閑話 世界の狭間より親しみと少しの悪意を込めて One More Set !!
いつもお読み下さり、ありがとうございます。
閑話その⑤です。
今話で、間章はお終いです。
明日からは新章がスタートします。
誤字報告をいただき、ありがとうございます!
早速適用させていただきました!
よろしくお願いします。
m(*._.)m
〜 転生神ククルシュカーの神域 スナック【女神のオアシス】 〜
《転生神ククルシュカー視点》
軽妙なテンポの伴奏が、店内に響き渡る。
頑張るのよ私ー!
今日こそは90点台に乗るんだからー!
くっ!
サビのコーラスでの被せが難易度高過ぎるー!
私、画面の歌詞に出てない部分も歌いたい派なのよー。
っていうか、どんだけ生き残りたいのよー!?
真日さんみたいなこと何度も何度も言ってる前にー、歌姫だろうと民間人は避難しなさいよー!?
そしてー!
最後のハモリだー!!
どうよー!?
私とライアの夢のコラボレーションなラ〇オンはー!?
うん、声たっかいのよー!
なんで私がシェ〇ルパートでライアがラ〇カパートなのよー!?
キャラ的に逆でしょー!?
『デデデデン♪89点!!』
うにゅああああああああぁぁぁっ!!??
あと1点じゃないのよー!?
この精〇採点DX、壊れてるんじゃないのー!?
「あら、残念ねぇ。惜しかったわぁ。」
「やっぱマ〇ロス系で高得点は難しいって。諦めなさいよ、ククルシュカー。」
アストラーゼの管理神であるユタに宥められる。
うぬぬぬー!
っていうかライアももうちょっと悔しそうにしなさいよー!
あ、今度はユタの曲だねー?
なになにー?
ONE 〇〇 ROCKの、The begi〇ning かぁー。
実写版るろうに〇心の1個目の主題歌だねー。
「きゃあー♪森進〇の息子よぉーっ♪♪」
いや、間違いじゃないけどライア!?
そこはもっと違う言い方をしてよー!?
彼って声も高けりゃ英語ばっか使って、難しいのよねー。
っていうかー。
う、上手いわね……
英語の発音が憎たらしいほど上手だわー。
『デデデデン♪94点!!ドンドンパフパフ〜ッ♪♪』
うっそぉー!?
「よーし!アタシの勝ちね!ほらククルシュカー、テキーラテキーラ♪早く早くぅ!」
「むぅー。てかなんでユタがこんなに地球の歌上手いのよー!」
うん?
何してるって、観て分かんないのー?
カラオケバトルに決まってるじゃないー。
ショットグラスにテキーラを波々注ぎ、ユタに差し出す。
えー?
別に負けた方が罰で飲むわけじゃないよー?
勝った方の飲みたいお酒をー、負けた方のGPで奢るだけのー、至極平和的な賭け勝負なのよー。
「くぁーっ♪♪良いわねぇ、この喉から食道を焼かれるような強烈な飲み応え!癖になっちゃうわ♪」
まあ、やっすい銘柄のテキーラだからねー。
ユタってばガバガバ飲んじゃうから、高級銘柄は勿体無くてねー。
それでも高い度数で喉を焼く感覚がお気に入りみたいだから、用は為してるわよねー。
「それでククル?今日もこれから真日くんの様子を観るんでしょう?カラオケも楽しいけど、そろそろ観ましょうよ。」
「【真日くん】?ああ、ククルシュカーがアタシの世界に転生させた地球の子ね。アタシ達の信仰値が爆上がりした要因の。」
「そだねー。もう100曲くらい歌ったしー、そろそろ観よっかー。」
さて、そうと決まれば次のお酒はー。
今日は日本酒にしようかなー。
バーテン、酔鯨の特別純米の、しぼりたてをよろしくー。
「それじゃー、スイッチオーン♪」
『うむ!余が、ユーフェミア王国国王。フューレンス=ラインハルト=ユーフェミアである!』
うわぁ……
真日さん大人気なっ!?
何処の世界にただの相談の場に、王様引っ張り出す対談が在るのよー!?
でもー。
誘導して失態を誘い出すスタイル……アリだと思いますー。
「あー、この子【名君】とかって色んな国に畏れられてる王様ねー。え、何してんの?この真日って子、王様扱き使うとか、魔王プレイしてるの?」
そうじゃないのよー!
これには色々とすったもんだが有ってー!
「真日くんが頑張った結果よ。だからこうして、名高い王様も楽しそうに協力してくれてるのよ。」
「へぇー。もうちょっと過去の方も興味あるわねぇ。ククルシュカー、これ終わったら最初から観せてよ?」
「はいはい、しょうがないなー。」
『(姫さん、俺の前世の世界には、こんな言葉が有るんだぜ?『立ってる者は親でも使え』ってな。って、痛い痛い痛いっ!?)』
いや、確かにそんな言葉は有るけど……
流石に王様を扱き使うのはどうなのー?
いいぞ王女ー!
もっと抓っておやりー♪
『みんなはこの移民計画に、新たな人生を夢見て参加してくれたのだと思っている』
『そんな中で、みんなの胸の内に暗い影を落とすモノ。それを取り除いてやるだなんてことは、俺にはできないけど、それでも』
『みんなの話を聴くことくらいはできる』
『何があったのか。何が辛かったのか。そして何に困っているのか、俺に教えてほしい』
『今日集まってもらったのはそのためだよ』
『みんな、色々と大変な想いを抱えているだろう?』
『それを、聴かせてくれないかな?そして、できる限り、力にならせてほしい』
私達の御神体が鎮座する礼拝堂で、沢山の女性達の前で真日さんがゆっくりと呼び掛ける。
優しい、温かな声音で。
「あの顔面整形王子の、被害者の会ってとこかしらね?」
「あー、王国動乱の首謀者の元王太子?え、なに?この子そんなのにも1枚噛んでたの?」
正確には、向こうが噛み付いてきたんだよー。
真日さんは手を尽くして、文字通り身を削って、障害を取り除いただけだよー。
「うーん、一人一人抱き締める意味よー!?」
「確かに、抱き締める必要は無いわよね?」
「でも、女の子達は嬉しそうよ?」
まったく真日さんめー!
そんなところでも天然ジゴロを発動させるのかー!?
「ククルは複雑ねぇ?」
「んなっ!?ら、ライアったら、何を言ってるのかなー?!」
「あら、ククルシュカー?アンタもしかして……」
「次!次行くわよー!?」
『主様よ……どんな人生を送ったら、斯様な性格の悪いダンジョンを創れるのじゃ……?』
うんうん、分かるよシュラちゃんー。
「これは、この世界の人間には無理ねぇ。」
「ねえ、この子やっぱり魔王なんじゃないの?勇者召喚しようかしら……」
ま、魔王じゃないよー!?
れっきとした、ただのダンマスだよー!
真日さん、やり過ぎー!
神様にも引かれる鬼畜ダンジョンって、どんだけなのよー!?
「これは、多分真日くんの前世の知識が活かされ過ぎてるわねぇ。」
「ああ、地球出身だったわね?アソコのサブカルチャーが発想の源泉かぁ……っていやいや、それにしても性格悪くない?!」
「きっとアレだよー。転生してから、この世界の人間とはまだ戦ってないから、レベル調整ができてないだけなんだよー!」
なんで私が代わりに弁解してるのよー!?
もうちょっと後先考えて行動しなさいよー!!
『うわあああんっ!!マナカの阿呆おおおおおっ!!!』
『いいいいいいやああああああああああっ!!!???』
うぅ……っ!
王女ちゃんに女騎士ちゃん……頑張ってぇ!!
あ、家族会議が始まったー。
うんうん、そりゃー怒られるわよー。
「これで調整が入るわね……危うく世界のバランス崩れるところじゃないの。何してんのよ、この子は……」
「色々と必死なんだよー」
「そうね。文字通り必死だったわね。色々と……」
どうせ後で観せるんだしー、説明よりその方が早いからパスよー!
『みんな、ありがとう。それじゃあ、人口を増やす方法と、孤児を保護する方法。俺と一緒に考えてくれ!』
おー。
今度は孤児の救済かぁー。
その自分から面倒事に首を突っ込むスタイル、嫌いじゃないよー?
「次から次へと、本当に忙しない子ねぇ、真日くんは。」
「それだけ、楽しんでるんじゃない?新たな人生ってやつをさ。」
うんうんー。
大変そうではあるけどー、それでもいつも楽しそうだもんねー。
何かする度にお説教されてるけどー。
「でも、子供を救けるのは良いことね。」
「そうね。アタシの信仰でも、子は授かった宝って説いてるんだけど、他の教会のせいで勢力伸びないのよねぇ。」
「何処の世界でもー、子供を虐げるのは身勝手な大人ってことだよねー。」
「流石幼女神。実感篭ってるわね?」
「煩いわよユター!?」
『これは……不味い!ダージルが瀕死だ!アザミ、シュラ!ついて来てくれ!アネモネは捕虜施設を使えるようにしといてくれ!』
あいやー。
Aランク冒険者でもやっぱり無理だったかぁー。
岩場エリアまでは行けたのにねぇー。
迷宮探索は自己責任とはいえ、流石に友達になった子達は見殺しにはできないよねー。
「Aランク冒険者がリタイアかぁ。これは世界のレベルが低いのか、真日くんの迷宮がいやらし過ぎるのか、どちらかしらね?」
「いや、明らかに後者でしょうよ?レベル調整してこれって、ダメダメじゃない。」
「まあまあー。まだ転生して数ヶ月なんだよー?大目に見てあげてよー。」
それに真日さんの場合は、ダンジョン都市でポイント稼いでるしー。
ダンジョンの本分としてはどうなのかとは思うけどねー。
『うん、助けない。我が身可愛さに子を差し出す親なんて、親とは呼べないよ。自分がどうなっても、子供を愛し護るのが親だろう?もし、自分を奴隷にして、子供共々面倒を見てくれって言うなら考えなくもないけど、口減らしなんて言葉で大人の怠慢を誤魔化しているような連中に、貸す手は持ってないよ。』
「現実主義ねぇ。」
「いや、自己主義でしょ?」
「ただの子供好きだよー。怒ってるんだってばー。」
真日さんは子供には本当に優しい。
子供の目線に立って、子供の気持ちになって、何が嬉しいのか、何が悲しいのかを思い遣ることができる人。
「あらあら。またククルが乙女の顔になってるわぁ♪」
「これがアオハルってやつなのかしらね?」
「ちょっ!?2人とも、いい加減にしなさいよー!?今日の飲み代全部払わせるわよー!?」
アオハルってなによユター!?
現代っ子ぶるんじゃないわよー!!
アンタがウン万歳なのは知ってるんだからねー!?
『デッコピーン♪』
うわあああ…………
い、痛そうぅ…………
結界で動きを封じてから避けられない額にって……
「……なんかー、創造神様のゲンコツを思い出したよー。」
「あら、アンタも?アタシも創られたばかりの頃はよく叱られたわぁ……」
「2人ともヤンチャだったのねぇ。私は叱られたこと無いから、こういう痛みっていうのは分からないわねぇ。」
ライアったら良い子ぶっちゃってー。
「それじゃー、ライアが創造神様のお供え物をコッソリ掠め取ってたこと、言ってこようかー?」
「え、なにそれ!?詳しく!!」
「ちょっとククル!?どうして貴女がそれを知ってるのよ!?っていうか言っちゃダメだからね!?言わないでよ!!??」
あれはまだ私が創られて間も無い頃――――
「思ってもだめええええええ!?」
むぅー。
ライアもいっぺん創造神様に叱られてみればいいんだよー。
あの、一撃で頭頂からつま先まで破壊し尽くすようなゲンコツを……
あ、思い出したら頭が痛くなってきちゃったよー。
うぅー、涙がぁー……
「うんうん、分かるわククルシュカー。あれはトラウマよね……後にも先にも、自分の存在が消えそうになるほどの恐怖を味わったのは、あの時だけよね。」
でもユタは何度も怒られてたんでしょー?
私は1回で懲りたもーん。
っていうか真日さん、冒険者になるんだねー。
いいねー。
ファンタジーしてるねー。
順調にテンプレ展開も熟してるしー。
しかも王道なチーレムパーティーだしねー。
……なんかー、それを真日さんがやってるとムカッとするなー。
「あらぁ?羨ましそうな顔しちゃって♪」
「創造神様ぁー!此処に居るライアは昔あなた様の――――」
「ごめんなさい!謝るから、言わないでええええ!!??」
『はっ!?もしや突然の持病か何かの発作かしらっ!?いけないわ!すぐに人工呼吸を……!!』
『い、いやあああああああああああっっ!!!???』
…………こ、これが……漢女!!
こ、濃いよぉー!
濃ゆ過ぎるよぉー!!
真日さん逃げてぇー!?
「ほ、本当に居るのね、漢女族って……」
「びっくりしたでしょ?彼は、アタシの世界の中でも上位に入る実力者なのよ!」
「いやー、漢女族が屈強なのはー、それこそテンプレだからー。大体驚いたのはー、キャラの濃さだからねー?」
でも凄いわこの人ー。
アークデーモンの真日さんとほぼ同じレベルで実力もほぼ互角って……
一体どんな修行したらこんな力を手に入れられるんだろー?
で、でも真日さんはまだまだ伸び代半端ないもんねー!
なんてったってまだ0歳なんだからー!
『こちらこそ、よろしくねん♡言っておくけど、このアタシとフィーアちゃんが手伝うんだから、途中で投げ出したりしたら承知しないわよぉ?』
なにこの漢女。
めっちゃいい奴やーん。
「うっそー。彼って【破壊神】とか【悪人殺し】とか【生ける伝説】とか呼ばれてて、触れるな危険な人物で有名なのに……こんなアッサリ仲良くなっちゃうなんて……」
「どう?真日くん、凄いでしょ?」
ちょっとライアー!?
なんでアンタが得意気なのよー!?
真日さんを見出したのはー、私なんだからねー!?
「因みにー、登録初日でCランクまで上がった冒険者ってー、前例在るのー?」
「はあ?無い無い!在るわけないじゃない!アタシの世界の冒険者ギルドって、支部長は基本的に引退した高ランク冒険者なのよ。登録初日に、そんな彼らに実力を認めさせるなんて、土台無理な話よ。」
「そうなのねぇ。真日くんったら、またまた規格外なことをしちゃったのねぇ。」
ほーんと、飽きもせずに次から次へとー。
よくもまーこんなに色んなイベントに遭遇するもんよねー。
「楽しそうね、ククルシュカー?」
「んー?やっぱり真日さんを観てるとー、退屈しないなーってねー。」
「ははっ!確かにね。こんなに面白い子は、アタシも初めてかなぁ。魔族が人の輪を結ぶなんて、皮肉な話だけどね。」
違いないねー。
アストラーゼって世界では、魔族は人類の仇敵とされてるわけだしー。
「あらあら。真日くんったら、また可愛らしい女の子を誑かしてるわねぇ。」
な、なんですって!?
『あらぁん?クロエちゃん、早速マナカきゅんと仲良くなったのぉ?凄いわねぇ〜♪』
『お、お父さん、これ……マ、マナカお兄ちゃんがくれたの』
『あらまあ!白くてキレイな石の首飾りねぇ!クロエちゃんに、良く似合ってるわよぉ?どこのお姫様かと思ったわぁ♪』
『え、えへへ……!』
って!?
またロリっ娘じゃないのよー!?
って、この漢女の娘!?
うっそぉ!!??
「えぇー……この子って、ロリコンだったの……?」
「ち、違うわよー!?真日さんは子供好きなのー!!決してそういう特殊な性癖を持ってるわけじゃないのよー!!??」
「それでククルシュカーの御神体は、あんなに気合いが入ってたのかしら……」
「いや、だから違うって……」
「他にも、12歳の王女様とも仲良くしてたわねぇ。あ、7歳の王子様にも贈り物を渡してたわ?」
「ロリな上にショタまで!!??」
「だからー!!違うのぉー!!??」
もうー!
真日さんったら子供好きなのは良いけどー、仲良くなるの早過ぎるしー、初対面で高価な贈り物とかするから要らぬ誤解を招くんだよー!!??
「あら?でもそれって、ククルシュカーには都合が良いんじゃないの?」
は?
「そうよねぇ。ククルのこの外見は、大きな武器になるわよねぇ。」
え?
ちょ……!?
「ククルシュカー、どうやら時代の風は、アンタに吹いてるみたいよ!!」
「そうよククル!頑張ってGP貯めて、早く天下りしないと!モタモタしてたらライバルが増えちゃうわ!!彼の次の目標は孤児の保護なのよ!?」
あ、アンタ達ねえええええええ!!!???
「ふ、二柱とも、出禁にしてやるうううううううう!!!!」
真日「なんか俺の尊厳とか風評とかが、容赦無く攻撃されてる気がする!?」
フリ「……マナカが何か言い出したんだが、どういうことなのだ?」
シュ「ああ、気にせずとも大事無いのじゃ。節目を迎えると大体ああなるでのう。」
妹様「お兄ちゃんには良くあることだよー。」
シュ「いや、マナエよ。お主も他人のことをとやかく言えぬのじゃが……」
アザ「はっ!!きっと、何処ぞの泥棒猫がマナカ様のことを奪おうと画策しているに違いありません!」
アネ「アザミ、少し落ち着きなさい。」
レテ「虫の報せ……というやつですかね?」
真日「具体的には、俺にロリショタ疑惑が掛けられている気がする!!」
フリ「ろ、ろりしょた……?」
アネ「ロリとは、ロリコンまたはロリータコンプレックスの略で、マスターの世界では一般的に幼女や少女へ偏執的な情愛を抱く者の呼称です。また、ショタとは正確にはショタコンと言い、少年や小さな男の子を対象に抱く愛情・執着のこと、またはそのような感情や好みを持つ者のことを指す造語です。」
フリ「ま、マナカ……お前……」
レテ「そうだったのですか!?」
シュ「主様……それで儂らにいつまでも手を出さなかったのじゃな……」
真日「ちょっ!?現実でも疑惑が!?違うからな!?俺は断じてそういう変態的な嗜好は持ってないからな!?って、シュラは何言ってんの!!??」
アネ「マスターの嗜好にとやかく口を出すつもりはございませんが、これだけの美しい女性に囲まれながらもそうですと……疑念も仕方ないかと。」
真日「アネモネさん!!??いや、だから違うからっ!?別にお前らに興味が無いとかじゃなくて……って何言わせんだよおおおおお!!??」
妹様「まあまあ。お兄ちゃんがヘタレなのは、分かってたことじゃん。」
真日「マナエさん!!??」




