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 ・・・ボーカルかあ・・・


ふと小学校の頃を思い出した。


俺は小学校の頃には声が大きかった。


何故だろう?


多分だが幼少の頃に兄貴にいじめられた時に良く泣いていたのだが、その時また兄貴に煽られた時に親へHELPの為か誰かに助けてもらう為か大声を出して泣いていた。


そんな事が多かった・・・そのせいか?


そして良く小学校や公園に行くと聞こえる「きゃー」「わー」って叫ぶ声・・・・


俺も出してたかもなあ・・・・


声のでかいのはそれ。


そして、音楽の授業での合唱で音楽の先生に声が人より高音で綺麗(先生談)な事を見いだされた。


自分の耳で聞く自分の声と人が聞く自分の声は違うから俺には分からなかったが・・・・


若葉私立中央小学校は音楽が盛んな小学校であり、そのために全校集会の時に歌の上手い人がステージに立たされて合唱を披露する事があった。


余談だが、前に書いたとも思うが、NHKの放送がやっていない時間に当時NHKの画像にBGMが流れていた。

その時に色々なオーケストラの演奏が流れていた。


その演奏を小学校のブラスバンド部が演奏した事があるくらいに音楽に造詣がある小学校だった。


だから俺も先生に呼ばれて先生の弾くピアノの音に合わせて「あーあーあーあーあー」と発声練習を良くした物である。


ピアノの音階音程に合わせて声を「あー」とその音階音程を出して行き、ずれがあると先生から「もっと上の音階よ?もう一回それを意識して出してみて?」とやり直したり、


半音ずつどんどん上がって行く音に声を合わせたり・・うわ懐かしい。


高音の出る限界まで声を出したらそこからまた「レ」止まりであれば「ミ」が出せるように練習・・・ってのをしてた。


余程俺の声を気に入っていたのか休日にまで先生の家に呼ばれて先生の家でも発生練習をした事がある。


先生の家にも立派なピアノがあったけな・・・・


そして、600人位が注目する中で俺ともう1人歌が上手かった美香子ちゃんと2人で全校集会でデュオする位の歌唱力と経験をゲットしたのであった。


その音楽の恩師が「杉原先生」だ。



・・・・・まあ、前に書いた気がするが・・・・・


俺は脳内に60歳近い部分があるから昔の記憶に関してきっと痴呆なのだろうw


何はともあれ40代の時でさえ徳永英明の歌が同じ音程で歌えてたのだから10代に戻った俺の喉はなかなか最強じゃないかと思う。


ただね、今思うと小学校の頃って音楽に興味なかったんだよねー・・・・勿体ない・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


てな訳で、「特別ゲスト」ではあるがボーカルをする事になった。


「まだ杉原先生いるのかなあ・・・」


50を過ぎた頃から転生してきた俺からすれは小学校時代は遠い昔だ。だが逆に小学校から高3の5年なんて「たかが一瞬」である事にも気づく・・・・


「ちょっと行ってみよう。」


俺はちょっと真面目な格好をして先生方向けの茶菓子を用意して髪型もやや落ち着き目にセットして小学校へ向かった。


なんかとても懐かしい。


正門を入り、右にある職員室へ繋がる窓口へ、


「こんにちわ、俺、ここの57年の卒業生で”石沢 和”と言いますけど音楽の先生をやっていらっしゃった杉原先生まだおられるでしょうか?」


「少々お待ちください」


杉原先生はまだ在籍しておられた。


「わー、むっちゃん。お久しぶりです・・・大きくなったねー・・・本当久しぶり!」


「先生!本当久しぶりです。そして、つまらない物ですが皆さんで、」


「むっちゃんまだ高校でしょ?気にしなくっていいのよ?」


「バイトで一杯稼いでるんですよw」


「でもそういう気遣いも大人になったなーって感じで先生嬉しいよ?」


「ありがとうございます。」


色々と話をした。近況や就職。そしてどんどん昔の話になって行く。そして俺はバンドの話を出した。


「あ、そうだ、先生。図々しいかも知れませんが発声練習していただけませんか?」


「え?どうしたの?突然、」


「実は・・・・」俺はボーカルの件を話した。


「まだ音楽とつながりがあるのね・・・・いいわよ。今日はオーケストラの練習もないし・・それにむっちゃんは卒業しても私の教え子ですもの。」


先生は笑顔で答えてくれた。


変わらず優しい先生であった。そして俺と音楽の縁がまだ切れてない事が嬉しかった様だ。


「御多忙な所無理言ってごめんなさい・・・」


「そうやって言えるようになったむっちゃんを見るのも先生冥利に尽きるのよ?」


俺はなんか照れてしまった。




音楽室でピアノを前に鍵盤を弾く先生。


先生とピアノに対して俺の立ち位置が三角形になるような感じで先生の左に立つ俺。


ピアノの音色を聞き俺は声を合わす。


「むっちゃん、喉を意識しないでお腹から声を出してね?昔みたいに。」


「こうですか?あー」


「そうそう。後は無理に声を大きくしなくってもいいの。おなかを使えばそれだけでそれなりの音量は出るから。」


先生からの久しぶりの指導が終わった頃、教室が若干セピア色に染まって来た・・・もう季節は秋なのだ。


「むっちゃんの声変わり前の綺麗なソプラノが消えたのは残念だけど・・・まだちゃんと綺麗な声をしてるわね。」


「多分それは先生の指導のおかげだと思います。」


「でも話す声と歌う声が全然違うのは面白いわね。歌う声は高音がすごいもの・・・」


「よく言われます。」


後は色々先生に歌を歌う時にはこうしたらいいネタをたくさん聞いておいた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「杉原先生、色々お手間とらせてすいませんでした。」


「むっちゃん、また顔を出して頂戴ね。」


「ありがとうございました。」


そういって先生にお礼を言った後で退出した。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


前世で俺は大人になるまでにその過程であった人や物を安易に切り捨てて来た気がする。


たまたま”杉原先生を利用する”みたいな事になってしまったが、それも何かの繋がりだったりする。


だって俺も先生も懐かしさで一杯だったんだから・・・・


先生の立場で考えて、「俺が先生だったら」と考えれば昔教えた生徒が頼ってくれるのはきっととても嬉しい事だと思う。


先生との縁も切れずにいれた・・・・


色々な意味で今日小学校を訪問出来たのはとても有意義であった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


後日、武藤の家でバンドの練習の時に声合わせをした。


「むっちゃん歌うめえし声でけえな・・・・」


「実は音楽の先生にレクチャー受けた。小学校の先生が結構有名な先生で色々教わってたんだよ、」


っと自慢が出来たのも先生のお蔭だろうw












文章の杉原先生のモデルは「杉山先生」と言う先生です。

記憶とは年が来る程実際にあった事から妄想が入り変わっていくものですが、先生からご教授頂いた歌の練習は今でも記憶に残っています。

そんな事を思い出しながら書いてみました・・・・

頬が緩るむのを感じながら書いてる位今となっては楽しい思い出です。


もし、本当に高校の時に訪問していればきっと先生は文章の通りに快く発声練習に付き合っていただけたと思います。

それだけ音楽を愛していた先生ですから・・・・


ここに書くのはあまりしない方なのですが、杉山先生の事はここに書かずにいられませんでした。


下らないあとがきまで見てくれた方々、


感謝をするとともに稚拙なあとがきをを謝罪いたします。


ありがとうございました。

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