21.初めての王都
スヴェートに服の買い物へ連れていかれて着せ替え人形のようになった俺。
そんな買い物から解放されたのは夕方だった。
コトコトと揺れる外の景色を眺めながら俺はため息を吐く。
スヴェートに着せられた王侯貴族のような服を着て俺等の乗った馬車は王都へ向かっていた。
「はぁ。王宮から呼ばれるほど派手なことしたかぁ?したなぁ」
俺は何度目かになる言葉を呟いた。
「大丈夫ですよ。ガジス王国などサトウ様の軍事力の前には塵も同然です!」
横に座っていたスヴェートが言う。
「いや、全面戦争をしたいわけじゃないんだよ」
「そうですか。それもそうですね!」
最近思うがスヴェートは案外脳筋なのかもしれない・・・
王都の門をくぐり王都に入る。
リーウェンの街とは比べ物にならない警備だったが王宮からの手紙を見せると順番待ちをすっ飛ばし街に入れた。
城壁の中もリーウェンの街よりはるかに大きかった。王都だから当然と言えば当然なのだが・・・
王宮への訪問は明日の予定だ。馬車に長いこと乗っていたからか体がだるいので宿を取り早めに休むことにした。
翌朝
俺達は王宮の門の前にいた。
「めちゃくちゃでかいな」
「そうですね。さすが王都なだけはあります」
スヴェートも感嘆している様子だった。
衛兵に手紙を見せる。
「どうぞ入ってお待ちください」
衛兵はそれだけいうと門を人一人通れるか位開けてくれた。
中に入って辺りを見渡す。
豪華絢爛な玄関だった。
見渡す限り金色で絵画も飾られている。
日本人の美的感覚からするとちょっと色が多すぎるような感じだが写真で見た西洋の宮殿と同じような作りだった。
「サトウ殿ですかな?」
姿勢の良いご老人が話しかけてきた。
「はいそうです」
そう答えると老人は「大臣がお待ちです」といい王宮を案内してくれた。
王宮に呼ばれたが王と面会するわけではないらしい。
考えてみれば当然と言えば当然である。
一介のギルドメンバーに国王が面会するわけがない。
聞けば俺達が面会するのは軍を司る大臣らしい。
10分ほど歩いたところで部屋に通された。どんだけ広いんだろうか。
通された部屋には軍服を着た年老いた大臣と鎧をまとった兵士が二人いた。
「君がサトウ君だね。突然呼びつけて申し訳ないがちょっと話をしたくてね」
大臣はこちらを見据え有無を言わさぬ迫力で述べた。どうやら無駄に年老いているわけではないようだった。スヴェートが言うにはこの国は貴族制度があり大臣を務めるのは伯爵以上の爵位を保持しているものらしい。地方領主とかだと男爵なのだそうだ。
年老いた大臣は言葉をつづけた。
「君はこの国と軍事同盟を結ぶ気はないかい?」
年老いた大臣はにやりと口角を上げるとそういった。
「は?」
貴族相手にこんな口答えすれば何らかの処罰が待っているのかもしれないが、これに関しては俺に非はあるまい。そしてこの一言が波乱の幕開けになることは誰が見ても明らかだったが平民の俺には貴族に対してNOを言える力などなかったのである。
お久しぶりです。お待たせして申し訳ありませんでした!
さて、更新頻度についてですが現実での忙しさはひと段落したものの依然と忙しい状況に変わりなく私個人の希望論として三日に一度は更新していきたいと考えています。
そんなオリミリをよろしくお願いします。
近衛瑞




