表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神眼の支配者 ~ハズレスキル【鑑定】が覚醒したので、俺を見捨てたSランク(予定)パーティを底辺から置き去りにします~  作者: イヌの名前はあとむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
36/38

第36話:異例の「Aランクへの推薦」

特務騎士団が全滅し、血と氷の匂いが立ち込める神殿の広場。

レイが黒大剣を静かに鞘へと収めた、その瞬間だった。

キィィィン……! と、空間そのものが悲鳴を上げるような、異常な密度の魔力変動が起きた。

レイたちの前方の空間が縦に大きく裂け、そこから、一人の老人が悠然と姿を現した。

純白の豪奢な魔導ローブを纏い、長い白髭を蓄えた、小柄な老人。しかし、その身体から放たれているプレッシャーは、先ほどの特務騎士団全員を合わせたものを遥かに凌駕していた。

王都の冒険者ギルド総本山の最高責任者であり、世界に数人しか存在しないとされる伝説の『ギルドマスター総帥』ヘンドリクスだった。

「す、総帥……! 助けて、ください……! この加護なき男は、世界の敵です……!」

地面に倒れていた特務騎士が、救いを求めるようにヘンドリクスの足元へ縋り付く。

しかし、ヘンドリクスはその隻眼を冷酷に細め、縋り付く騎士の手を杖で容赦なく一蹴した。

「見苦しいぞ、特務騎士団。お前たちが実力で完全に敗北し、その絶対と信じた加護の力が、この少年の前で無力であったのは明白な事実だ。……国家の傲慢が、これほどの怪物を生み出したか」

ヘンドリクスは静かに歩を進め、レイの前で足を止めた。そして、世界最高権力者の一人であるはずの老総帥が、レイに向かって、深く、深く一礼したのだ。

「はじめまして、レイ君。君のこれまでの戦果、そして今ここで現代最高峰の精鋭を圧倒したその実力を認め──ギルド総帥の権限を以て、君を特例で『Aランク冒険者』に即時昇格とし、さらに将来の『Sランク推薦資格』を付与する」

ヘンドリクスが差し出したのは、燦然と輝く白銀の『A』の文字が刻まれた、新しいステータスカードだった。

ギルドの規約上、Aランク以上の冒険者は「国家の命令に対する合法的な拒否権」を持つ。つまり、王都の教会や貴族が、どれだけレイを犯罪者として扱おうとしても、ギルドがそれを全面的に撥ね退けるという、絶対的な保護宣言だった。

「おじいさん、僕のためにわざわざこんなところまでカードを届けにきてくれたんだね。とっても優しい人なんだね、ありがとう」

レイはカードを優しく受け取ると、ヘンドリクスに向かって、ふわりと穏やかな、大人の余裕すら湛えた笑みを浮かべた。

「……君のその金色の瞳、そして君の後ろに控える神話の遺物たち。君は一体、この世界をどうするつもりかね?」

ヘンドリクスが、底知れない目でレイに問いかける。

「ううん、大層な目的なんてないよ。ただ……僕たちを無能として虐げ、弾き出したこの歪んだ世界のシステム(ルール)が、ちょっとだけ気に入らないから。……僕の眼で、綺麗に『デバッグ(お掃除)』してあげようと思っているだけさ」

レイは穏やかに、しかし絶対的な支配者の声音でそう告げた。

その言葉に、数々の修羅場を潜り抜けてきたギルド総帥ヘンドリクスすら、背筋に強烈な冷気が走るのを禁じ得なかった。名実ともに『Aランク』となった加護なき少年は、いよいよ人間の常識を超えた領域へと、その翼を広げつつあった。

「少しでも面白い、続きが気になると思ってくださったら、ページ下部の【ブックマーク】や【評価】で応援していただけると励みになります!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ