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「あ、すみません。ちょっとお願いがあるんですが・・・」
ここぞとばかりに俺は尋問官に冒険者ギルドの位置を聞いていた。
「あぁー、口頭じゃ分からないと思うから地図書くよ。何か書く物持ってる?」
後ろの男性から紙とペンを借りた尋問官がいそいそと地図を書いていく。
「はい、これあげるから。迷子になったら近くの兵士に声掛けてね」
そう言いながら、俺に一枚の紙を差し出してきた。ありがてぇ・・・!
「お世話になりました、これで何とかなりそうです」
「そりゃ良かった、あぁ言い忘れてた。今は仮の住民登録だから
冒険者になったらギルドカード持ってもう一度、自警団の所まで来てね」
そうすれば本登録出来るから、とサラッと大切な事を言う尋問官。
今度、あいつの靴の中を油まみれにしてやろうか・・・。
そう呟きながら、俺はそそくさと自警団を後にした。
「ここが冒険者ギルドか・・・!」
特に迷子にはならず、すんなりとギルドまで来れた。
まぁ通報されかけたが、兵士がちゃんと周りの人達に説明してくれたのか実害は無かった。
「よし、いくか!」
そう意気込みながら扉を押し込む。
「ようこそ、冒険者ギル・・・ド・・・」
俺が入ったと同時位に、がやがや騒いでいた冒険者達が静まり返った。
すっごいジロジロ見られてる、そんなにベーコンが珍しい・・・珍しいわな。
カウンターに飛び乗る、目の前の受付嬢が固まってる。
なるほど、ここは一つ気さくな挨拶をして場を和ませよう。
「やぁ!僕の名前はヨシダ。熟成は何と40年!とってもジューシーなベーコンだよ☆」
受付嬢が泡を吹いて倒れた、その反応は俺だって流石に凹むぞ。
「受付嬢が倒れたぞ!全員あのモンスターを取り押さえろ!!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!
ギルド内にいる全冒険者が俺に向かって突進してくる。
「やめろ!俺達は分かり合えるはずだ。人とベーコン・・・何が違うって言うんだ!!」
必死に和解の道を探したが、どうやら人類とベーコンの壁はあまりにも高かったらしい。
俺は現在、冒険者ギルドの奥にある部屋で拘束されていた。
周りには厳つそうなおっさんばかりだ、怖くて油ちびりそう。
「ギルドに侵入してくるモンスターか、初めて見るタイプだな」
「受付嬢が襲われた事を考えると・・・敵対心は強そうだ。駆除した方が良いだろうな」
「すみません、私の話を聞いてもらっても良いでしょうか・・・」
輪ゴムでがんじがらめにされている体を無理矢理起こして正座をする。
「会話が可能と・・・知能は高そうだ。厄介だな」
顎髭が長いおじさんがそう呟いた。やめて、私はか弱いベーコンなの・・・。
「自警団で検査はしてきました・・・あの、私・・・元人なんです・・・」
顎髭が長いおじさんとスキンヘッドのおじさんが驚いていた。




