表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
51/58

第51話: 管理者権限の奪還

テュポンを消去したことで、レイたちの持つ 【神眼】 のハッキング深度はさらに深まっていた。


「マスター。テュポンの消去に伴い、彼が管理していた『物理計算の制御キー』が一時的に空間に浮遊しています。これを回収すれば、この領域の物理法則を私たちが自由に上書きできますよ」


アルテが浮遊する黄金のキーを指し示す。


「回収よろしく、アルテ。そしたら、このエリア全体の『空気抵抗』を僕たちの動きに都合がいいように書き換えちゃって」


レイの指示に基づき、アルテが瞬時にキーを統合した。


その瞬間、レイたちの移動速度は物理的な限界を超え、まるで風になったかのようなスピードで、静かに神殿を突き進むことが可能になった。


周囲の神聖衛士たちが反応する前に、レイは彼らのコアを正確に書き換え、活動を停止させていく。


「ふん、手応えがありませんね。神々と威張っていた割には、システムに依存しすぎて個々の戦闘技術は三流以下ですよ」


ブリュンヒルデが冷徹な笑みを浮かべ、細剣を静かに鞘へと収める。


「当然です。彼らはあらかじめ用意されたルールの上でしか強さを発揮できません。ルールそのものを書き換えられる我が主の前では、いかなる神もただ人形と同じですよ」


ガウェインがレイの背後を完璧にガードしながら言いた。


「――――増長するのも大概にしなさい、人間の羽虫ども」


前方の巨大な扉の前に、今度は二柱の主神が同時に姿を現した。


一柱は、世界の『熱量と火炎』を支配する火炎神――『アグニ』。


もう一柱は、世界の『絶対零度と凍結』を司る氷雪神―― 『クヴァシル』。


相反する属性を持つ二柱の主神の魔力が共鳴し、空間が沸騰と凍結を同時に繰り返す、極限の異常気象領域が展開された。


「触れるだけで肉体を蒸発させ、魂を永久に凍結させます。これこそが神の領域の絶対防御結界ですよ」


アグニとクヴァシルが同時に手を突き出すと、赤と青の巨大な螺旋の光線が、レイたちに向けて放たれた。


空間そのものが熱膨張と収縮によって引き裂かれる、回避不可能な破壊の波動である。


「相反する属性を同時に展開したんだね。一見完璧に見えるけど、処理の同期がちょっと甘いかな。アグニの熱量計算と、クヴァシルの冷却計算の間に、わずかな『同期ズレ』が発生してるよ」


レイは穏やかな瞳でその二つの光線の「交差点」をスキャンした。


「その隙間に、この記述を挟ませてもらうね。――『属性干渉の無限ループ』」


レイが【虚空の修正剣】の先端を二つの光線の衝突点へと静かに突き刺した。


ハッキング: 熱量と冷却の『相互参照記述』を無限ループさせ、演算リソースを枯渇させます。


ピキィィィン・・・・・・!


放たれた赤と青の光線は、レイに届く直前で互いに互いを参照し合い、奇妙なノイズを発しながらその場に完全に静止した。


そして、アグニとクヴァシルの身体からも、激しい火花とエラーのエフェクトが噴き出し始める。


「な・・・・・・私の魔力が、逆流している・・・・・・!? 制御が、効きません………………!」


「演算が………………飽和します・・・・・・! 処理が、追いつきません・・・・・・!」


二柱の神は、自らが放った魔法の処理負荷に耐えきれず、激しい光の霧となって自滅していった。


レイは晴れ渡る爆煙の中を、何事もなかったかのように平然と通り抜けていった。

【新作のお知らせ】


いつも本作をお読みいただき、本当にありがとうございます!


この度、新しい連載作品をスタートいたしました。


タイトル:『森羅家の生活魔法は戦闘不能? 〜カフェの雑用と馬鹿にされた三姉弟、Fランクから最強へ駆け上がる〜』

あらすじ:「カフェの雑用魔法」と蔑まれた三姉弟が、知恵と工夫で地味な日常魔法を昇華させ、Fランクから最強へと駆け上がる成長ファンタジー!


本作とはまた違った魅力の詰まったお話になっています。

少しでも気になった方は、ぜひ以下のリンクから覗いていただけると嬉しいです!


▼新作はこちらからお読みいただけます

https://ncode.syosetu.com/n6822mn/


※アプリをご利用の方は検索画面で Nコード『 n6822mn 』と検索していただくか、作者マイページの「活動報告」から直接お越しいただけます!


引き続き、応援よろしくお願いいたします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ