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新生デオンの暇仕事  作者: kazfel
ハプスブルクの黄昏
61/185

襲撃

参考文献

フランツ・ヨーゼフ ハプスブルク「最後」の皇帝 江村洋

エリザベート 美しき皇妃の伝説 

ブリギッテ・ハーマン

中村康之 訳

 1853年2月18日の正午頃、フランツ・ヨーゼフ皇帝はオドンル大佐に伴われてウィーン市壁のプロムナードを散歩した。

 ケルントナー内の稜ほで訓練中の部隊を見に止まった。

 鋭いナイフを持った若者が皇帝を襲った。

 近くの女性の叫びで皇帝は振り向いた。

 君主の首から胸に突き刺し、血まみれの皇帝は崩れ落ちた。

 オドンル大佐が若者を押さえ、肉屋の主人も暗殺者の刃物を奪い、逮捕出来た。

「彼を殴ってはいけない。殺したりしてはいけない」

 フランツ・ヨーゼフは駆けつけた人々に向かって叫んだ。

 犯人はヤーノシュ・リベーニでエルトリア人で、刃を振りかざした後に「コッシュート、万歳(エーヤン)。エルトリアを共和国に」と叫んだ。

 

「皇帝が襲われたから夜の舞踏会は休みかぁ……」

「今日ばかりは仕方ないわねぇ。公女ヘレーネのお見合いも中止ですし」

 疲れた様子のゾフィー大公妃はデオンとサラマンダーマシロに皇帝の無事を伝えていた。

 翌日のグラーベン通りのカフェ客たちは、皇帝襲撃事件を話し合っていた。

「何か怖そうな人だと思っていたけど、犯人を殺すなとか、なかなかの好人物なんだなぁ」

「ほんと、少し弱みがあったから余計、身近になったよ」

「そんなものなのかなぁ」

 デオンはカフェに兵隊をけしかけた恨みは忘れていなかった。

「気楽なものだぜぃ」

 マシロもクリームをなめていた。

 2月26日、リベーニはウィーン南部外の刑場で処刑された。

1872年まではプロットの元型があるから多少は更新できそう

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