46.奴隷商館7
「これで全員紹介は終わりましたね。では簡単に奴隷を雇うことについて説明いたします」
ジュギャイアがそう言って俺の方を見た。
「まず奴隷の契約はルシエ教会の名のもとに行われます。まずサトウ殿にはルシエ教会が定めている奴隷扱い規則を遵守してもらわねばなりません。規則と言っても基本的なものですが一応聞いてください。
一つ 奴隷の衣食住を保証すること
一つ 奴隷に不当な暴力を加えないこと
一つ 奴隷に休息を与えること
これらが守られなかった場合、その主人の元にある奴隷は即時解放とする。
こういうものです。奴隷と言っても犯罪奴隷のような強制労働ではありませんからこのルールは守ってください。
奴隷の右手首には細い金色の腕輪が装着されています。このルールを守られない場合は金色から赤色に代わりその後、黒色に変わります。そして次はその腕輪が崩れていきます。そうなると奴隷では無くなってしまいますので時々腕輪の状態を見て管理してください。」
ジュギャイアは真剣な顔つきで言った。
「わかりました」
俺は答える。それを確認してジュギャイアが話を続けた。
「次は奴隷側が守るルールです。
一つ 主人の秘匿する情報を知ってもそれを外部に公開しない
一つ 主人を傷つけない
一つ 脱走しない
以上です。これを奴隷が破ると金色の腕輪が発熱します。つまり奴隷は痛みを感じます。それでもルールを守らない場合腕輪が爆発します。爆発と言ってもそこまで規模の大きな爆発ではなく奴隷の腕が無くなるとかその程度の爆発です。あまり外には爆発四散しないのでそこまで警戒する必要はないですよ。あと発熱すると色が青色に変わるのでそこで判断してください」
「わかりました。奴隷の腕輪を外す方法はないんですか?」
俺はジュギャイアの話を聞き終えた後、質問をした。
「あります。奴隷商館に来て頂ければいつでも外せます。ただし一度外されると奴隷ではなくなるので再度付け直しとかは一切できませんが」
「わかりました。ありがとうございます」
俺はジュギャイアに向かって一応お礼を述べる。
「いえいえこちらこそ良い商いをさせていただきました。ところで奴隷はどこまでお運びしますか?」
「あぁそうですね、じゃあ港までお願いできますか?」
「お安い御用だよ。今回はいっぱい買ってくれたから輸送費はこちらで面倒見させてもらうよ」
「本当ですか?ありがとうございます」
俺とカイラは奴隷たちと一緒の馬車に乗りリーウェンの港まで向かう。
港に着くと俺が朝乗ってきたミサイル艇が停泊している。
ギルドメンバーの頃はギルドの職員寮を借りてテレポートしていたのだがギルドを脱退した時に部屋は返したので今は船での行き来である。そのうちリーウェンの港にヘリポートでも作って高速移動ができるようにしたい。
そしてカイラとは港で別れ、奴隷の皆さんにはミサイル艇に乗船してもらった。
最初は皆目を丸くして船を凝視していたが、今日あったばかりのご主人には詳細を聞けるはずもなく黙っていた。
「説明はあとからするからとりあえず船に乗って!」
俺は言った。
奴隷たちは我に返ると船にぞろぞろと乗り込み、一同は国際独立軍本拠地を目指すのだった。




