『みにくいアヒルの子 弐』
帰ってきたみにくいアヒルの子!あの時とはひと味違うぜ!またもや、みにくいアヒルの子が異世界に転生しちゃうお話。
むかし、むかし、某コマーシャル出演すら可能だと思える程のアヒルらしいアヒルの中のアヒルがいました。
日本人なら誰もが瞬時に思い描くその純白のフォルムと黄色いクチバシは、全身がグリーンの毛で覆われたカユーガアヒルではなく、ふっさふさのアフロヘアを持つカンムリアヒルでもない、ザ・スタンダードなアヒルです。
そんなアヒルに待望の子供が生まれました。
ふわふわの黄色い綿帽子のようなその愛くるしい姿は見ているだけで癒され、お母さんに甘えるような鳴き声は抱き締めたくなる衝動に駆られます。
「まあ、何て可愛い子たちなんでしょう・・・ん?」
しかし、そんな子供たちの中に他の子とは少しばかり違う子が混じっていたのです。
体はゴワゴワで薄黄緑の蛍光色、足はぶっとい灰色の大根のようで、頭は四つで目はそれぞれ六つずつ、クチバシはショッキングピンクで中から三本のエリンギが飛び出しており、脇からにょきりと生えた一対の人間の腕と二対のミキサーがうねうね、しっぽは輪ゴムでできており、そばかすと泣きぼくろがチャームポイント、頭頂部にはタンポポが咲き乱れ、鼻からオレンジジュースが湧き出し、ランチメニューと一緒なら飲み放題に加えて三周年記念キャンペーン中につき10%還元中。
「なんじゃごりゃぁぁぁぁぁあああああ!!」
こっちのセリフです。
そして他の子たちと違い過ぎです。
アヒルは何が何だかよく分からな過ぎて首筋に謎の痛みを感じながらその謎生物に近付きました。
「あ、あなたは誰なのかしら?」
「媽媽!」
なんと流暢な広東語でしょうか。
この世のものとは思えない重低音ボイスで、本場の広東語を話す謎生物に狂気すら感じます。
「媽媽ぁぁぁァァァァァアアアアアオオオオオオオ!!!」
雄叫びを上げながら猛烈な勢いで飛びかかってくる謎生物。
「キャァァァァァアアアアア!!!」
悲鳴と共に残像すら残しかねない素早過ぎる動きで横にスライドするアヒル。
見事にスカる謎生物。
地面に激突して、バッタ改造人間の蹴りをくらった怪人のように爆発しました。
「・・・え、えぇぇ」
小さな焦げ跡を残し、謎生物はゴートゥヘヴン(?)しました。
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数年後、異世界に転生した謎生物こと、みにくいアヒルの子は魔王の住むお城の隣の深い森の奥の方に生まれ、RPGの隠しボス的な存在としてすくすく育ちました。
あっ、そばかすは成長と共に消えました、やったね!
おしまい
コメディ!やっとコメディ!!あの時のリベンジ達成!!、
私はやってやったんだぁぁぁぁぁ!!!!!
・・・やり過ぎたかなぁ。
この作品は「とにかくコメディタッチ」を書きたかっただけです。
ごめんなさい。




