働かざるもの
毎日更新するはずが娘の卒園式でいろいろと込み上げてくるもの、忘れていた感情、思い出が……などなどいろいろありまして……
ラストのプロットや物語のテーマにも影響をあたえてしまい、筆がすすみませんでした。ストックがないのはだめですね
多分今日から毎日更新です。
――ゴミの山から火だるまになった何者かが現れた。
本来は慌てるべきなのだろうが漫画の様なコミカルな動きとアチーという叫びで今一緊張感にかける。
しかしさすがにほっとく訳にもいかず
「誰か水魔法は――」
いいかけたところで水魔法が発生した。ムーニンとキーヨも首を振ったので自分で魔法を使ったのだろう。
そこにいたのは焦げかけの人――形、髪の毛がチリチリになったお人形であった。
「あー熱かったー」
結構余裕がある感じなのだが、手首の先がボトリと落ちる。
「あー、手が壊れちゃった」
結構ホラーな感じなのだが、恐る恐る声をかける。
「あ、あのー大丈夫か?」
「あなたはだあれ?私は大丈夫よ」
「いや、大丈夫って、その……手が……」
「あー、この手は作り物なの」
お前は作り物じゃないのか、なんてツッコミは野暮であろう。
「手はもとからないのか?」
「うん、昔はあったけどちょっとした事故でね」
「……そうか、大変だな」
「そうね、私を治せるのは造ってくれた人だけなの。でももう生きてないわ」
「そうか……俺の名前は耕作。君の名前は?」
「私はカトゥーよ」
「カトゥー、君は魔王城で暮らしていたのかい?」
「ええ、そうよ。長い間寝ていたんだけど、さっき起きたの。
あれ?他の仲間は?」
カトゥーの表情からは分からないが恐らく不安なのだろう。辺りを見回す。
「うーん、多分いなかった……と思う。」
「ガビーン」
表情からは分からないが間違いなくショックを受けているのだろう。
表情が読めない分、言葉は大事だな。
「おぉ、カトゥーではないか。ずっと城におったのか?」
「あ、魔王様。はい、お城で寝ていたんですが……」
魔王がやってきた。一人で寂しかったのだろう。やはり元々魔王の手下らしい。
「他の者は我輩に愛想をつかしたようでな。皆出ていったぞ。
お主も出ていくがよい」 「ガビーン……あのー残ってはダメですか?今までサボっていたけど、頑張りますので。
片手は使えないけど一生懸命頑張りますのでお願いします」
多分必死にお願いしている。
「い、いや、残りたいなら好きにしていいぞ」
「うれしいです。ありがとうございます、魔王様!」
魔王は照れて戸惑っている。感謝されるのに慣れてないのであろう。おっさんの照れなど嬉しくもない。
俺はカトゥーと再び話す
「ところでカトゥー、お前寝る前はどうしてたんだ?」
「うん、片手が使えなくなってから簡単なお仕事しかしてなかったんだけど〜」
「ふむふむ」
「何か仕事がつまんなくてサボってたの。手がなくて可哀想だからって怒られなかったし」
「……」
「そしたらいつの間にか声をかけてくれる人が少なくなって〜」
「……」
「一日中寝て過ごしてたの、私、お腹空かないから。」
「……」
「それからずっと、寝てたんだ〜、誰も起こしてくれないから」
「……」
……まあ色々言いたい事はあるのだが……
魔王が割り込んできた。
「ちょっと二人とも話をやめるのだ。耕作よ、そういえばお主、我輩の事を魔王と呼んでいるな」
「あ、ああそうだが……(今さら魔王様とか呼びたくねぇな……)」
「なぜ、カトゥーはカトゥーと呼ぶのだ。我輩の事もナベツーと呼ぶがよい。我輩の名は魔王・ナベツーだ。
我輩の方が先に友達なのにカトゥーだけズルいぞ」
「……分かった魔王、いつか呼ぼう」
こうして問題児が増えたのだった――




