77 タブレット温存
私が商業ギルドで頼まれた分の
アイテムボックスとマジックバックを作ると言うと
チャリオットは街に用があるので出かけると言って出て行った。
久しぶりにゲルでのひとり作業にちょっと寂しさを感じた
ここへ来て少し賑やかだったので特にそう感じたのかもしれない
そしてアイテムボックスとマジックバックを作り終えても
チャリオットが返ってくる様子は無いので
空いた時間で何をしようか考えた。
ああ、そう言えばすっかり忘れてたゴーレムの核
あれをスマホ代わりに使えないかって考えていたんだった。
早速ゴーレムの核を取り出しスマホ型になるか念じてみた
出来るには出来たが
スマホと言うよりタブレットと言った大きさだった。
ゴーレムの核は変形は出来るけれど容量は変えられないらしい
問題はコレで通信が出来るかどうかなのだが
確か私の魔力を使って好きな様に動かせるって言ってたよね
それって魔力を使って機能を書き込めば良いって事かな?
この核同士が認識し合い通信出来るようにと念じてみる
勿論魔力を注ぎながら
スマホの機能を思い浮かべ通信電波を思い浮かべ
兎に角魔力を注ぎ続けた。
かなりの時間念じ続けやっぱりダメなのかなと思い始めた頃
タブレット型ゴーレムの核が光り出し真っ黒だったソレが
側は白で画面が濃紺と色が変わり見たまんまタブレットになった。
作れるものだね、ホント凄いよゴーレムの核
ノーム様ありがとうございます。
でも実際使えるかどうかだよね
早速ニックさんの所へ行き機能を確かめるべく片方を渡し
「じゃぁ私はゲルに戻るのでよろしくお願いします。」
そう言って傍を離れた。
タブレットの電源ボタンに触れると私の魔力が反応した
画面が光り見覚えのある電話とメールのマーク
取り合えず電話のマークをタップすると
通話相手にゴーレムの核2と出ているのでまたまたタップする
すると呼び出し音が鳴り程なくしてニックさんが出た。
「凄いですねコレまんまタブレットです。」
と、画面に映ったニックさんが話している。
リモート通話じゃないですか。
びっくり機能だよ。大成功だよ。感激だよ。
ってことは写真も動画も撮れるって事だよね。
この世界で良いのかそんな事出来ちゃっても
でもこれってうっかり誰かに見せる訳に行かないよね。
だってそう簡単にいくつも作れるものじゃないし
それに誰とどんな通信をするんだ?
スマホを思いついた時はなんとなく
チャリオットと通信出来たら便利だろう位に思っただけだったけど
そう簡単に誰かに見せる訳に行かないとなると
使いどころも難しくなるし絶対秘匿が必須だし
って、ニックさんにすでにバレてるんだ
私は慌ててニックさんの所へ行き今考えていた私の考えを話し
しばらくはアイテムポケットに温存することにした。
なんだかすっごく勿体ない気もしたが仕方ない
それこそ私の身の安全と自由のためだ。
少なくともこのタブレットが少しは量産出来るまでは封印だな
そう心に誓ったのだった。
でも、一応ノーム様にお礼と報告だけはしておこう
そう思いノーム様の所へ早速転移した。
「ノーム様もうご存じかも知れませんが
あのゴーレムの核でタブレット作りました。
でもしばらくは使えそうもありません、ごめんなさい」
私がそう言って頭を下げると
「随分と面白そうな物を作ったようだな」
そう言って笑った。
「ゴーレムの核なら探せばもっとあるぞ
今までダンジョンから何度か出ているはずだからな
望むならワシも提供しても良いがそれは嫌なのじゃろう」
「そこまで甘えるのはちょっと違うかなって
でも困ったときは是非お願いします。」
そうしてノーム様と久しぶりの会話を楽しんでから別れ
家へと帰ったのだった。
読んでくださりありがとうございます。




