表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
50/58

第50話: 主神の威光

神殿の奥へと進むレイたちの前に、突如として空間全体が押し潰されるような、凄まじい重圧が立ち塞がった。


「―――そこまでにしなさい、不純なるパグどもよ」


空間の裂け目から現れたのは、巨大な黄金の椅子に腰掛けた、光り輝く神の巨像。


主神の一角にして、世界の『重力と物理運動』を司っている物理神 『神将テュポン』であった。


彼の全身から放たれる目に見えない重力の波は、存在するだけで周囲の空間を物理的に歪め、光の進む方向さえも捻じ曲げてしまうほどであった。


「加護も持たぬ不完全な人間が、神々の聖域を汚すなど許されることではありません。その傲慢な肉体ごと、無限の重力の底へ沈みなさい」


テュポンが手をかざすと、レイたちの足元の空間がドス黒い超重力の球体へと変化し、周囲の物質を凄まじい勢いで吸い込み始めた。


物理法則そのものが「崩壊」を指示しているため、通常の魔術防御では防ぐことができない、絶対的な消去結界である。


「トール、下がって。この重力は物理的な防御じゃ耐えられないよ」


レイは慌てることなく一歩前へ出ると、迫り来るブラックホールの中心点を、自身の【神眼の支配者】で冷静に見据えた。


【鑑定対象:物理神テュポン】

特性:重力制御、空間圧縮。

脆弱性:彼が制御している重力波は、世界システムの『物理定数ライブラリ』からリアルタイムで取得されています。このライブラリとの接続を一時的に切断すれば、ただの空箱に変わります。


「お前たちが『神の奇跡』って呼んでるものは、ただシステムから力を借りてきてるだけだよ。・・・・・・その接続権限、ここで一回止めさせてもらうね」


レイの落ち着いた声が神殿に響く。彼の金色の瞳が鋭く輝き、テュポンの『重力制御コード』を直接ハッキングした。


書き換え:テュポンの『物理ライブラリ接続権限』を【即時無効化】します。


ピキィィィン・・・・・・・!


空間を押し潰そうとしていた超重力のブラックホールが、一瞬でただの「温かい風」へと変化し、跡形もなく消え去った。


「な・・・・・・何ですかこれは・・・・・・!? 私の重力制御が・・・・・・機能していない・・・・・・!? 一体、何をしたのですか……………………!?」


テュポンが初めて、その黄金の巨躯を激しく揺らして驚愕した。


「言ったでしょ。権限を一時的に無効化したって。あなたはもう、ただの巨大な石像に過ぎないよ」


レイは穏やかな眼差しをテュポンに向け、手にした【虚空の修正剣】を静かに一振りした。


それは物理的な斬撃ではなく、テュポンという「オブジェクトの存在データ」を、世界のシステムから切り離す、完全なデバッグの一撃であった。


「が、は・・・・・・!? 私の神聖なるデータが・・・・・・消去されていく・・・・・・! 馬鹿な、人間風情が、神を『消去』するなど・・・・・・!」


テュポンの巨大な身体が、数式の美しい光の粒子となって崩れ落ちていく。レイはその光を見つめ、静かに手を合わせると、一歩も立ち止まることなく、さらに奥の神殿へと歩みを進めた。

【新作のお知らせ】


いつも本作をお読みいただき、本当にありがとうございます!


この度、新しい連載作品を7/31からスタートいたします。


タイトル:『森羅家の生活魔法は戦闘不能? 〜カフェの雑用と馬鹿にされた三姉弟、Fランクから最強へ駆け上がる〜』

あらすじ:「カフェの雑用魔法」と蔑まれた三姉弟が、知恵と工夫で地味な日常魔法を昇華させ、Fランクから最強へと駆け上がる成長ファンタジー!


本作とはまた違った魅力の詰まったお話になっています。

少しでも気になった方は、ぜひ以下のリンクから覗いていただけると嬉しいです!


▼ 新作はこちらからお読みいただけます

https://ncode.syosetu.com/n6822mn/

※7/31から投稿開始です。


引き続き、応援よろしくお願いいたします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ