81 だって暇なんだもん
評価ありがとうございます。
とても励みになります。
馬車に乗り込む前にチャリオットに懐中時計を渡した。
金で少し派手目なデザインの装飾をして
スライムダンジョンで採れる7色の宝石を嵌め込んだ
自分では絶対に持たないだろうという趣味の物だ。
自分で使うならシンプルなのや可愛い系が好きだが、
何しろ目立ちたがりのチャリオットへのプレゼントなので
私が考え得る限り豪華系の派手さに仕上げてみた。
案の定とても気に入ってくれた様で大げさに喜んでくれた。
「このお礼は何が良いですか、何か欲しい物を言ってください
私も何かプレゼントがしたいです。」
そう言われて考えてみる、私の欲しい物。
大体の欲しい物は自分で作れるか手に入らない物だし
いざ何かと聞かれると意外に思いつかないものだ。
「いいよ、別に私はコレでチャリオットを縛るつもりは無いし
いつも私に合わせて貰っているお礼だから」
「それでは私の気が済みません」
「じゃぁ、思いついたらその時にお願い」
「これは私の一生の宝にします。」
って、何かのフラグかと言うようなやり取りをして
馬車の旅が始まった。
ただ単に思いついたついででしか無かったのに
随分と大袈裟な話になったものだ。
ぶっちゃけ懐はまったく痛んでいないし
自分のを作るついでだから労力もついでだし
喜んで欲しいとは思っていたけれど
ここまで手放しで喜ばれると逆に申し訳なくなるよ。
そして馬車と言うからもしかして
ご貴族様が乗るような箱型の
御大層なのだったら嫌だなと思っていたら
普通に色々と荷物が積まれた荷馬車だった。
グッジョブだよチャリオットというかナイスミドル様
気兼ねしなくて済むのが良い感じ
チャリオットは御者席に座り私は荷台で去り行く景色を眺めていた。
「窮屈な様だったら言ってください代わります」
って、私が窮屈だったら他の人はもっと窮屈だろう
むしろこの狭い感じが落ち着くよ心地良いよ。
チャリオットと私が同乗すると言う事で護衛は無く
御者席に3人荷台に私一人と言うフォーメーション
周りにまったく気を使わなくて良いのが本当に気楽
これはもう王都に着くまで妄想三昧考え事三昧ですね
などと考えながら未開の森の街道を走る景色を眺め
そう言えばこの街道を整地するの手伝ったんだよねと
懐かしく思い返していた。
召喚されてからの色々な出来事を
随分前の様な気もする数々の出来事を
スライムダンジョン踏破して老婆の小屋へ戻った時
王都に行こうと誓いながら結局は行けなかった王都
今またそこを目指しているんだと思うと感慨深い。
結局何かに導かれている様な気がする時がある。
何にしても今度こそこディンガル王国の王都に行けるんだ
どんな所なのか次はどんな冒険が待っているのか
今から楽しみにしておこう
と、脳内ナレーションを一人楽しんでいた。
だって本当に暇なんだもん仕方ないよね。
読んでくださりありがとうございます。




