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異世界転生したら実妹ルートに突入しました~ただし、ハーレムは強制のようです~  作者: 朝霧雪乃


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第38話・誕生日デートに誘おう


(買っちゃった……)


 結局、誘惑に負けてアクセサリーもヘアブラシも買ってしまった。

 アクセサリーの方は、実物を見たかったので実店舗で購入。

 高級ヘアブラシの方は通販だが公式サイトから購入した正規輸入品。

 どちらも有名なブランド品なので、そこそこお金がかかってしまった。

 これにレストランでの食事代やタクシー代などを含めると、11万円ほどになってしまったが特に問題ない。

 正直、もう少しお金を出せば、もう少し良い品が買えたものの、あくまでも誕生日プレゼントだ。

 あまりお金をかけすぎるとミウが萎縮してしまうかもしれないし、俺の手持ちの問題もある。

 たとえ、ミウが喜んでくれなくても兄としての役目は果たせるはずだ。

 俺が目覚めてから初めて迎える妹の誕生日。

 少し気合いが入り過ぎているかもしれないが、死んだ両親と祝うはずだったと考えれば、それぐらい安いものだ。

 後悔はない。


(ご配慮感謝します。あなたのおかげで大切な妹へのプレゼントが買えました)


 その場で片膝を突き両手を組んでイザナギ様に祈りを捧げておく。


『うんうん。それはわかったからハーレムと重婚忘れないでよ? ()()()赤字なんだから、なるべく早くね?』


 どこからともなくイザナミ様の声が聞こえたような気がした。

 目を開けて左右を見てみるも周囲には誰もいない。

 体も自由に動かせるので、ほんの一言だけ声をかけてくれたのだろう。


(あっ、やべ。誕生日の日の予定聞くの忘れてたっ――)


 すっかり忘れてたぁ。

 ど、どうしよう。

 予定をまったく聞いていないのにレストランの予約入れちゃったし、プレゼントも買っちゃった。

 仕方ない。

 今からミウに聞きに行くか。



――



「ごめん、ミウ。急で悪いんだけど、今週の金曜日って予定空いているか?」


 ミウの部屋に入り、自分の勉強机へと向かっていた彼女に声をかける。


「う、うん。その日は学校があるけど、それ以外なら予定は空いているよ? 何かあった?」

「ああ。その日の夜なんだけど、俺と一緒に食事に行かないか? 時間は17時30分に出発で」

「……食事ですか?」


 ミウが首をかしげる。

 かわいい。

 普段だったら「デートですかっ⁉」と言わんばかりに反応を見せるのだが、今日はちょっと違う。

 何かあったのだろうか?


「ああ。ミウの誕生日だったから、ちょっといいレストランを予約しちゃったんだけどいい?」

「あ、やっぱり。それで誘ってくれたんだね?」


 どことなくミウの頬が緩んだ気がするけど、気のせいかな?


「そうだけど。一体何だと思ったんだ?」

「誕生日とは関係のない普通のデートかな? でも、お兄ちゃん。ミウの誕生日って知ってたの?」

「ああ。遺産とかのことで書類手続きする時に知ってね。それで誕生日が近かったからどうかな?と思って……」

「そうなんだ……」


 今回はちょっと前のめり過ぎたというか、ミウの予定を聞くのをすっかり忘れていた。

 ちょっと反省してる。

 これで「予定がある」と言われたら、残念だけどレストランに謝罪の電話を入れて予約をキャンセルしなければならない。

 ミウが見ている教科書とノートに視線をやると、植物の葉が描かれていた。


「あ、そうだ。お兄ちゃん。理科って得意?」

「いや、苦手だ。数学並みにな」

「そ、そっか。最後の問題がちょっとわかんなかったんだけど……」

「低スペックなお兄ちゃんでごめんね?」


 ぽんぽんっと軽くミウの頭を撫でる。

 こういう時に兄らしく勉強を見られれば良かったんだが、無理なものは逆立ちしたって無理だ。


「お兄ちゃん、それ世の中の家事ができない男性に喧嘩売っていると思うよ?」

「そう? まあ、勉強やスポーツが()()()()()、家事を()()()()()()からね。誰にでも得手不得手はあるということだよ? どうしてもわからないときは、動画サイトで解説やっている人の動画を見るか、問題文を入力してAIに答えと解説を出してもらうしかないかな?」

「あ、そっか。その手があったね」

「ただ、一緒に勉強したいと思った時は言ってくれよ? 俺もできる限りのことはするから」

「う、うん」

「じゃあ、俺の話はそれだけだから。邪魔したな。勉強、頑張って」


 ミウの腰に軽く手を回しつつ、その頭に軽くキスしてから離れる。


「お、お兄ちゃんっ‼ も、もうっ――」


 ミウが文句を言ってきたが気にせず部屋を後にした。




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