表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神眼の支配者 ~ハズレスキル【鑑定】が覚醒したので、俺を見捨てたSランク(予定)パーティを底辺から置き去りにします~  作者: イヌの名前はあとむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
38/39

第38話:そして『世界』へ

『世界の終層』第20層。そこは、これまでの氷の迷宮とは完全に一線を画する、異様な空間だった。

上下左右の概念が曖昧な、無限に広がる純白の虚空。その空中には、世界を構築しているとされる、無数の巨大な黄金の光の数式──『世界のソースコード』が、川の流れのように激しく明滅しながら流れていた。こここそが、神がこの世界を管理するために設置した、根幹システムの中継地だった。

そして、その空間の中央に立ち塞がっていたのは、全長15メートルを超える、白銀の美しき金属で造られた、巨大な異形の神像。

世界防衛自律機構──『守護神像・エクス・マキナ』。

「加護を持たぬ不純物、および世界コードの改ざん者を確認。……これより、世界の秩序に基づき、該当オブジェクトの存在を【完全消去デリート】する」

機械的な、しかし脳内に直接響く神の声とともに、エクス・マキナの巨躯から、空間のすべてを真っ白に染め上げるほどの、絶対的な神の滅びの光波が放たれた。それは「加護を持たない者」を、因果律ごとこの世界から消し去るという、最悪のシステム権限の発動だった。

「みんな、僕の後ろへ! ──ガウェイン、トール、防御陣形! リリス、ブリュンヒルデ、敵の指向性を乱して!」

レイの的確な指示が飛ぶ。

ガウェインの『不滅の盾壁』とトールの戦鎚斧が、神の放った最大の一撃を正面から完璧に受け止める。空間が激しく軋み、割れるような衝撃が襲うが、彼らの足は一歩も引かない。リリスの無限詠唱とブリュンヒルデの神雷が、エクス・マキナの攻撃の軌道を強引に歪めていく。

「アルテ、僕の眼の演算機能を、限界を超えて引き上げて(オーバークロック)くれるかい? 君の全てのログを、僕に預けてほしい」

レイは隣に立つアルテの手を、優しく、しかし強く握りしめた。

「了解、マスター。……私の全精神ログ、および演算領域を、マスターの【神眼】へ完全同期します。……いってらっしゃい、私の主」

アルテのサファイアの瞳から、濁流のような情報魔力がレイへと流れ込む。

次の瞬間、レイの【神眼の支配者】の金色の光が、この世界の誰よりも眩しく、虚空の全てを照らし出すように炸裂した。

レイの視界の中で、エクス・マキナの体内にある、神が隠していた『世界の根本記述マスターコード』が、完全に剥き出しになって看破された。

「見つけたよ、神様の可愛い防衛システム(おもちゃ)。……もう、おいたは終わりだよ」

レイは優しく微笑みながら、金色の瞳の支配権を完全に発動した。

(書き換え──エクス・マキナの『加護なし排除プログラム』の記述を【全消去】。アクセス権限の最上位を【レイ】へと変更)

『──警告。アクセス権限の上書きを検知。……拒絶不能。……記述の改ざんを承認しました。守護神像エクス・マキナ、これより個体名【レイ】を最上位管理者として認識します』

ピキィィィン……!

次の瞬間、世界を滅ぼさんとしていたエクス・マキナの凶悪な白銀の光が、嘘のように完全に消え失せた。そして、15メートルを超えるその巨大な神像は、静かに、恭しく、レイの前へとその巨躯を折り、深く膝を突いて臣下の礼を取ったのだった。

「……アクセス権限の上書き完了を確認。これより、第21層以降への進行、および世界の根幹への介入を許可します、我が主よ」

神の防衛機構すらもハッキングし、自らの完全なる「通過点(配下)」としたレイ。

人間の作った小さな権力(Aランク)も、神が人間に与えた便利なシステム(加護)も、少年の持つ最強のバグ──【神眼】の前には、すべてがひれ伏す運命に過ぎなかった。

「人間の常識(Aランク)の枠組みは、これで全部踏み越えちゃったね。……さあ、みんな。ここから先は、この歪んだ世界を裏で操作している『神様たちのシステム』そのものを、僕の眼で支配しに行こうか」

開かれた深淵の扉、その向こうに広がる壮大なる世界の景色を見据え、レイはどこまでも物静かに、しかし最高に不敵な笑みを浮かべた。

「少しでも面白い、続きが気になると思ってくださったら、ページ下部の【ブックマーク】や【評価】で応援していただけると励みになります!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ