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自動車暴走族(グラチャン)

 いつもの学校で和樹が言った・・・


「むっちゃん、今週グラチャンだから上水の高速のパーキングいかね?」


「あー、グラチャンかー。」


当時、モータースポーツの隆盛により富士スピードウェイでは「富士グランチャンピオンレース戦」と言う物が行われており、日本国内のレースでは最高峰であったと言われる。


それが何故か、暴走族が富士スピードウェイに向かい暴走すると言う謎イベントになっていた。


昔・・・・柔兄貴達の世代・・・3年前までは東京や横浜辺りまでは行けたのだが警察の取り締まりは年々厳しくなり、1987年ではどこの地域も各地域のパーキングに集まり暴走(集会?)するイベントとなっていた。


その頃、漫画等の情報で毎週土曜日の湘南海岸辺りなんかは改造車が集まり若い子が集結するような通称「祭り」と言う状態になっており、湘南から遠い地方のヤンキー達からは憧れられていた。


今からは考えられないだろうが、ヤンキーって言う物が全国的にファッションであった時代である。


そんな「お祭り」であるグラチャンと言う「パーキングに集まる祭り」はやはり「皆が行きたいイベント」であったのだ。


「和樹はなに?クラウンで行くの?」


「親父のお下がりのスーパーチャージャーだし金ないからノーマルだかんなー・・・」


「・・・んー、俺乗せてってもいいけど晶子付きだぞ?狭めえし、」


「なんでむっちゃんに話したと思ってるんだよ?・・・連れてけw」


「そんなんだと思ったわwでもよ、どうせなら・・・本当に富士目指してみねえ?多分俺の・・・検問通るわw」


「・・・・まじか・・・・女に言っとく・・・」


・・・・てな訳で、グラチャン行き確定となった・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「晶子ー」


「なにむっちゃん。」


「愛してる・・・・・」


「・・・・・何馬鹿な事言ってるのよ・・・・・でも私もー♪」


・・と冗談っぽくこっちに抱き着いて来る晶子が好きだ、そしていつもの様にいい匂い。


「おー、和樹がグラチャン行きたいって言っててよ。週末夜上水PA行くんだけど・・・来る?」


「むっちゃんの監視しなきゃだから・・・・行く!・・てかグラチャンってなに?」


「簡単に言えば富士山近くで車のレースをしてて、そのレース場を目指して集まるヤンキーのイベントだw」


「ヤンキーって変な風習あるよねw」


「だから折角だから行って見るだけ言って見て最悪は夜のPA行こうかと・・・」


「土曜日・・みんなでサボりだね?」


「うん、まあ不良らしくっていいんじゃん?」


「そう言えば、こないだ美玖ちゃんの件どうなったの?」


う・・・・その時の事が思い出される・・・・口直しするべ・・・


「晶子・・・ちょっとちょっと・・・」


「え?なになに?」


ベランダでも校舎の基礎になるのか大きな縦の出っ張りがある。そこはやや死角になっているのだ・


そこで晶子にちゅっ!っとした。


晶子の唇って・・・若いせいもあり結構感触が良くっていい。そして2人で結構してるせいで気持ちもいいのだよ・・・・


「ご馳走様。」


「ちょ、どしたの?」


「いや、嫌な事思い出してな・・・妹の件は完全解決したよー、本当疲れた・・・・その癒しが欲しかったんだわ。」


正直、前世だったら浮気してたと思う。でも前世で2股になっちゃった事があったけど何だかんだいい結果になってない・・てか先々に禍根を残す事が多かったのよ。


男だからムラムラは来る。でも、今持っている「宝」を失ってまで得る快楽ではないのだ。


俺も晶子も焼きもち焼き・・な方だ。だが、それが悪い方へ行きつくと小さなヒビになり、そのヒビが沢山付いてくるとそこから亀裂が始まり、最後に砕ける事もある。


隠し事は良い事ではない・・が全部を話す事もそれは良いとは言えない・・・


俺がずるいだけのかも知れないが・・・


「妹を学校に送って行って、あの絵里って子と話させて解決。ほら、ショッピングモールの件でROSA絡みがあの子の反発に回ったせいでお互いが立場悪くなったからあの子が折れたのよ。」


「まあそうなるよなー・・・」


「まあでも間取るのは面倒だったよ・・」


「お疲れwお兄ちゃんw」


「やめれw変な道に行きそうだw」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして土曜日。


俺は朝に晶子を若葉まで迎えに行き、上水の和希の家に行く。


サボりばれ防止のために制服で来させて家で着替えをさせる。


「制服じゃだめなの?」と言われたが、


「車だと俺らが最低年齢になっからなー。念の為だ。どうせならキュロットスカートみたいなの履いといて?」


「なんで?」と言われたけど「キュロットの晶子が見たい」と言っといた。


和樹の家に行くと、1-Gの晶子とも顔見知りの和希の彼女の悦子ちゃんもいた。


「おー。むっちゃん、Z綺麗にしてんな・・・・てか改造しねーの?」


「馬鹿!キャブ入って足回り決めてそれなりにしてるんだよ。ついでで色々合法仕様にしたから検問普通にクリア出来ちゃうんだわ。」


「すげえな・・・」


「まあ乗れよ」


「狭いけど…窮屈って感じじゃないな。」


「休憩しながらならきつくねーべ、そして後ろで密着出来ていいんじゃねえの?w」


「まあな、ある意味一足早い移動教室だわw」


「おっし、じゃあ行くか・・・・おやつは500円までだぞ!」


「バナナはおやつじゃねえよな、むっちゃん!」


「おお!」


空には秋らしくうろこ雲が浮かんでおり、朝の気温も15度近く肌寒い。しかし絶好の「行楽日和」だ。


その中で4人を乗せたフェアレディーZは富士方面へと向かうのであった。














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