第10話 罪を背負いて
「あんた、どう言うことかちゃんと説明して。人殺しってなに? 」
私に命の大切さを態度で示して置きながら、自分は殺してる?
それも人の家族を?
いくら異界の者だからって、許せるラインを超えてる。
フレイルはそれでもハルトを信じてみたかった。
何故なら彼と、手を結びたいから。
仲間に、なりたいから。
最後は殺し合いになるかもしれない。
けれどハルトは、納得して自分の故郷に戻ってくれるはず。
だから、フレイルは言った。
「でも、実際は違うんでしょ? あんたとは、ちょっとしか関わってないけど、弱きものを、助けを必要としてる人をほおっては置けない。そんな性格だと、私は思ってる。
聞かせてくれないかな? あんたのーーーハルトの、過去を」
ハルトはポツリと話し出した。
「ユーロとエフィリアは兄妹で、俺率いるチームとして潜入ミッションに挑んだ。
けれど、エフィリアは間違って罠のボタンに気づかず押してしまう。
サイレンと共に魔術王星の兵士たちが取り囲んで殺そうとする
それを俺は庇ったが、無数の魔法の矢を防ぎきれずに死なせてしまう
だから後から追ってきた、ユーロには俺がエフィリアを殺した……故意に守らなかったと思ったらしい。
そのあとは知っての通りだ。
殺し合いをした。
けれど決着がつかず、ユーロは敵惑星 魔術王星に降る。俺はそれを知って、ユーロの妹を生き返らせるために、あいつの目を覚まさせるために! この、神の座を巡る戦争に参加した」
以上が、俺の過去だ。
そう言ってハルトは下を向いた。
罵られると思った。
俺は人殺しだ。ユーロの妹を無惨にも殺した。
けれど、だからと言って俺はーーー諦めるわけには……。
フレイルはハルトの肩に手を乗せた。
震える、ハルト。
お前が悪い!
お前は犯罪者だ!
そう言われる未来を想像して目を強くつぶる。
だが、フレイルが言ったのは罵しりじゃなかった。
「私は、ハルトーーーあんたを信じたい。私からもお願いするわ。私の受けた天啓を完遂するまで協力関係になって」
暖かい、言葉だった。
胸が救われるような、そんな言葉だった。
ハルトの右目から涙が伝う。
「もちろんだ」
そして、手を握ったその時。
小さなボール大の光が、ひらひらと舞うように落ちてきた。
フレイルが両手で受ける。
すると、光がきえて現れたのは
「これ、魔術の匂いがする。金属板ーーー三つの証の一つ目だ」
まるで、協力関係を結んだ2人を祝福するかのようだった。
嬉しい反面、お宝探し要素みたいな物だと思っていたので少し違和感を感じる。
ハルトが代弁してくれた。
「……何かしらの条件を満たした?」と。




