89.基地探索
俺とカイラたち四人は防衛総省に到着すると作戦情報室に来ていた。
スヴェートは基本的に作戦情報室か食堂にいるからである。
作戦情報室を覗くとスヴェートがいた。
「スヴェート、ちょっと来てくれ」
俺はスヴェートを廊下に呼び出しカイラたちにこの基地を案内してほしいことを伝えた。
「承りました。ではあなたたちはついてきてください」
スヴェートはカイラたちを引き連れて防衛総省から出て行く。
それを確認すると俺は作戦情報室の中へ入った。
「ギルド関連で何か報告はあるか?」
俺は作戦情報室の使い魔に聞く。
「いえ。詳細な情報は入手不可能です。ただ衛星からの画像を確認するに混乱が各地で起きていることは確かです」
「そうか。どうしたら詳細な情報がわかる?」
「そうですね。やはり大陸に人員がいた方が詳細な情報はわかりますね。なにぶん衛星からの画像では音声が入りませんので、何が起きているのかを推測しなければなりませんから」
使い魔は言った。
「そうか。その問題もどうにかしないといけないな」
俺は誰にいうでもなくつぶやいた。
しばらく使い魔と喋っていると作戦情報室の内線電話が鳴った。
「はい。こちら作戦情報室」
使い魔が電話に出る。
「はい。いますよ。はい。替わりますね」
使い魔はそう言って内線電話を保留すると「国連の事務室からです。司令官に替わってほしいそうです」と俺に言った。
俺は使い魔からそう聞くと内線電話の保留を外して電話に出た。
「はい。こちらサトウ」
「あ、私国連事務官のアルセッタです。帝国から再三、国連総会を開けと要望が届いていますがどうしますか?」
「わかった。近日中に開くと答えておいてくれ」
「わかりました」
アルセッタが返答するのを確認して俺は電話を切った。
「基地の案内終わりました。最後に作戦情報室の説明をするためにちょっと騒がしくしますね」
電話を切ってから数分後。作戦情報室にスヴェートの声が響く。
スヴェートが基地の案内を終えて戻ってきたようだった。
スヴェートについて基地を回っていた四人の表情は千差万別だった。
「これで説明は一通り終えました。あとはサトウ様のところに行って指示を仰いでください」
スヴェートたちが作戦情報室に入室してから10分後。説明が終わったようで四人全員が俺のところに来た。
「どうだった?」
俺は四人を見つつ聞いた。
「ここまで軍事力がずば抜けてるとは思わなかったわ」
カイラはため息をつきつつ言った。
「すごいね!こんな軍隊とは戦いたくないなぁ」
シルは相変わらずニコニコしている。
「見たことない技術だらけだったわ」
ムルさんは表情こそ変わっていないが驚いたような声色だった。
「この力をどう使うかが大事だと思う」
セルアータは冷静に分析していたようだ。
「じゃあ正式にこの軍に入隊してもらうよ」
俺はそう言ってタブレットを取り出した。




