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ユニークスキル『箱庭ガチャ』でハーレム&スローライフ!〜集まったのはなぜか子供と老人とおっさんでした〜  作者: 砂糖


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新種の毒と新種の爆弾

「青い空、広い世界、そしてポンコツ」


 とある晴れた日、コンビニに行こうかと思い歩いていると目の前からイケメンハイエルフが近付いてきた。


「ポンコツとは私のことでしょうか?」


「今まで自覚がなかったのか?」


 数々のポンコツエピソードに子供たちまでもが大賢者様ってちょっと変だよね!と言っているのを最近よく聞く。

 それよりもその手に大量に持っている物は……知育菓子だな。


 大人でも楽しめる物が最近では増えてきているが、やはりこのポンコツハイエルフは中身が子供なんだろうな。


「領主様、今はお時間ありますか?私の家でお話したいことが……」


「ああ、大丈夫だが」


 さっきまでののほほんとした顔ではなく、何か思い詰めたような真剣な顔のエル。

 これは何かよくないことでもあったか誰にも聞かれたくないような話だと思い、俺はエルの家に着いて行く。


 リビングのイスに案内されるとエルはキッチンに消えていき、てっきりお茶を持ってきてくれるものだと思っていたのだが……エルが持ってきたものは知育菓子と知育菓子用の水だった。


「領主様、私は最近大発見をしたのです。これはきっと未知なる魔法か新種の毒です!」


「……は?」


 まさか大賢者がここまでポンコツだったとは。

 俺は頭を抱えた。


 家に呼ばれたのは単に座りながら知育菓子を作るためか?

 真剣な顔をして言うから心配したのだが、俺が馬鹿だったのかもしれない。


「これはもしかしたら禁忌の術式なのかもしれません!1番の粉に水を加え2番の粉を混ぜた瞬間、禍々しい紫色に変化して膨れ上がるのです!これは私の毒物生成知識のどれにも当てはまりませんし、新種です!」


 現代人にとってなくてはならないコンビニに毒物があるわけがないだろう。


 目を輝かせて熱弁してくるがそれは知育菓子だ。何度も言うが、作り方の説明書を見れば子供でも作れる知育菓子である。


 俺は慣れた手つきでそれをスプーンですくい、エルの口に突っ込んだ。


「なっ……!ど、毒が……甘酸っぱい?これは……甘酸っぱくて美味しい毒なのかもしれません!」


「毒じゃないっていう選択肢はないのかよ」


 面白いです!とブツブツ独り言を言い出し、熱心にメモを取り出した。

 こうなったらエルは納得するまでこの知育菓子を調べることだろう。


 俺はこの研究馬鹿を放ってコンビニに向かって歩き出したのだった。


「む、春樹ではないか。今少し時間はあるか?」


 コンビニで買い物を済ませ帰ろうとした時、目の前からアスが歩いてきた。


「アス、どうかしたか?」


「我の家に行こう。話したいことがある」


 既視感があるのは気のせいだろうか?

 元魔王軍幹部の悪魔が真剣な顔をして誘ってきた。

 先程のこともあるからな、俺は特に期待もせずにアスの家に着いて行く。


「春樹、これを見てくれ。危ないから決して触るのではないぞ」


 そう言ってテーブルの上に置かれたのは緩衝材、所謂プチプチである。

 大事なことだからもう一度言うぞ、ただのプチプチである。


「アス……一応聞くがこれのどこが危ないんだ?」


「ネットオークションで高価な物を買ったらこれでぐるぐる巻きにされて来たのだが、触ったらプチッと音をたてて潰れたのだ!これは新種の爆弾かもしれぬ!」


 ……毒の次は爆弾か。


 俺は遠い目をしながらアスの話を聞く。


「1つ1つ我が注意を払って潰してはいるが、何が起こるかはわからない。春樹もネットオークションは気をつけるのだ、このような爆弾を送ってくる輩もいる」


 仮にこれが爆弾だったとして、家に平気で置いておき、1つ1つ潰しながら俺に見せてくるアスの神経が理解出来ないのだが俺がおかしいのだろうか?


 俺はストレスを発散するかのようにその緩衝材をプチプチと潰し始めた。


「なっ……!危ないと言っておるだろう!やめろ、春樹!我のために春樹が危険な目にあう必要はない!」


 何を勘違いしているのだろうかこの悪魔は。


 これが映画のワンシーンならきっと感動ものだろう。だがもう一度言うぞ、俺はプチプチを潰しているだけである。


「アス……これは緩衝材と言って高価な物や壊れやすい物などを買うと保護のためについてくるんだ」


「……む、爆弾ではないのか?」


「ああ、アスはただひたすら緩衝材を爆弾だと勘違いして潰していただけだ」


 驚きのあまり放心しているアス。


 こうなったら復活するまでに時間がかかるので俺はさっさと屋敷に帰宅することにした。


「ご主人様、今少しお時間はございますか?お話したいことがございます」


「セバス……お前もか」


 俺は本日3度目の既視感を覚えるのだった。


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