第86話・デート後のコスプレ
「楽しかったねお兄ちゃん」
「ああそうだな」
さすまたを持った二頭身キャラが出るアニメ映画をミウと見た。
前世でも有名だったやつ。
見た目に反して殺伐とした世界を生きる、かわいいやつらの話。
ちょうどいい時間に上映されるものがあったため、到着してすぐに見れた。
何回も上映されているためか人も疎らで、うるさいガキもいなかった。
ミウと仲良く手をつなぎながら映画を見た後は、近くにあった少し高めのイタリアンレストランでピザを食べてそそくさと帰ってきたのだ。
今日は平日で、お互いに制服姿での制服デートだった。
だから、あまり遅くなると補導されるからね。
早めに家に戻ってお互いにラフな私服に着替えた後は、ミウの部屋でミウとまったり過ごす。
「それでお兄ちゃん。今日、永遠お姉ちゃんいないんだよね?」
「そうだね」
今日はミウが膝枕してくれたのでそれに甘えているけど。
膝枕されるというのもいいね。
いい匂いもするし。
なんか安心する。
「それでね? お兄ちゃん。今日はね? その……」
目を開けると、ミウの顔が真っ赤だった。
たぶんそういうことがしたいのだろう。
下半身を見ればわかると思うけど、俺の方はすでに準備万端。
「ん」
目を閉じてキスが欲しいと顎を上げる。
「お、お兄ちゃん? いいの? ミウ、お兄ちゃんにキスしちゃうよ?」
「うん。いいよ。偶にはミウからして欲しいかな?」
目を閉じたままミウに返事する。
ハグとかなら自分から進んでくるのだが、さすがにキスは恥ずかしいのか俺からする方が多い。
「わ、わかった。ふぅー」
ミウが息を吐く。
顔に吐息がもろにかかるが気にしない。
そして、少し待つと俺の唇にミウの瑞々しい唇が触れた。
「お兄ちゃん……」
ゆっくりと目を開けると煙が出るぐらい顔を真っ赤にしたミウがいた。
「いいよ。何回でも」
「うん。でも、ちょっと体制がきついからここまでね?」
「そっか。わかった」
残念だけど仕方ない。
「それとお兄ちゃん。今日はミウが動く番だから先にベッドに寝てね?」
「わかった。それなら手をつないだまましてみる?」
「う、うん。ミウ頑張るから、お兄ちゃん覚悟してね。あっ、そうだ。お兄ちゃんちょっと退いて――」
「ん? わかった」
とりあえず退くと、ミウがクローゼットに行ってそこを開けた。
「どうしたんだ?」
「ふふ。お兄ちゃんにサプライズがあるから、ちょっと部屋から出てくれる?」
「ん? わかった。それならちょっとトイレに行ってくるね?」
「うん」
――
ミウに言われた通り部屋を出て、トイレで気持ち長めに時間を潰してから、ミウの部屋をノックする。
「いいよお兄ちゃん」
「じゃあ、入るよ?」
部屋に入ると、そこには青いチアガールの服を着てポンポンを持ったミウがいた。
髪型も普段のロングヘアからポニーテールになっている。
かわいい。
「ふふ。どうお? お兄ちゃん?」
「似合っているよミウ。かわいい。でも、いつの間に買ってたんだ?」
「ふふ。これ、お兄ちゃんのだよ? ブルマとかスクール水着とかもあったけど、おかしいね? この服、ミウのサイズにピッタリなんだけどぉ?」
ニヤニヤしながら声をかけてくるミウ。
どことなく顔も赤い。
俺のということは、ミウとそういうことをするためにこっそり通販で買ってたコスプレ衣装だ。
クローゼットの中に入れてたんだけど、いつの間に。
すぐに使えるようにと、手の届くところにかけてた俺も俺だけど。
「まあ、それはその、ね?」
「おにーちゃんのえっち。すけべ。へんたい」
「し、仕方ないじゃん? あとスマホで写真撮っていい? ミウとってもかわいいから写真に残したいんだけど……」
「そ、そう? じゃあ、何かポーズでもする?」
「うん。お願い」
それからちょっとした撮影会が始まった。
――
「やっぱりミウはかわいいね? 好き」
「えへへ、そうかな?」
チアガール姿のミウに、前かがみになってもらったり、片足を上げてもらったりと、色々とポーズをしてもらった。
どれもかわいい。
中にはアンダースコートこと、アンスコが見えているものもあるけど。
えちぃ。
でも、パンツじゃないから平気だよね?
これなら今度はメイド服とかバニーガールとかのコスプレでもしてもらおうかな?
もちろん、エッチも込みで。
「恥ずかしいからSNSとかに乗せちゃ駄目だよ?」
「うん。かわいいからほかの男に見せたくない。お兄ちゃんが独占したい」
「ふふ。そっかぁ。そっかぁ……」
まんざらでもないような顔をするミウ。
まだ彼女はチアガール姿のままだ。
ちらっと時計を見るもまだ21時前で時間もある。
不意にミウが抱き着いてきた。
「どうした?」
ミウを抱き返しながら彼女に問いかける。
ミウの顔が耳まで真っ赤だった。
「普段のお礼って言ったらあれなんだけど、今日はこの姿でいっぱい“応援”するから覚悟してね? お兄ちゃん――」




