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将来の夢は魔王になることです!  作者: 月之木ゆう
第三章 ゴブリンとの戦い
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かくれんぼ

森の中の家まで帰ってきて翌日。


「ん~!良い天気。」

「ですねマスター。空気が美味しいです。」


私は家から出てすぐのところで大きく伸びをしていた。


昨夜はティグリスを村まで送り、そのまま蜻蛉返りで拠点の家まで帰ってきていた。

初めて夜の森を歩いたし疲れたので、帰宅後にすぐ寝たのだ。


ちなみに今日の朝食はりんごである。

りんご以外にも、メトシェラが採ってきたというブルーベリーくらいの大きさの赤い果実も味見してみたが、凄まじく酸っぱくて食べられなかった。なんでも獣人達や森の動物とかは食べているようで、採ってきてくれたようだが。栄養満点だから動物も食べているのだろう。これだけ酸っぱいのだからきっとレモンの100倍くらいはビタミンが含まれているのだろう。たぶん。


アイカはというと、すっぱーい!と言いながら、どこか嬉しそうに食べていた。おそらく彼女にとっては初めての味なので嬉しいのだろう。


「あれ?ゴーレム達はどこに行ったの?って言うかこんなに大きな木あったっけ。」


私はそう言いながら、家の前の巨木に手を触れた。


「ワシじゃ。」

「ぎゃぁあああああ!!!」


久しぶりの脳内音声──

──ではなかったが、突然上の方から声が聞こえてきた。


びっくりした。

私が触れていた巨木の正体は、擬態したエルダーだった。


「マスター、みんなティグリスに見つからないように隠れていたんです。」

「あれ?でも昨晩はエルダーは隠れてなかったよね?」

「なんでも元の姿に近いほうが落ち着くようでして。」


木そっくりに擬態しているエルダーを見つめながらアイカが言った。

そもそもゴーレムって擬態とかできるものなのだろうか。

そんな事を考えながら、家の庭を見渡すとどうも見覚えのない巨大な岩がいくつかある。


「ってことは、この岩も?」

「春夏様。ご明察でございますわ。」


メトシェラが言う。

すると、ロックゴーレムが地面からその巨体を持ち上げて出てきた。


「ロックゴーレムはわかりやすいね。あとはアースゴーレムとウッドゴーレム。」


二十歳にもなって無邪気にゴーレムとかくれんぼを初めてしまう春夏であった。

もっとも春夏が専ら鬼なのだが。


◇


ロックゴーレムに引き続き、ウッドゴーレムは割と簡単に見つけることができた。なにせ、木の根部分の地面がふかふかしており、はっきりとした違和感があるのだ。しかし──


「ダメだ。全然見つからないよ。アイカ!ヒントちょーだい!」


──アースゴーレムは強敵だった。

一向に見つからないまま時間ばかりが過ぎてゆく。


「そうですね。まだ探していないところがあるのでは?」

「家の中?地面の中?」

「ではないですね。」

「ん~。」


考えることきっかり1分。

春夏にしては割と長時間飽きずに考えていた。


「分かった!この中!」

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