表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
9/58

第9話:王都の武器街にて

カン、カン、カン──と、心地よい鉄を叩く音が響く王都の鍛冶屋街。


レイは金貨の入った袋を懐に忍ばせ、一軒の古びた、しかし風格のある鍛冶屋『鉄の拳亭』の暖簾をくぐった。


「いらっしゃい。……あんた、見ない顔だな」


奥から出てきたのは、白髪交じりの頑固そうなドワーフの老人、バルカンだった。


「新しくCランクになったレイです。実戦に耐えうる、いい剣を探しに来ました」


バルカンは鼻で笑った。


「Cランクになったばかりの若造がか。うちの武器は高いぞ? そこらの量産品とは違うんだ」


「予算なら、これで足りますか?」


レイがカウンターに金貨10枚を積み上げる。ドワーフの目が丸くなった。


「ほう……いい金を持ってるじゃねえか。よし、奥の『特別品』を見せてやる。ついてきな」


店の奥の地下室には、厳重に保管された数々の名剣が並んでいた。


バルカンは誇らしげに一本の長剣を差し出した。


「これは『飛燕の剣』。風の魔石を組み込んであり、一振りの速度が──」


「いいえ、それはいいです」


レイは一瞥しただけで断った。【神眼】がその性能を見抜いていたからだ。


【飛燕の剣(ランクC)】

耐久値が低く、レイの【剛力】に耐えられない。


「何だと? 我が魂の一作を……!」


気分を害したバルカンを無視し、レイは地下室の隅に転がっていた、一本の『黒く錆びついた大剣』に目を留めた。


長さは1.5メートルほど。あまりの重さに誰も使えず、埃を被っている。


「……店主、あれは?」


「あ? あれか……。ありゃ『黒鉄の呪い剣』だ。隕鉄メテオライトで打ったんだが、重すぎる上に魔力を全く通さない。どんな名手が振ってもただの鉄塊だ。失敗作だよ」


だが、レイの【神眼】には、全く違う情報が映し出されていた。


【神殺しの未完成刃(ランク:測定不能)】

状態:封印(真の力を引き出すには、莫大な魔力が必要)

特性:神聖・魔属性の攻撃を100%吸収し、自身の威力に変換する。


(……見つけた。これだ。これこそ、俺の相棒にふさわしい)


「店主、これをください」


「おいおい、本気か? それは筋力値が150以上なきゃ持ち上がることすらできねえぞ?」


レイは黙って大剣の柄を片手で掴んだ。


そして、【剛力】を発動させる。


ズ、ズズ……。


「なっ……!?」


バルカンが目玉が飛び出さんばかりに驚愕した。


レイは、大人3人がかりでようやく動かせるレベルの黒大剣を、まるで軽い木刀でも扱うかのように、片手でひょいと持ち上げたのだ。


「…いくらですか?」


「……金貨5枚でいい。お前さんのような化け物に買われるなら、その剣も本望だろうよ」


バルカンは完全に脱帽し、笑った。


こうしてレイは、規格外の相棒『黒大剣(仮)』を手に入れたのだった。

【新作のお知らせ】


いつも本作をお読みいただき、本当にありがとうございます!


この度、新しい連載作品をスタートいたしました。


タイトル:『森羅家の生活魔法は戦闘不能? 〜カフェの雑用と馬鹿にされた三姉弟、Fランクから最強へ駆け上がる〜』

あらすじ:「カフェの雑用魔法」と蔑まれた三姉弟が、知恵と工夫で地味な日常魔法を昇華させ、Fランクから最強へと駆け上がる成長ファンタジー!


本作とはまた違った魅力の詰まったお話になっています。

少しでも気になった方は、ぜひ以下のリンクから覗いていただけると嬉しいです!


▼新作はこちらからお読みいただけます

https://ncode.syosetu.com/n6822mn/


※アプリをご利用の方は検索画面で Nコード『 n6822mn 』と検索していただくか、作者マイページの「活動報告」から直接お越しいただけます!


引き続き、応援よろしくお願いいたします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ