43.奴隷商館4
「私がおすすめするのはこんなところでしょうか。もっと細かい条件等あれば伺いますがいかがしますか?」
ジュギャイアが俺に聞いてくる。
俺は息を吸うと考えた答えを言った。
「こちらとしては今人手が欲しい所なので全員頂きたいのですが何名か攫い奴隷かもしれないとおっしゃられましたよね?それは法には触れないのですか?」
さすがに国際的な組織で違法な奴隷を雇うわけにはいかないのでそう聞いた。
「あぁ。その点はご安心ください。あくまで私が個人的に推測しているだけですので。サトウ様が購入してもそれは借金奴隷を買ったというだけであり全く法には触れません。ここだけの話、奴隷商館が攫い奴隷の可能性有というだけで他の奴隷商や借金取りからの奴隷の買取拒否は出来ないんですよ。」
ジュギャイアによると奴隷商館が商品の奴隷を仕入れる方法は三つあり一つ目が他の奴隷商から購入。二つ目が借金取りからの買取。三つめは国からの競売ということだった。ただ三つめは戦争奴隷の仕入れのみになるそうで参加資格も奴隷商のみになるそう。
攫い奴隷が紛れ込む可能性があるのは借金取りからの購入が一番紛れ込みやすいとのことだった。
「疑いがあるなら買わなければよいのでは?」
俺はジュギャイア聞く。
「そうしたいんですが、そういうわけにはいかなんですよ。まず私が攫い奴隷かどうかを見分けるのは借金取りから購入してから奴隷部屋で過ごす態度で推測するので借金取りから購入する際にはわかりません。向こうも全力で隠そうとしてきますからね。簡単には見分けがつかないんですよ。そして奴隷というのはルシエ教会によって世界的に扱いが決まっていましてね。奴隷を商品として扱えるは教会に認められた奴隷商人だけなんです。つまり借金取りは身柄を拘束できても販売や長期的な拘束は出来ないんです。細かな話になるのですが奴隷という肩書がつくのは我々奴隷商人の手に渡った時になります。なので借金取りに身柄を拘束されても奴隷ではありません。ただ単に借金が払えなかった人です。借金取りが奴隷商に身柄を引き渡して初めて奴隷になるんです。そこが一種の線引きですから攫われた被害者を奴隷にするわけにはいきません。そのため奴隷商は信頼の出来る借金取りと取引をします。古くからの取引先であったり、仲の良い他の奴隷商の紹介があるなどです。急に見たことない借金取りと名乗る男が来ても奴隷商は攫われた被害者の可能性を考慮して取引をしません。奴隷商側は借金取りに攫われた被害者をこちらに流さないという信頼をして、借金取りはその信頼にこたえるという形ですね。つまり奴隷商が借金取りに「攫い奴隷では?」と聞くのはタブーなんです。借金取りとしては「疑われているならこれからここには借金奴隷はもってこないよ」となります。そうすればその借金取りと今後取引が出来なくなりますから奴隷商側としては仕入れ口が減るわけです。なので借金取りとの取引前に気づいたとしてもあまり言い出せない事情があります。奴隷商としては攫い奴隷の数は減らしたいですから疑いのある奴隷の割合の方が多い借金取りはこちらから縁を切っていますが何百人に一人とかの割合で混ぜられると何もできないんです。」
ジュギャイアは残念そうな顔をして言った。




