㉟イカレタ女
「マリー、近くにまだいるなら、たのむから聞いてくれ。お前の魂は数多のタイムリープで擦り切れ消滅の一歩手前だ。もうこれ以上は、一度たりともタイムリープできない。だから、神の前で、幸せに生きることを選ぶべきなんだ。わかるな?」
し・つ・こ・い!
アスタロト様の頭をポコポコ叩くことで、この弱虫悪魔を成敗しているわたしに、そんなこと、もう関係ない!
あきらめませ~ん!
アスタロト様に憑りつくゆうれいになって、絶対に離れない!
今のわたしは、そっちを迷わず選ぶわ。
「マリー、頼む、一生のお願いだ」
永遠を生きる悪魔の一生のお願いって、ププププププ。
可笑しいでしょう?
だから、だめで~す。
「マリー、後生だから言うことをきいてくれ!」
いやで~す。
「唯一神は、悪魔に魅入られたものを許すはずがない。」
だから~、
「われわれ悪魔は、堕とされ、『堕天使』となったのだ」
心、せまっ!
わたしが一番じゃないと、イヤ!
ってエリスと一緒か!
それなら、わたしは『堕ちる』を選ぶわ。
堕ちて、アスタロト様を思い続ける。
だって、無理だもん。
こんなに優しい悪魔を忘れるなんて。
悪魔に堕とされる!?
望むところよ!!
それで、あなたを忘れずにすむなら。
どこまでも墜ちてもいい。
墜ちて、アスタロト様と同じところにいられるなら。
上等だわ!
「マリー!我の言うことをきく気があるか?」
悪魔の直感、冴えてるわぁ~。
聞く気、全くありません。
「なんなんだ、この胸騒ぎわ!?」
あのアスタロト様をドキドキさせてるの?
このわたしが!
「なんだか、悪い予感しかしないんだ」
当たってます!
流石、アスタロト様!!
もう、いい子を演じられないの。
きっと、悪魔との生活が楽しすぎて、わたしは、幸せ過ぎてどうかしてしまったのよ。
世間から、なんといわれようと、どんなに沢山の人に反対さあれても、悪魔になる道か、それがムリなら、アスタロト様のそばを離れない選択しかしない。
きっと、わたしはイカレテしまったの。
デスリープのせいじゃない。
アスタロト様という、愛しい存在に出会ったから。
さぁ!来い!神様!
召されてなんかやらないんだから!!
わたしは、きっと墜ちてみせるわ!
「イカレテんな!おまえ!」




