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召喚少女は魔王様?  作者: 橘可憐
ディンガル国

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84/166

84 投資ですが


今日からディンガル国のマッピング開始

上空から広大な麦畑と点在する村を眺めながら

大渓谷沿いに南へと移動していく。


大渓谷は下流へ行くほど川幅を広げ

そして河口にたどり着いて驚いた。


大渓谷の流れに侵食されたらしく土地が大分削られ

まるで湾の様になっていて

そしてその中央に大きな渦が出来ていた。


海流と大渓谷の流れがぶつかって出来ているのだろう

これでは海での漁も船舶外交も難しいのだろうな

それ程の大きな渦だった。


そして削られた土地がまるで橋の様に狭くなり

南の隣国へと続いている。


そのまま今度は西へと向かうと

山脈もすでに無くなって多少の平地となり

西の隣国ドモバス帝国へと続いている。


ディンガル国の王都からドモバス帝国へ向かうには

この平地まで回り込むように下って来るか

王都からまっすぐ伸びた山脈にある街道を通るかだ。


この世界の中央に位置しながら

山脈と大渓谷で閉ざされた様なこの地形のお陰で

周りの国から守られそして守っているのだろうと思った。


そうして飛び回る事3日強で

あっさりとマッピングが終わってしまった。

どんだけ広かったんだ未開の森

と言うか、ディンガル国って実質本当に小国なんだと実感した。


思ったより時間が余ったのでラーメンの街ナルシェを尋ねる事にした。


製麺場の小屋を覗き朝霧翔太さんに挨拶をする。


「この間は色々とありがとうございました。」


「こちらこそだ、それより俺アサギと名乗ることにしたから」


翔太君は照れくさそうに笑いながら言った。


「ギルドカード作れたんですか?」


「おおよ、意外にあっさり作れた。

今までビクビクしてたのは何だったのかだよ

考えてみたらこっちの世界じゃ写真も無いしな

指名手配されてても結構誤魔化せるもんだな。」


「そうそう、今日はお話があって」


と、商標登録の話をしたらかなり乗り気になっていた。

かん水の件も解決し卵も加わり

中華麺をかなり完璧に再現できるようになったそうだ。

私は嬉しくてお祝いに製麺機を作ってしまった。

おまけに麺の裁断機も


「ここのノズルを換えると平麺や縮れ麵と麺の種類も変えられます

こちらの裁断機は麺の太さを換えられます

これでラーメンの種類もさらに広がりますね」


そう言いながら説明したらとっても喜んでくれた。


そうして旅のおやつにと作ったデザートや

作りためた調味料の数々をおすそ分けして

自分の拠点で鶏の飼育を始めてくれた人がいる事を報告し

後はチーズやバターと言った乳製品を作ってくれる人がいればと

愚痴をこぼしたらアサギさんに提案された。


それを自分にさせてくれないかと

この国には戦争のせいで孤児も多く

自分は結構そう言う知り合いも多いので

その子達に何か自分で食べていけるすべはないかと模索していた

その子達を使ってダンジョンに潜れる子は材料調達

ダンジョンが無理な子には製造をさせたいと


「どうかな?」


「それは素晴らしい考えだと思います」


当然私は賛成し

初期投資として懐から金貨2000枚を取り出した

アサギさんはびっくりしていたが

私はこの話がうまくいけば乳製品が安定して手に入れられ

もしかしたらその他の食材もダンジョンに潜らなくても手に入る

私にとってこんなおいしい話は無い

ぜひ成功させてほしいその為の投資なら惜しくはない

何しろ使いきれないほどのお金があるのだから。


アサギさんはしばらく戸惑っていたが

私に統率力も経営力もまったく無いのだから

出来る人にすべてお任せし美味しい所だけを頂きたいと説得し

お金が足りなければいつでも投資すると約束し小屋を出た。


チーズにバターに牛乳はいくらあっても嬉しい

ラーメンを再現させたアサギさんだ

きっとチーズやバターも拘った物を作ってくれるはず。


それに超高級和牛などの食材が簡単に手に入るなら

チャリオットに牛丼をねだられて惜しむこともなくなる

そう思うと心がウキウキしていた。



読んでくださりありがとうございます。

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