第15話:新時代の攻略者
「ひっ、化け物……!」
完全に戦意を喪失し、腰を抜かした術師の胸ぐらを、レイは冷淡につかみ上げた。
「お前たちがどれだけ複雑な魔法や罠を準備しようが、僕の眼の前では、ただの『バラバラにできるパーツの集まり』だ。──これで終わりだ」
ドン、と術師の腹に軽い衝撃を与えて気絶させる。
同時に、隠された遺跡の完全攻略が判定され、レイの脳内に確かな成長の感覚が響き渡った。
『未発見の遺跡の踏破を確認。経験値を獲得しました。Lv 22→ Lv 25』
『ゴーレムの駆動核から、レアスキル【鋼鉄化(ランクD)】を抽出・獲得しました』
レベル25。かつて自分をハメたガイ(レベル24)と同程度のレベル、王都でも一目置かれる実力者たちの領域へ、レイは完全に到達した。
ダンジョンの外へ出ると、晴れ渡る青空が広がっていた。
ルミナ村の方向からは、危機を脱した村人たちの歓声が微かに聞こえてくる。
「なあ、レイ……」
トールが、深い畏敬の念を込めてレイを見つめる。
「お前のその『眼』は、ただの鑑定じゃないな。この世界のあらゆる魔法、罠、魔物の仕組み……そのすべてをパズルのように解体して、冒険を支配する眼なんだ」
「解体、か。悪くない響きだな」
レイは笑って、新しく手に入れた『鋼鉄化』のスキルを馴染ませるように拳を握った。
「誰もが恐れる強力な魔法も、複雑な迷宮も、僕にとってはただの『紐解くのが楽しいパズル』。世界の仕組みを解き明かして、誰も追いつけない高みへ行く。」
かつて自分をゴミのように見捨てたガイやセリアは、今頃、冒険者資格を失い、世界のルールの底辺で惨めに暮らしていることだろう。しかし、レイの視線はもう、そんな過去の有象無象には向いていなかった。
あらゆる構造を解き明かし、自らの手で再構築していく、前代未聞の【神眼の攻略者】。
レイとトールの二人は、まだ見ぬ世界の果て、壮大な冒険の旅路へ向けて、堂々と歩みを進めるのだった。
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