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呪文開発士 「宝箱が自分から開く呪文」

(研究所)


グリモ博士

「ルーン! 完成したぞ!」


ルーン助手

「今日は何を壊すんですか?」


博士

「壊さん」


「開けるだけだ」


ルーン

「……嫌な予感しかしません」


博士

「新呪文――

《オープン・チェスト》!!!」


ルーン

「鍵開け魔法ですか?」


博士

「違う」


「宝箱が、自ら開きたくなる呪文だ」


ルーン

「気持ちの問題なんですか?」


博士

「物にも意思はある」


「長年閉じっぱなしでは息苦しかろう」


---


(ダンジョンで実験)




博士が呪文を唱える。


「《オープン・チェスト》!」


すると――


ギィィ……


目の前の宝箱が、ゆっくりとフタを開けた  






ルーン

「おお! 成功です!!」


宝石がキラキラと輝いている



博士

「ほら見ろ」


「自分から開いただろう」




その瞬間


隣の宝箱


ギィ……


さらに奥の宝箱


ギィィ……


部屋中の宝箱が、一斉に開き始めた


ルーン

「えっ!?」



遠くの通路からも


ギィ……


ギィ……


ギィィィ……


ルーン

「全部開いてます!」


博士

「伝播したか」


---


すると突然


カチャン




ルーン

「今の音は……?」


床一面の罠が起動する


矢が飛ぶ!


天井が落ちる!!


岩が転がる!!!


ルーン

「宝箱の開閉が罠のスイッチだったんですかー!!!」



二人は全力で逃げ出した


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