87.カイラの要望3
翌日
朝起きて朝食を食べていると作戦情報室の使い魔が食堂に走ってきた。
「どうした?」
俺は咀嚼していた物を飲み込むと説明を促す。
「ギルドが潰れました」
「ギルドが?どこ情報だ?」
俺は細かい説明を聞くために作戦情報室へ向かった。
「ギルドの説明を頼む」
俺は作戦情報室に着くとそうそうにスヴェートに説明を求めた。
「はい。今朝からギルドの動きが大変慌ただしいためリーウェン港で待機していたセルアータに調査を行うよう命じました。そしてセルアータがギルドに出向いたところギルド職員の全員解雇とギルドの閉鎖を知らせる張り紙が張ってあったそうです」
「わかった。セルアータには引き上げるよう伝えておいてくれ」
「承知しました」
スヴェートはそう言うと指示を出し始めた。
次に俺は国連の事務室へ向かう。
「あ。サトウ様じゃないですか。本日はどのような用件ですか?」
事務室に入った俺を見て声をかけてきたのはアルセッタだ。
「いやなに。ちょっと聞きたいことがあってな」
「なんでしょうか?」
「ぶっちゃけ人数これで足りてる?」
俺が気になったのは国連の職員数が足りているのかどうかだった。
「そうですね。この二日ほどセルアータが抜けてますが人数は足りていますよ」
「セルアータが抜けるとなっても仕事回るか?」
「回りますよ」
当たり前というような顔をしてアルセッタは答えた。
「回るの?」
「えぇ。なんせ事務書類と言っても各国から提出された書類に不備が無いか確認するだけですからね。大きな判断を要するような書類が今のところ無いというのもありますが・・・」
アルセッタは苦笑いを浮かべながら言った。
「じゃあセルアータを国際独立軍にまわしてもいいか?」
俺は聞いた。
「いいと思いますよ。正直手持無沙汰なところありますしね」
「じゃあセルアータは国際独立軍に入れるからそのつもりでよろしく」
「わかりました」
こうして俺は国連の事務室を後にした。
セルアータを国際独立軍に入れる。
これはセルアータが情報収集していた時に考えていたことである。
セルアータの頭の回転はものすごく速かった。
それこそ国連の事務職員にしておくのがもったいないくらいに。
その回転の速さをぜひ国際独立軍で発揮してほしかった。
なにぶん国際独立軍は人材不足なのである。
そうこうしているうちに時計の針は午前から午後へ回っていた。
午後の昼食後
俺はカイラ達三人を会議室へ呼び出していた。
「昨日の話なんだが入隊を認めることにする」
俺は三人に告げる。
「入隊する以上、我が軍の実力は把握してもらいたい。だから今日一日スヴェートと共に基地を回ってくれ。もちろん前は説明しなかった細かい事柄もスヴェートから聞くと良い。あともう一人追加で入隊させるからそいつと合流してからスヴェートと基地を回ってくれ」
「もう一人?」
「あぁ。もうそろそろ港に帰ってくると思うぞ。港で出迎えようか」
俺はそう言うとカイラ達三人を引き連れ港へと向かったのだった。




