『すっぱいブドウ』
イソップ童話、すっぱいブドウをアレンジしてフルーティー!キツネ・・・ではない何かが異世界に転生しちゃうお話の詰め合わせ。
ー其のいちー
むかし、むかし、一匹で各地をてんてんと旅しているキツネがいました。
ある日、食べ物も川もない一本道を歩いていました。
キツネはとってもお腹が空いており、喉も渇いています。
すると、道の途中にブドウ畑がありました。
「これは僥倖だ!」
キツネは嬉しくなり力いっぱいブドウ目掛けてジャンプ!
しかし、あと少しの所で届かず着地にミスり、足首をぐねりんこ。
「ふぐぅぅぅ!!・・・あ、あんなすっぱそうなブドウなんかいらない!」
ー其のにー
むかし、むかし、一匹で各地をてんてんと旅しているキツネがいました。
ある日、食べ物も川もない一本道を歩いていました。
キツネはとってもお腹が空いており、喉も渇いています。
すると、道の途中にブドウ畑らしきものがありました。
「これは僥倖だ!」
キツネは嬉しくなり力いっぱいブドウ目掛けてジャンプ!
華麗にブドウを一つもぎ取ると綺麗に着地。
「いただきまーす!・・・すっぱ!?すっっぱぁ!!」
梅でした。
ー其のさんー
むかし、むかし、一匹で各地をてんてんと旅しているキツネがいました。
ある日、食べ物も川もない一本道を歩いていました。
キツネはとってもお腹が空いており、喉も渇いています。
すると、道の途中にブドウ畑がありました。
「これは僥倖だ!」
キツネは嬉しくなり力いっぱいブドウ目掛けてジャンプ!
完全自律機動害獣迎撃用案山子にものすごいスピードではたき落され、痙攣しながら倒れているところにお酢をかけられました。
「・・・すっぱ!!ってかしみる!!!」
ー其のよんー
むかし、むかし、以下略!
すると、道の途中に武道場がありました。
キツネは小首を傾げながら中に入りました。
「よく来たな。儂は倶嶺布流古武術開祖、倶嶺布震羽津だ。貴様は入門希望か?それとも儂の嫁になりに来たか?」
中には傷痕だらけの厳つい顔に練り上げられた肉体を道着で包んだ壮年の男がいました。
「・・・は?」
キツネはツッコミどころの多さに思考回路が停止しました。
「どちらにせよ、先ずは儂を倒してからだ!倶嶺布流奥義!一房覇仙閻!!」
壮年の男は高く高く飛び上がると空中で倒立、胸の前で合掌したまま頭からキツネに突っ込んできましたが、目測をいい感じに誤り床に頭から突き刺さりました。
ーーーーーーーーーー
数年後、異世界に転生した壮年の男は倶嶺布流古武術を檸檬流古武術というすっぱそうな名前に改め、異世界に広めました。
おしまい
・・・誰だ!?異世界に転生した、あの男は誰だ!?
この作品は「葡萄が武道になったら」を書きたかっただけです。
ごめんなさい。




