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異世界転生したら実妹ルートに突入しました~ただし、ハーレムは強制のようです~  作者: 朝霧雪乃


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第21話・合格発表


「ん?」


 買い物から戻り郵便ポストを見てみると、俺宛ての封筒が入っていた。

 差出人は「日本探索者育成高等学校」とある。

 どうやら入学試験の結果が来たのだろう。

 探索者を育成する学校だから、ラノベのように入学試験で試験官とかと戦うのかと思ったら、入学試験は筆記試験と面接だけで拍子抜けした。

 事前に書類審査とかはあったと思うけど。

 試験会場とかで何かしらのフラグが立ったということもなかったし、特にこれと言った事件も起きなかったと思う。

 自分の部屋に戻ってハサミでチョキチョキと封筒を切って開封してみる。

 さてどうなっていることか。

 これで俺の運命というか進路が決まる。

 そう思うとちょっとドキドキする。


『合格通知書』


 中から出てきた紙にはそんな文字がでかでかと書かれていた。


(合格か……)


 ドキドキした割には嬉しさがない。

 それよりもだ。

 今後のことを考えないといけない。


(兎にも角にもミウと相談しないとな……)


 高校に通うがミウとの時間は減らしたくない。

 だから部活には入る気はない。

 正直、進学はあまり気が進まないけど、ハイリスクハイリターンとされる【探索者】という仕事に興味がないというわけではないのだ。

 俺がダンジョン内で行方不明とかになったらミウは悲しむだろうし、施設での生活を余儀なくされるだろう。

 せめてミウが高校を卒業するまで安全なところでアルバイトでもして、そこから挑んだ方が良いようにも思える。

 いや、きっとそうだ。

 そっちから挑んだ方がリスクとしては少ない。


(でもなぁ……)


 一獲千金のチャンスというのは大きいだろう。

 仮に、それを得られなかったとしても、ダンジョンでお金を稼ぐことができたのなら、それだけで生活は劇的に改善する。

 ミウを好きな高校に、いや大学にまで行かせられるかもしれない。

 好きなものも買ってあげられる。

 ただ、俺と同じような境遇の人たちがダンジョンに挑んでそのまま帰らぬ人になってしまったり、大けがを負って死ぬまで障害者になってしまうという話もよく聞くのだ。

 この世界のテンプレと言っていい。

 物語フィクション現実リアルは違うのだ。

 きっと俺もそうなってしまうかもしれない。

 異世界転生したからと言って、その手の主人公になった覚えはないし、そもそもチート能力の類がないのだ。

 無謀な挑戦と言えるだろう。

 死んだらそこで終わりだ。



――



「あ、高校に合格したんだね? おめでとう、お兄ちゃん」

「ああ。ありがと」


 夕食の時にミウに合格通知書を見せるとミウが喜んでくれた。

 ただ、問題はここからなんだよな。


「どうしたのお兄ちゃん? 浮かない顔して?」

「いや実はな?」


 それから高校に通った際のリスクなども含めてミウに一通り説明する。


「うーん。じゃあ、危険なんだよね?」

「ああそうだ。両親のように急に死んでしまうというリスクがある」

「そっか……」


 ああ、空気が重い。

 ミウの表情もどことなく暗い。

 そりゃあそうだよね。

 入院だったけど、俺たちの両親はある日突然死んでしまったのだから。


「でも。お兄ちゃんはミウの学費や生活費を稼ぐためにそこに行きたいと?」

「ああ、そうだ」

「ミウのためならミウは反対するよお兄ちゃん。仮にミウがお兄ちゃんの行く学校に進学したいと言ったらお兄ちゃんは反対するよね?」

「うん。当たり前だろ?」


 聞いた話ではあるがダンジョン内は無法地帯らしい。

 そんなところにミウのようなかわいい女の子を放り込んだら一瞬で慰み者になってしまうだろう。

 それは駄目だ。


「でも、お兄ちゃんとしては行きたいと?」

「ああ」


 短く返しながらうなずく。


「……わかった。ミウ、ちょっと考えたいから明日まで待ってもらっていい?」

「わかった」


 とりあえず時間はもらった。



――



(どうするか……)


 自分の部屋に戻った後、パソコンのキーボードをカタカタを叩きながら、探索者について色々と調べてみる。

 男性よりも女性の方が魔法との相性が良いらしい。

 そのため、ダンジョンで活躍する女性探索者も多いそうだ。

 また、ダンジョンによっては服装でバフが付くところもあるそうで、露出度の高い女性キャラのコスプレをした男性がいたり、戦隊ヒーローの姿で戦っているなんていう動画もあった。

 それを見つけたときは思わず笑ったけど。

 そして、性被害も調べてみたが、やっぱりその手の事件は多いそう。

 男性から男性に対する被害もあるらしい。

 このほかにも、ダンジョン内で美人局つつもたせをやっている連中もいるみたいなので、相手が女性でも注意する必要があるとか。


(ん?)


 ネットニュースであるが「女性余りが深刻」という記事がサイト内に出ていた。

 興味があったので調べてみる。

 出生比としては前世と同じ105対100でわずかに男が多い。

 ここは前世と同じ。

 ただ、ダンジョンに挑むのは男性の方が多く、その大半が前衛役を務めることから死傷率が高いそうなのだ。

 この結果、男女比としては100対105と見事にひっくり返っているらしい。

 街中を歩いていても、そこまで女性が多いとは感じないので誤差の範囲だと思うけど。

 ふと時計に目をやるとそろそろ寝ないといけない時間帯だった。


(とりあえず寝るか……)


 明日になったら答えが出ているはずだ。



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