのける。」

「累、ちょい静かにして。飛跳がうるさくなる。」

「……すまん。」

「えっとえっと……。ここまではわかるけど、どうしてこの変形になるのかが分からなくて、合体ロボの変形くらい訳分からない。」

「それはたしかに…」

「る〜い〜?」

「さーせん、黙ります。」

「……ここね?これは……この章の式を当てはめたものだから……1回この章からやり直そうか。これ結構どこでも使うやつだからさ。」

「ひぃん(泣き)」


「大井さん、すごいよね。」

「ん?」


 揺衣先生の講義を眺めていたら橘から話しかけられた。


「風花さんにちゃんと教えられてるもん。」

「お前爆速で教師の座を降ろされたよな。」

「よく考えたら僕人に教えたこと無かったんだよね。」

「一応成績上位だろお前。」

「感覚派なんだよね、僕。」

「ガリ勉委員長キャラで初だと思うぜ、人に教える時ガー!とかグワー!っていうの。」

「僕それで覚えてるからさ。」

「マジで賢い飛跳と馬鹿な飛跳が二人で話ているのかと……馬鹿な飛跳はただの飛跳か。」

「手痛いことを言うね。でもほんとにどう教えたら分かるかっていうのが分かってるんだね。」

「まあ中学から教えてたらこうもなるわ。」

「そんな前から教えてたの?」

「そもそも揺衣が勉強教えなきゃこいつここの高校入れたか怪しいぜ?」

「……。」


 飛跳が馬鹿すぎて橘が否定できてない。


「まあ、あの時は頑張ってたんだけどな。」

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