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ユニークスキル『箱庭ガチャ』でハーレム&スローライフ!〜集まったのはなぜか子供と老人とおっさんでした〜  作者: 砂糖


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覚醒者になった日

俺、高梨たかなし春樹はるきは今日も終電で家に帰宅していた。それがたまにならまだいいが新卒で入社してから3年、ほぼ毎日終電である。


 始発終電は当たり前。有給はあっても使えたことなどなく、丸一日休みなんてこの3年間で両手で数えられる程だろうか。給料がいいと思いこの会社に決めたが使う暇がなく貯金ばかり溜まっていく一方だ。


 世間では100人に1人の確率でスキルなどが手に入る“覚醒者”と呼ばれる人たちがいる。


 魔法やスキルを手に入れダンジョンで活躍したり、配信者になって有名になったり、職人になったりとこの日本でも多くの人がいる。


 俺も小さい頃から覚醒者になってダンジョンに入ったり、いい仕事について一攫千金を夢見ていた時期もあったがもう24歳。

 夢を見る時期はそろそろ終わりかもしれない。


 毎日うるさい上司や同じことを何度言っても学習しない後輩のせいで尻拭いばかりさせられ、気付けば同期も俺の他にもう一人だけになってしまった。


 転職しようと思い退職届を書くも、次の職場がもっとブラックだったらどうしようと悩み、結局退職届を出せないままズルズルとここまで来てしまっている。


 こんなことを毎日のように考えて眠り、いつも通り変わらず朝早くに起きて始発で会社に向かう日々が始まると思っていた。


 そう、思っていたんだが……


「これって、スキル画面だよな……?」


 目の前には透明なウィンドウ画面みたいなのが見えている。俺は覚醒したのか。


『はい、こちらは高梨春樹様のスキル画面となっています』


 えっ、何だ?今どこから声が聞こえたんだ?


『私はサポートAIです。直接春樹様の脳内に語りかけていますので、他の人に声が聞こえることはありません』


 サポートAI……便利といえば便利だがこれが俺のスキルなのか?

 詳しくスキル画面を調べてみると正しくは【箱庭ガチャ】というスキルだった。


「っ……!?これユニークスキルじゃないか!」


『はい。このスキルは現在春樹様のみ所持されています』


 ユニークスキルとは世界で誰一人とも被らないと言われている自分だけのスキルだ。

 有名なのだと【剣神】とか【大賢者】などが過去にいたと聞いたことがある。


 海外では昔、ユニークスキルをめぐって殺人などが起きたらしいが、その保持者が亡くなったところで次にそのユニークスキルがいつ誰に与えられるかなど全く見当がつかなかった。

 今ではむしろユニークスキル保持者が未成年だったりした場合は積極的に保護したり支援をしたりしている国もあるみたいだ。


『それよりお時間は大丈夫でしょうか』


 すっかり忘れていた。始発に乗らないと仕事に間に合わなくなる!

 まだ調べたいことは山ほどあるが、明日は年に数回ある貴重な休みの日だ。とりあえず今日は会社に行って続きは帰ってきてからにしよう。



 ◆◆◆



「ああ、今日も疲れた……本当にやってられないこんな仕事。でも覚醒者になれたおかげで嫌な仕事も頑張れた気がする」


 いつも通り終電での帰宅だ。


 いつもならシャワー浴びて飯食ってすぐ寝たいところだが今日はスキルの確認という大事な作業が残っている。

 寝るのが遅くなったところで明日は早起きしなくてもいいからな。


 まずスキル画面の確認。


【名前】高梨 春樹


【UA】 箱庭ガチャ

【S】 ・サポートAI


 ▽ 箱庭レベル1

 ▽ガチャラインナップ


 随分シンプルだけどわかりやすい。冒険者ギルドに行けば有料だがステータス魔法なんかがあるらしく、戦闘系スキルを手に入れるとみんな詳しく調べてもらうみたいだが、俺はどうみても戦闘は向いてなさそうだから今はこのままでもいいか。


「それよりこの箱庭ガチャってなに?」


『詳しくは箱庭に入った方が分かりやすいかと思いますがいかがいたしますか?』


 じゃあそうしよう。自分だけの空間、いや自分だけの世界だ!


“開け箱庭”!と念じると目の前には扉が出てきた。


 え、ピンクのドア?これってあの有名などこでも……


『いいから入ってください』


 あ、すみません。


 ……え、今AIなのに感情入ってなかったか?


 気を取り直して扉を開けるとそこはどこまでも続く何もないフラットな平原だけだった。


 



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