42.奴隷商館3
「そうですな。このなかからおすすめするのはこの子らですかな」
ジュギャイアが提示してきた10枚ほどの紙に目を通す。
まず一枚目は89歳のドワーフのおっさん。
ドワーフと言えば小太りで無精ひげというイメージだが紙を見てみると体系は細身らしい。
奴隷になった原因は借金との記載だがジュギャイアが言うには多分「攫い」ではないかとのこと。
学者だったらしく文官の仕事も出来るだろうとのこと。
二枚目は14歳の人間の女の子。
日本では完全に違法だがこっちの世界では12歳で人間は基本成人だそうで働いても何ら問題はないらしい。
奴隷になった原因は家が商家だったが没落してしまい借金奴隷になってしまったそう。
商家の娘なので計算が出来て文字の読み書きもできるみたいだ。
三枚目は25歳の人間の男性。
奴隷になった原因は妹が病気をして医者を呼ぶために借金し奴隷になったみたいだ。
文字の読み書きはギルドの文字読みバイトで一通りできるらしい。
因みに文字読みバイトとはその名の通りでギルドメンバーの中には文字が読めないものもいる。しかしギルドのクエストは紙に詳細が記載してある。それを代読する仕事である。
四枚目は125歳のエルフの女性。
人間からすれば125歳なんていうとよぼよぼかなと思うがジュギャイア曰くエルフの平均寿命は300歳で人間的に言うと30歳ぐらいのイメージらしい。ついでにエルフの見た目はしばらく20代後半で固定されるらしく見た目は人間の28歳頃みたいだ。
奴隷になった理由は借金とのことだがこれまたジュギャイア曰く「攫い」ではないかとのことだった。
口数が少ないらしく読み書きができるのはわかっているが理由まではしゃべらないとのことだそうだ。
五人目は29歳のエルフの女性。
エルフの成長速度は人と変わらないそうで成人しているとのこと。
見た目は20代前半らしい。
奴隷になった理由は借金みたいだ。
借金の原因はこの世界にも大学みたいな高等教育機関があるが日本と同じようにめちゃくちゃお金がかかるらしい。その学費を奨学金という形で借りて卒業したが返せなくなり奴隷に。
教育はしっかりと受けているので読み書きどころか政治経済もある程度はわかるらしい。
なんでそんな人物が奨学金を返せなくなったのかは疑問である。
六人目は24歳の人間の女性。
奴隷になった原因は、魔術師らしいのだが魔物を討伐する際に放った魔術が近くの民家を半壊させてしまったらしく賠償金が支払えず借金奴隷に。
というかどんな魔法の才能なんだろうか・・・
七人目から十人目まではセットといったら悪いがそんな感じだった。
なんせ一家族四人だからである。
家族全員が奴隷になってしまった理由は端的に言えば盗賊に襲われたらしい。
なんでも世界を回る貿易商一家だったそうで馬車で色々なところを回りながら商売をしていたらしい。しかし道中盗賊に襲われ商売道具から商品、取引先の交易品まですべて奪われてしまったそう。そのため商売の取引金などが用意できずに一家全員が借金奴隷に。ジュギャイア曰くまだ命あるだけマシだそうで、もっとひどい盗賊になると違法労働させたり口封じに殺す場合も多いのだそう。
家族構成は全員人間で
父 35歳
長女 19歳
次女 16歳
母 32歳
ということだった。
計算すると母は長女を13歳で生んでいることになる。
そう思うと異世界に来たんだなぁと実感した。
「私がおすすめするのはこんなところでしょうか。もっと細かい条件等あれば伺いますがいかがしますか?」
ジュギャイアが俺に聞いてくる。
俺は息を吸うと考えた答えを言った。




