破壊王と魔王
舞はミニロックゴーレムのガンちゃんと仲良しだ。一方的に気に入っているともいう。
ガンちゃんはまだ身長が90cm程だが頑丈なので乱暴な舞の遊びに耐えられるのだ
舞はガンちゃんの上でビョンビョン遠慮無しに飛び跳ねる。僅かながらにHPが削られているのが気になるところだが、お蝶が折を見て回復魔法をかけている。
「パゥ!『(パゥ!)』」 興奮して念話もパゥになっている。
……現実世界では兎に角ものを壊された(今現在もだが)。テレビ、パソコン、DVD、電子レンジ、トースター、空気清浄機、加湿器、ドライヤー、炊飯器、無数の本……まだまだあるぞこんちくしょう泣
とにかく粗暴な舞の遊び相手として頑丈な事は必須なのだ。
ガンちゃんよ、お前のVITはいずれ最強となるであろう。嫁からも俺を守るんだぞ。
――そして修行は今日で終わり、そろそろ旅立ちの時が近付いてきた。
俺達夫婦は迷惑をかけた村人のおうちを謝罪行脚した。明日は村を出る。さらばハカタン。
村長とはもう関わりたくないがみんな良い奴だった。
豚臭い変な汁に浸かった麺も今では好物だ。辛く味付けした変な魚の卵巣も変な顔の書かれた焼き菓子も。
ナニワンを目指す俺達一向は途中のヒロシンまで護衛をつけてもらった。
ムーニンと久し振りの獅子人族キーヨである。俺がヒロシンに行く事は村長のヤマージ(鯉人族)に話がついているそうだ。
ヒロシンまでの道のりは比較的安全で暇なものになるという。
といいつつ出発直後に魔物も襲ってきたのだが修行がてら俺と従魔であっさりと倒した。
修行の成果もあるが、現在な職業『お花畑の破壊王の父親』のステータス補正も大きい。恐らく『破壊王』にSTR×2の補正が入っている。暫く舞には大人しくしてもらいたいもんだ。
道中、舞は魔物が出るまではガンちゃんの頭の上に座って運ばれている。
芋虎はボディリード付きでワンちゃんの散歩スタイルだ。既に一般の成猫に近いサイズになっている。完全室内飼いの予定だったのだが、もはや仕方あるまい。
先日2回目のワクチン接種を終え、次は一年後……うん、なんとかなるだろう。
嫁さんは日焼け対策万全だな。やっぱ女はアレよな、うん。余計な事は言いませんよ。
異世界冒険に関しては非常に順調といって良かった。
しかし神様は俺の異世界ライフがスムーズに進むのを快く思わなかったのだろう。
――魔王があらわれた




