㊲ハレルヤ!
「審判を申し渡す」
「はい」
厳かな気持ちになるものだわ。
お願い神様!
「マリー、わたしが、その神様だよ」
「あっ!ええっーと?」
「まぁいい、習慣だからな、しょうがない。ウッホン。では、気を取り直して、マリー・へスぺリデス、お前は、天使になりなさい」
「えっ?神様!わたしの願いきいてました!?」
「天使に決定!」
「よかったな。喜べよ」
「ちがいます!わたしは」
「マリー、お前のような心根の面白い、いや、清き心根をもつものは、天使になりなさい。人間ではやりづらかろう?」
「そんな!ちがいます!わたしは」
「大丈夫じゃ。オイジュスとエリスは、地獄行き」
「それは……」
「妥当だろう?」
「まぁ……」
「では、終わりだ」
「ちょっと、まってください!!神様!」
「なんだ?」
「わたしは、天使になれません」
「どうしてじゃ?」
「悪魔のしたで修業したり、ご飯食べたり、お花植えたり楽しかったのだろう?」
「それは、はい」
「よかったな」
「そうじゃなくて」
「なんだ?なにか問題か?」
「わたし、悪魔のお嫁さんになりたいの」
「悪魔の?」
「そうです!」
「ルシファーか?」
「ちがいます!」
「悪魔侯爵タロウ・アスタロトの花嫁にです」
「そうか、そうか。わかっているよ」
「だって、天使にって、おっしゃったじゃありませんか!?」
「マリー。天使はなにも、神様のそばにいなくちゃいけないわけでもない。地上にもいるだろ天使。だから、お前はな、アスタロトのそばにいればいい。悪魔をビシビシ指導する天使がいてもいいだろう?」
「それって……」
「マリーよ!お前は、天使となり、その新たな姿のままにアスタアロの元へ戻り、アスタロトを癒してあげなさい」
「神様!!」
「そして、アスタロトが自信満々の高慢ちき悪魔に早く戻れるよう、尻に敷いて、ビシビシ鍛え直してあげなさい」
「神様ありがとうございます!!」
悪魔じゃなくても、アスタロト様のもとに戻れるならそれでいいとしよう。
幸い、アスタロト様は、わたしに天使になるように勧めてくれていたから、彼の面子もたつ気がするから。
一挙両得!!
「ハレルヤ!?」
口の悪い天使は、首をかしげ、やや怪訝そうに宣言した。
どこからか、天使がラッパを吹きならした。
その瞬間、落とし穴方式に床が、ガバット二つにひらいた。
わたしは、底知れぬ場所へ墜ちて行った。




