別れ・・・・
普通なら喧嘩程度なら軽い停学だろう、
しかし、兄貴と先輩に送ってもらった件や聞き込みによる色々な諸般の事情で修学旅行期間を含めた停学となった。
学校から家に連絡が行く。
親は俺を放置してる訳ではないが理解はある。
兄達より出来が良く手間も掛からない俺に期待はしているのだろう。
「若いうちは色々ある。ただ高校だけは出ろ」酒には飲まれる父親だがこう言う所は好きだわ、
「和は真面目だから心配はしてないよ。」と母。
父親の酒乱による父の母への暴力がなければ良い家庭だったのかも知れない、
しかし、父は子供の頃に親の愛を失った人で、そのために女性に愛を求め、その愛を失った件での歪んだトラウマが酒へ出て「酒乱」となり母を殴る。
そして、その子供ちはその歪んだ環境によりグレる。
グレただけではない。親が不仲な家庭な場合、子はどこかへ愛を求める。そして、それを親が与えられない場合、大人になり、パートナーに愛を求める。
それは「重い愛」であり。女性が男性に向けるなら良いが、男性の重い愛など女性からすれば後々は「うざい愛情」となる。
うちの兄弟は全員重い、
前世の俺はそれが原因で女性と長く続かなかったし、現世もさほど変わらない。
俺は地味に千恵に依存していた…
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坊主頭になった俺は親同伴で学校へ向かう。
生徒指導室で親と一緒に処分を言われる俺、
母親は先生に平謝りだった。親からすれば「たかが子供の喧嘩」・・・なんだけどね
処分が出てこの時、俺の修学旅行は終わった。
学校を出る俺と親。その時間は休み時間だった。
千恵がベランダにいた・・・・・・
こっちを見ていたけど俺は千恵と目線さえ合わす事も出来ず学校の門を出た・・・・
夜に千恵から電話があった。
「むっちゃん、」「うん、どした?」
なんか言葉が悲しげだ、
「修学旅行一緒に行けなくなっちゃったね・・・・」「うん・・・・俺のせいだ、ごめんな・・・」
千恵にわんわん泣かれた。
「何で我慢出来なかったの?あたし、むっちゃんと一緒に修学旅行行きたかった!!」
「喧嘩ばかりで私がどれだけ心配したと思う?私がどれだけむっちゃんの事好きか分かってる?」
「その好きな相手が悪く言われる気分も分かる?」
「付き合ってるあたしがいろいろ言われるのはいい、でも、好きな相手が良く言われないのは悲しいよ・・・」
そしてこう言った、
「ねえ、私と意地やプライド・・どっちのほうが大事なの?」
そう言いながら電話の先で号泣する千恵に、俺はこれしか言えなかった・・・・
「ごめん・・・」
なんとなくもうお互いにこの恋の結末は分かってしまった・・・・
でも、その結末は俺が言うべき物ではないだろう・・・・
「むっちゃん、私ら別れよ?」
俺の現世での「はじめての彼女」との恋が終わった・・・・・
俺の「ごめん・・」と言う言葉を最後に・・・・
自分の面子、自分の意地、自分の我が儘、自分の見栄、そんな下らない物が俺の大事な大事な物を壊した・・・・
可愛いから、下心から、なんとなく、そんな理由で付き合った訳じゃない。
優しくて、俺を穏やかにさせて、俺を自然体でいさせてくれる千恵が好きだった。
たった3ヶ月かも知れない、でも、時間じゃないんだよ・・・・・
俺の中の大人の心がさ、泣かないんだよ、ドラマや本で涙腺すぐ緩むはずなのに、何故か涙が出ない、
心の中じゃ号泣してるのにね・・・・
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停学期間って言うのは暇である。
前世だと2回目の停学は無免許だった。
CBXの調子が悪くなった所を警察が「御用」か、これは回避できたな・・・・
反省文をちゃちゃっと書き、遊んでた。
現世だと勝と喧嘩で停学だ。
他の奴らには「舐められなくなって」来ている。でも、それが何になったんだろな?
彼女と別れて、ぼっちになって来た・・・
不良の格を上げるために払った代償が重すぎる気がするな・・・・
そんな事をふと考える。
良く「なろう」では転生して、努力したら、幸せになりました(ちゃんちゃん)って言うのをよく見るが、
幸せじゃないな・・・俺、
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学校の机から教科書は全回収していて家で勉強はしている。
今が悲しくても生きていれば将来がある。
その将来が少しでも良い様になる為に知識と言う「肥料」を自分に入れなければいけないと思うから、
バイトはしている。坊主頭のセブンの店員だ。それも不良系の、
仲の良いお客さんが「随分可愛い頭だな」ってからかわれる。頭を撫でられ「おー!感触イイナコレ」とも言われる、
俺も笑ってる。心の中は悲しいのにね・・・・
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あの件で友人にも1つ影響があった。
なんと昔、中学の時に溝口君は勝にいじめられていたのだ。
理由は勝が好きだった「春江」って子が溝口君の事を好きだったのでその腹いせでだったらしい、
・・・・勝格好いいなwおいw
だから俺が勝を「やっちゃた事」に大笑いしてた。
今で言う「ざまあ」か、
最近は家が近い事もあり秋雄ちゃんの家にばかり行っている。
人間1人でいると悪い事ばかり考えるからね、人のぬくもり感じないと、
武藤は文化祭のバンド活動。
この件は笑ってた。「むっちゃん放課後のヒーローだな」って、
武藤は実は勝の事は好きではないみたい、「橋下」と名字呼びしてたからね。
清は比較的勝と同じグループだけど元々清と秋雄は幼馴染みだから微妙。
何気に泉水高2年もバラバラだ。
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停学明けも近づく頃、俺は秋雄ちゃんのうちでゴロゴロしてた。
「むっちゃーん、いるでしょ?」まっきーの妹が来た。
相変わらす溝口家は秋雄の妹たちの友達も家にたまっている。
「あー、むっちゃん坊主じゃん?どしたの?」「うっせーよ出家したんだよ」
・・中学生に当たるとは大人気ないな・・・それに返答が・・w
「あ、機嫌悪ーい」「おー、今機嫌悪いんだよ・・・あまりベタベタすると・・・念仏唱えるぞ!」
ガッツリ抱きついて胸を触りながらキスしようとした。
我ながら最低なお坊さんだ・・・
「やだー、このエロ坊主!!」
ちょっと気持ちが軽くなった。
中学生相手に何やってるのだろう?




