92 ステータス偽造
私は詰め所を出て取り合えずチャリオットとの合流を考え
商業ギルドを目指し歩いていた。
この街は和洋折衷だった。
建物も衣服も食べ物もいろんな国が入り混じった
そんな雰囲気の街だった。
時代劇に出てきそうな茶店があったり
中国風の食堂があったり洋風の雑貨屋があったり
その入り混じった感じが何となく楽しくて
ついつい彼方此方に目が行ってしまう。
武器屋の店頭には鍬や鎌や鉈やスコップ
そしてなぜか中華なべや中華包丁など
元の世界でも見慣れた農具や道具なども並べられ
背負子なども売られていて
色んな所に召喚者様達の功績が見える様だった。
お腹空いてるんだよね
今すぐにあの食堂に入っても良いだろうか
でもチャリオットが心配しているだろうし
しかしどんな物が食べられるのか楽しみだし
と、吸い寄せられる様にフラフラと歩いていると
「アオイさんではありませんか」と声を掛けられた。
「その声はチャリオット」
振り返るとそこにチャリオットの姿がある
「良く私だって気が付いたね」
「そんなのは当たり前じゃないですか
それよりご無事だったのですね」
「ええ、召喚者だって分かったら開放してくれた
それよりさ、この匂いは絶対餃子だと思うんだよ
私のお腹が限界を訴えているんだよ
あの食堂に入っても良いよね」
私の言葉を聞いて何故かチャリオットは笑うだけだったので
構わずに食堂に入った。
中に入るとメニューが絵と文字で書かれて壁に貼られていた
そのラインナップにさすが中華だと感動した。
餃子に肉まん麺類も何種類かあり酢豚の様な物や
エビチリの様な物や魚を使った物などそれはそれはいろんな種類
全部制覇するのにどの位掛かるだろう
中華は格闘だ!と言う誰かの名言を思い出した。
私は匂いですっかり餃子のお腹になっていたので
餃子と麺の中から辛そうなのを選んで肉まんをお土産に頼んだ
チャリオットは見たことも聞いたことも無い
数々のメニューから選びきれずいる様なので放っておいたら
魚料理を選んだようだった。
そうして運ばれてきた料理はもう期待通りの餃子と麺料理
私はニンニク増々の餃子が好きなのだが
ここのは普通に野菜と肉の餡の餃子だった。
でも美味しかった。
ニンニク増々は自分で作ればいいだろうそう納得してお替りした
麺は削り麺で辛さは見た目ほどではなく
出汁のうま味がしっかり感じられてまたまた美味しかった。
しばらくこの店に住み込みたい、私はそんな事を考えてしまった。
人間美味しい物で満たされると大概の事はどうでもよくなると言うが
この街であったあれこれなどもうすっかり忘れ
この国を目指した目的も忘れ
只々この街の散策を楽しみにし始めた私に向かって
チャリオットが言った。
「そう言えばこの国に
ギガンテスアントラーなる守護獣が居ると聞きましたが
会いに行かれるのですか?」
そうだよそれにイフリート様にお願いもあったんだよ
ホント私ってば・・・
「取り合えずチャリオットの用事が済むまでこの街を散策して
その後探しに行こうかと思っているんだけど」
すっかり忘れていたことなどお首にも出さずに言ってみた。
「それとも先に場所だけ探し出して転移門を作ってこようか?」
さらに私が提案すると
「そうですね急ぐ旅でもありませんし
少しこの街でゆっくりしますか」
と、予定を決めたのだったが
「では宿屋の手配をいたしますね」とチャリオットが言う
「ゲルがあるのに?」
「街に出入りする度に面倒が起こりそうですが宜しいので?」
「それは困るね」
さっきシオン君に頼んで何か証明の様なのを作って貰えばよかった
まぁ、あまり頼りになりそうも無かったから無理か
ホント面倒だな
ステータスに隠蔽じゃなく偽造の様なことが出来ればいいのに
って、想像すれば創造出来るんだよね?
と言う事は出来るかもしれない?
やるだけやってみるか
名前 アオイ
称号 怒涛の作業師 噂の魔王様?
ジョブ 錬金術師★★★complete
召喚術師★★★5
スーパースター★★★7
レベル 335
ジョブ候補
固定スキル 生活魔法 鑑定 染色
スキル 栽培★ 調薬★ 鍛冶★ 分解★ 付与術★ 製布★ 縫製★
採取★ 精製★ 錬成★ 調合★
火魔法★ 水魔法★ 風魔法★ 土魔法★ 雷魔法★
回復魔法★ 間接魔法★ 聖魔法★ 闇魔法★
無属性魔法★ 時空魔法★ 重力魔法★
闘魂★ 格闘術★ 召喚術 精霊契約
短剣術★ 回避術★ 双剣術★ 舞闘術★ 鞭術★ 舞謡術
契約精霊 ドリアード ノーム シヴァ
加護 黒龍 フェンリル
久しぶりにステータスしみじみ確認したけどレベルが上がってるよ
そんな事より書き換えと言うより上に張り付ける感じの方が楽か?
偽造ってどうするのが正解なんだ?
自分で確認できなくなるのは面倒だし
と、考えているとマップの切り替えの要領で
切り替え出来るスイッチが現れた。
良いのか本当にこんなに簡単に実現出来て?
でも早速切り替え偽造ステータスを作る
名前 アオイ
称号
ジョブ 錬金術師3
レベル 35
ジョブ候補
固定スキル 生活魔法 染色
スキル 採取 精製 錬成 調合
取り合えずこんな感じで良いか
でもこれに切り替えたはいいが鑑定が効くかだよね
「チャリオット私を鑑定してみて」
「鑑定ですか?」
怪訝そうにしていたがお願いは聞いてくれた様で
「アオイさん、どうしたんですかそのステータス」
「作ってみた、成功したようで良かった」
これで面倒ごとは一つ解決された。
読んでくださりありがとうございます。




