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ユニークスキル『箱庭ガチャ』でハーレム&スローライフ!〜集まったのはなぜか子供と老人とおっさんでした〜  作者: 砂糖


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名前ブーム

「主様、どうやら屋敷で働いている使用人以外全員が集会所に集まっている気配がしますが確認して参りますか?」


 あれから数日、俺は変わらず屋敷でのんびりしていたんだがラディから気になることを聞かされた。


「え、全員?いやさすがになんか良くないことを企んでいるとかではないと思うんだけど……緊急で話し合いとか?」


「……子供たちまで集める必要はあるのでしょうか」


 確かに。え、どうしよう俺の暗殺計画とかだったら。ちょっと気になるからこっそり様子を見に行こう。


「えっと、これは何をしているんだ…?」


 集会所に行くとエリーやシルヴィア、他の女性たちがなぜか刺繍を教えていた。


「あ、春樹くん。ごめんね僕のせいでちょっと大掛かりになっちゃった」


 田中さんが苦笑いで謝ってきた。


「ほら最近ジャージとか似たような服が流行っているでしょ?それで公園や図書館に置きっぱなしで誰がどのジャージかわからなくなるって言うから、日本の学生たちは刺繍で名前を入れていますよって言ったらみんな刺繍をし始めちゃって」


 いや、君たち学生じゃないでしょ……


「100歩譲って名前の刺繍はわかったんですけどジャージを着ない子供たちやガンナー、大司教様までいるのは何で?」


「名前を入れる時にひらがな、カタカナ、漢字で盛り上がっちゃって……大司教様はローブに“露連巣”って入れるらしい。ガンナーさんは自分の酒瓶に名前を刻みたいって無茶を言ってて、子供たちは好きな食べ物、“にく”って刺繍して欲しいらしい」


 まだフィンやフィアが、にくTシャツ着ていても可愛いから許される。だけど1000歳超えのハイエルフと悪魔よ、なぜ君たちは“えるでぃん”と“あすたりおん”にしたんだい?


 そこはせめてカタカナだろうが!


 後、しれっとヴァルグは直接肌にシルヴィアの名前を刺繍できないか女性陣に聞くのはやめなさい!本当にもう。


 ああ、大司教様の露連巣はエリーに手伝ってもらって背中に大きく刺繍したんだね……

 神に仕える大司教がどこぞのヤンキーみたいになってしまったが、きっとこれも神の思し召し。


「え、なんでジル泣きそうなの?」


「っ……すまん。俺の鎧にも“汁兵衛須汰”と刺繍したかったのだが布でないから出来ないと言われてしまってな」


 うん、めちゃくちゃダサいからやらなくて正解だよ。

 俺嫌だよ、何かあった時に助けてくれた騎士団長の鎧に汁兵衛須汰って書いてあったら。


「せめてもうちょっとかっこいい漢字にしない?」


「他にもあるのか!?是非教えてくれ!」


 なぜか俺はジルと一緒にジルの名前を考える羽目になった。


「……じゃあ最終的にこの“紫琉米星”っていう漢字がジルの名前でいいのね?」


「おう!星っていう漢字でスターという意味があるなんてかっこいいよな……これで俺も鎧に刺繍出来たら良かったのに」


「マントに刺繍したらいいんじゃない?」


 後ろからエリーの神の一声によってジルの顔はパアっと嬉しそうになり、走ってマントを取りに行って戻ってきた。

 難しいけど刺繍頑張るんだよ、紫琉米星。


 それから数日間、みんな空いている時間に刺繍を完成させた。

 ちゃっかり安藤さんも教わって調理服に“夜露死苦”って刺繍していたのを見た時は俺の安藤さんへの愛が一瞬冷めかけたね。

 胃袋掴まれていなかったら危ないところだったよ。


 最終日、さて刺繍も終わったし屋敷に帰るかって思った時にフィンとフィアが爆弾発言をした。


「「でも匂い嗅げばすぐ誰のかわかるのに名前って必要だったの?」」


 銀狼族は警察犬になれると知った一日だった。


「俺は可愛いメイド募集中って刺繍した方がいいのかな……」

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