77.館探索2
二人と二匹が分かれても特殊部隊の館の探索は続く。
あとはカイラ達を見つけるだけであった。
衛兵たちが戻ってくる様子はない。
外ではF-22が相変わらず街を混乱に陥れていた。
そしてついに特殊部隊は地下牢へ下る階段を見つける。
下った先ではカイラ達が怯えた表情をしてこちらを見ていた。
真っ先に表情を変えたのはシルである。
「あっ!黒いムニムニ!!」
「でも顔つきがなんか違うような気が、、、」
シルに釣られてカイラにも普段の表情が戻った。
『あぁ今君らが見ているのは隊長じゃないぞ』
「「「!!」」」
『驚かせて済まない。君らを助けに来た!』
「サトウ!」
カイラは無線機から聞こえてきたサトウの声に反応した。
『三人とも無事か?ここでは細かい説明はできない。とりあえず特殊部隊に従って脱出してくれ』
「そんなことをすればガジス王国を敵にまわしかねないわよ」
カイラは真面目な声色でサトウに忠告した。
『大丈夫だ。覚悟はできてる』
サトウは返答した。
「わかったわ。頼らせてもらう」
サトウの返答を聞きカイラは覚悟を決めた。
ついでに牢のカギはカイラとサトウの会話中に特殊部隊が開錠していた。
「この子達も優秀なんだねー」
シルが目をキラキラさせて言う。
『よし。じゃあ脱出してくれ』
「そのことなんだが一つ言うことがある」
カイラが牢から出ながら待ったをかける。
『どうした?』
「実はシルの両親がとらわれているかもしれないんだ」
『そのことなら安心してくれ。すでに救出している』
「「「!?」」」
カイラ達三人は唖然とした表情になる。
「は、速いわね」
『あぁだから早く脱出してくれ』
サトウは脱出を急かした。
こうしてカイラ達三人も無事に脱出した。
特殊部隊とカイラ達は集合地点へ向かっていた。
こういった敵地侵入作戦で一番難易度が高いのは人員の引き上げである。
今回の作戦ではヘリでの脱出になるがイージス護衛艦に艦載されているヘリコプターのSH-60Jは最大乗組員数8人と一回で全員脱出は出来ない。
三回に分けて脱出する作戦である。
「さてうまくいくか」
俺は作戦情報室でつぶやく。
「それならここからCH-47を向かわせた方が良かったのでは?」
スヴェートが聞いてくる。
「それが一番なんだろうがCH-47が着陸するスペースを確保するのが難しいんだよ」
この作戦の合流地点は森の中である。
衛星写真で開けている場所を見つけそこを指定したがスペース的にはSH-60Jでも着陸できるかギリギリの土地であった。
「SH-60Jまもなく合流地点言到着します」
作戦情報室に使い魔の声が妙に響いた。




