↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニークスキル『箱庭ガチャ』でハーレム&スローライフ!〜集まったのはなぜか子供と老人とおっさんでした〜  作者: 砂糖


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
69/78

うさぎの着ぐるみを着る暗殺者

 数日後、エリーが試作品として作っていたうさぎの着ぐるみが正式に完成したと連絡が来た。


 そしてその着ぐるみが屋敷に届けられたのだが……どうせなら誰かが着ているところが見たいよな?


「ラディ」


「……まさか主様、私にそれを着れと仰るのですか」


「すまないそのまさかだ。生贄……これも立派な仕事だ」


「今、生贄と聞こえましたが」


 気のせいだ。


 決して吸血鬼であるラディの赤い目がうさぎの着ぐるみに似合うのではないかなど1ミリも思っていない。


「私の目を見てどうされまし……なるほど。この赤い目がうさぎに似てるとでも思っているのでしょう」


「ははは、なんのことだかさっぱりわからないな」


 俺は今、ポーカーフェイスが出来ているだろうか。

 額からじんわりと冷や汗が流れるが、ラディは渋々と着ぐるみを着てくれている。


「……絶対にいつか主様を仕留めるぴょん」


「物騒な言葉が聞こえたが語尾のぴょんのお陰で帳消しになるな。副作用があるとはいえエリーはいい物を作った」


 そんなラディだが、すぐに影に戻ったせいで俺は気付かなかった。

 その着ぐるみをいつまで着るか、いつ脱いでいいかを言わなかったせいで律儀にずっと着ていたことを。


 俺がそれに気付いたのはそれから更に数日が経ち、たまたまコンビニに寄った際アリアナと出会い告げられた一言だった。


「最近ラディさんずっとうさぎの着ぐるみを着ていますが罰ゲームか何かでしょうか?」


「着ぐるみ……」


「10円ガムを買いによくコンビニに来てるのを見かけるのですが、どれが当たり付きか真剣に悩んでいるその姿がうさぎ姿なので……なんというかその可愛らしいですよ」


「ラディは何をしているんだ」


「ふっ……元帝国暗殺部隊隊長の私の眼力にかかればどれが当たりの術式を刻まれた個体か一瞬で見極めてみせるぴょん……!って言っていましたが、買ったあとコンビニの外で崩れ落ちて悔しそうにしていたのできっと外れたんですね」


 俺の中でのラディのイメージがどんどん崩れていく。

 そして悔しがったところでうさぎの着ぐるみのせいで可愛いうさぎの地団駄にしかみえない。


 その着ぐるみのままでも可愛らしくていいが脱いでもいいよと伝えた時のラディの顔は目力だけで人を殺せそうな顔をしていた。


 と、まあそんなやり取りがあったのだ全身緑のタイツも着てみてはくれないだろうか?と聞くことはさすがに俺も出来なかった。


 ……次こそは本当に仕留められるぴょん。



 早死にしたくない俺は今日も屋敷でのんびりしている。


 これこそがスローライフ。


 こんな日はゆっくり昼寝でもしよう。

 そう思い俺は立ち上がろうとしたのだが……


「ご主人様、エルディン様から急ぎの相談があると言伝を承っております」


「急ぎ?何かあったか?」


 今はこれといってエルに頼んでいる作業はないし、唯一あるとすれば世界樹の世話ぐらいだ。他に何かやり始めたのだろうか?


「新しい大賢者用のローブは青と紺どちらがよいかと」


「……どちらでもいいと言っておけ」


 全然急ぎではないし、むしろ俺の昼寝の方が急ぎである。


 よし、昼寝に……


「次にエリオット様からポーションの瓶は丸型より四角型のほうがおしゃれでいいのではないかという相談を承っております」


「既存の丸型のままでいい!」


 なんだこのどうでもいい相談たちは。丸型でも四角型でも変わらないだろ。


 次こそは昼寝を……!


「福田様から湖エリアでの遠足を行う際のお菓子は500円まででよろしいでしょうかと相談を……」


「300円まで!」


 食い気味に答えてしまったが、もうないな!?俺は昼寝をしに行くぞ!


「ラグナス様から指輪の箱は赤と青どちらの方が高級感があるかと相談を承っております」


「それはちょっと待て真剣に考える」


 急に大事な相談をぶっ込んできたな。

 ただの箱なのだからどちらでもいいだろうとはならない。


 指輪というのは好きな人に送ったり、自分にご褒美として買ったりするもので箱も大事に取っておきたいという人は案外多くいる。


 そんな時に箱を見るだけで心がおどり、嬉しくなるような箱だと尚いい。


「そうだな……赤は目立っていいかもしれないが落ち着いた青の方が俺は好きだと言っておいてくれ」


「かしこまりました。次にガンナー様からですが1リットル入るジョッキを作ってもいいかとの……」


「却下!」


 ガンナーはプールの件での罰が数日前に終わったばかりだ。

 だからこそいっぱい飲めるように新しいジョッキを作ろうとしているのだろうが、今は必要ない。

 500ミリリットルのジョッキでも酒が飲めるありがたさを少しでも思い知るといい。



 その後、俺が昼寝をすることが出来たのは更に1時間経ってからのことだった。


 俺のスローライフはどこに行った!?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。